特救指令ソルブレインの武器!?であるパイルトルネードという武器のアクションピストンの動きがしないということで修理の依頼がありました。
以前にも同じ修理実施しておりましたので、同じ故障症状かと推測されます。
依頼者様は、恐れく前述の修理記事を参照し、ご自身で分解まではされ同じギア割れのようだということまではお聞きしておりました。
到着時の動作確認でもパトランプが光っておりますが、ピントンはうんともすんともです。
さて、分解して内部を確認します。
分解時は、化粧シールの剥がしや一部の切り込みが必要になります。
隠しネジが2本あるので貼り付いている化粧シールを温めながら剥がしますが、既に依頼者様で半分まで剥がされておりましたので修理完了時に糊を除去し両面テープで綺麗に貼りつけておきます。
また、このように本体のパーツをまたぐように化粧シールが貼り付いています。綺麗に剥がすよりは真ん中に切り込みを切れた方が綺麗です。
さて、内部の機構を露出させるまで、いろいろ分解までも長い道のりがありますが、2枚におろしここまで分解をします。
問題のギアは中央のギアボックス内部にあります。
ピストン2本も破損しないように軸から外します。
該当のギアはギアボックス奥のトルクギアです。
既に横ズレしていますね。
トルクギアがズレてしまい完全に外れてします。これで空回りしています。
やはり割れております。
軸は四角でこのギア自体は割れても空回りはしないのですが、横ズレをしていまうので、トルクギア側を嚙み合わないために空回りをしてしまうという事態です。
以前と同じようグリスは、パーツクリーナーで綺麗に洗浄します。
この割れ自体は瞬間サラサラ系の接着剤で接着固定しますが、ピストン運動で直ぐにまわズレてしまうので、ズレないための補強をします。
Φ=1.5mmのアルミの針金を軸にグルグルに巻き最後にエポキシ接着剤で固めます。
ズレたギアの噛み位置を確認しながら針金を巻きます。
針金を巻く位置にも他のギアの歯があるので干渉にも気を付けます。
これで完璧に補強できました。
軸が円筒形の場合は、滑り空回りの懸念が残しますが、軸がアンパンマンのクレーンゲームのように四角の軸なので、横ズレのみ生じないにすればOKです。
割れたギアの補強修理は以上ですが、ついでに駆動モーターも診断します。
届いた時点での動作確認ではモーターが空回りしていることは確認できたのですが、若干何か勢いがないように感じました。
原因を探ると、電池ボックスの液漏れとモーターのグリス劣化がありました。
液漏れの影響で粉が付着し腐食で黒変していたので磨いておきます。
抵抗値もチェックしておきます。次にモーターを診断します。
ケーブルの接続位置はメモっておきます。
グリスが焦げていますね。ブラシも拡大鏡で確認すると摩耗で表面の削れと穴があき始めてします。
コミテータはお掃除でまだ使用に対得る具合ですが、ブラシは交換が必要です。
手持ちブラシのみの在庫がなかったので、マブチの130モーターも交換します。
モーター純正の導線色をパイルトルネードの導線色が逆になります。
これで組み上げ動作確認します。
引き金のスイッチバネが曲がり癖がありましたので、若干矯正しておきます。
因みに、パトランプの電球は旧来の豆電球が直半田されております。
既に市場では入手は困難なので、この豆電球が消えた場合は台座を作成しLEDでの代替えを検討せねばなりません。
以上で修理完了です。