知育パッドのドラえもんひらめきパッドの修理内容の紹介です。
スピーカーからの音が一切でないそうです。
極稀に音が鳴る場合もあるが、ほとんど出ていないとのことです。
スピーカーの故障が疑われるのですが、スピーカーの故障以外にスピーカーの導線の断線や半田取れ、基板側の音声駆動回路の故障など要因はいろいろ考えられます。
早速分解します。
まず、スピーカーの端子間のインピーダンスを診ます。
DC測定にはなりますが、O.L.(オーバーロード)のままです。
おおお、ボイスコイルの断線でしょうか!?
次に念のため基板とスピーカー端子間の導線の断線も診ます。
+側も-側も断線はありません。
さらに、スピーカーを外し、8Ωのスピーカーを仮付けしてみます。
無事正常に音声が鳴りだしました。
ここで、スピーカーの故障と判断しても良さそうです。
が!
ここで一大事です。
手持ちのスピーカー駆動回路があります。
メロディICを使ってトランジスタ一つで駆動させたスピーカードライバーです。
スピーカーの駆動確認のための治具として用意しています。
一大事なのは、このスピーカーチェッカーでスピーカーを鳴らしてみると!?
鳴っちゃうのです。┌|◎o◎|┘アリャ
ですが、かなり電流が流れているようで、治具の電源LEDが電源低下で点滅してしまうくらいです。
強引に電流を流すと鳴るが通常のドライバーだと鳴らないとなると、断線というよりは高インピーダンスになっているようですね。
怠けてマルチメーターのDC計測だけではなく、LCRメーターで計測しましょう。
やっぱりね。
さらに計測する度にコロコロ値が変わります。
48Ωだったりもします。
そうなれば、スピーカーからは、音は出ていたのだが、とても小さくて聞こえなったという事態でしょうかね。
ただ、8Ω→36/48Ωになるような高インピーダンスの故障モードってどんな故障モードなのでしょうか?
故障の解析と原因の考察は以上までとしてスピーカーを交換します。
手持ちのΦ=23mmのスピーカーは 0.5Wだったのですが交換します。
これで無事音声が鳴るようになりました。
ドラえもんの知育パッドで、音が出なくなったという症例は、地元のおもちゃ病院でもネットの記事でも多くみます。
たぶん、故障率が高いのでスピーカー部品の品質によるものか、駆動回路の設計ミスなどもあります。まぁ、玩具にそこまで品質ってところもあるかと思います。