つい先日、肩の関節の接着に失敗されたとのことで、修理の依頼を受け、無事修復完了し返送したところ、”左足のつま先のパーツがなくなっているので、これも修理してもらないでしょうか?”と、追加の依頼を受けました。
肩の修理記事は、こちらです。
肩の修理が一段落して間もなくの依頼でど~しようか、、、と悩んでおりましたら、先に送って来られてしまい、悩む暇もなく修理の検討開始です。※なんか、作戦にハマった感もありますが。。。
やはり、よーくみると、片方のつま先に無いのは不格好ですね。
このパーツは、両足に同じパーツが付いていますので、残存の右足のパーツを外して複製しようという作戦です。ここでの注意は、両足とも戦闘機モードに変形するのですが、その際に垂直尾翼をスライドさせるスリットが、右足側は、中央に1本ですが、左足側は、2本必要なので、まったく同じに複製すると垂直尾翼が収まりません。注意が必要です。
さて、複製方法の検討から開始です。以前、フィギュアの破損関節の複製でも使用したプラリペアでコピーをはかろうと思います。ですが、パーツがやや大きめで、単純な形ではなく、つま先を覆うように立体的な形をしているので、型取りの方法を考えます。
全体を覆うように型取りできそうです。型取り時は、できるだけ形に沿い後でパウダーを注げるように皿状にします。その後に、リキッドを注ぎ固着させるという流れです。
バリは、残っていますが、なかなか良い出来に複製できました。
バリがはみ出てしまった余分な箇所をヤスリやルータで整え最後に塗装です。
通常、当医院では、塗装を施す修理は行っておりませんが、流石にこのまま返送する訳にはいかないので、シルバーのスプレーで吹いておきます。
残念ですが、当医院は、塗装設備がないため、綺麗な塗装ができません。本来であれば、パーツの表面を磨き下地のサーフェイサーを吹いて整え、光沢シルバーと鏡面仕上げでもしたいのですが、おもちゃ修理の範囲を超え設備投資も必要で、何より修理費がお高くなってしまいます。
秘密兵器の登場です。100均のシルバースプレー!
垂直尾翼のスリットの位置の違いもわかりますね。
近くで見るとやはり粗さが目立ちますが、コストをかけずに玩具として仕上げるには、かなり良いできと自負しています。
シールもカラーコピーして貼り修理完了です。
個人的にも、かなり完成度も高く大満足です。ご依頼者様も満足していただけるよう願っています。
無事フラッシュキングが届き、子どもたちも「足が直ってる」 と喜んでおりました。きれいに仕上げて下さりありがとうこざいました
~ご依頼者様のご感想より~