ドナーとなってくれたエルモを助ける② 完全蘇生完了
当医院に修理依頼のあったくすぐりエルモの修理を行いました。こちらの記事の件です。
腰曲げのギアがめくれるような破損が発生し補修の策が見つからずで、ジャンク品を入手し沿該当のギアを移殖するという内容でした。
ですが、ドナーとなってくれたエルモが不憫でならず、どうにか修理できないかと、あーでも、こーでもでいろいろ考えていました。
ドナーとなってくれたエルモを助ける①の記事で破損ギアを180°くるっと回転させ、かつギアの軸加工で補修できることを見つけました。
ですが、破損ギアとは別の問題にぶち当たり、年末年始の休みの期間にその原因も究明できました。\(^^)/~
まず、起動直後に”エビ反る”原因は、姿勢センサーのせいでした。
なぜ!?エビ反るのかを年末年始の休み時間に独りブレストしていたところ、ハタと気づきました。
このエルモですが、直立して起動させることが前提で設計されております。
ですが、倒れた姿勢で起動されることも、場合にはよってはありますよね?
※お子様が、寝かせたままでボタンを押したりするような場合です。
くすぐりエルモは、そのような場合でも直立姿勢に戻してから起動開始します。
お利巧様に設計されております。
その場合、うつ伏せになるように両足を前後にずらして姿勢を移動させます。
この点が頭に残っていました。
うつ伏せ状態になるように左足を後ろにして、その反動で右足を前にずらし姿勢をうつ伏せに移行させます。
腰曲げ用に駆動される足は、左足であり後ろに反らせることで、右足はシーソーの原理で前にでます。
そうなのです。沿っていたのは、左足でその際に右足を取り付けていなかったため、反っているように誤認してしまったのです。
両足と付けた状態で動作確認をしていれば、もっと早く気付くことができたと悔やんでします。
さて、悲しみに暮れていても仕方ないので、このうつ伏せ姿勢に移行させる動作が続いている原因もですが、これは簡単です。
直立姿勢を認知できていないためです。
その①でメンテナンスした金属球の接点にまだ何か不具合が残っているのです。
再度センサーの蓋を開け接点の状態を確認します。
球との接点が均一になるように、接点の曲げ角を調整し接点ルーターで研摩したりと、今度は入念にメンテナンスしておきます。
最後に導通チェッカーでそれぞれの姿勢で感度よく導通検知できるかも調べておき、微調整を行います。すると、無事直立姿勢を検知できエビ反りも発生せず、起動できるようになりました。
ぬいぐるみを着ていないので、一部笑っちゃうような動作も残っております。
ギアのめくれ破損の動作も破損があったかどうかも分からないくらいに動作してくれています。
ドナーになってくれたエルモを完全に蘇生できました。
蘇生を開始してから約一ヶ月。
試行錯誤を繰り返し、また遊んでもらえるくらいまで修理できました。
このエルモも、お送りし、双子のエルモとして活躍してもらいましょう。
予想以上に、双子となったエルモに大興奮で喜んでおります。
ボタンの同時押しで、シンクロする姿が堪らなく可愛いらしく、笑い転げて、とても賑やかな週末です。
素敵な贈りものを、ありがとうございました。
これからも、大切にしたいと思います。
~依頼者様のご感想より~