ポケットピカチュウという万歩計の修理依頼がありました。
CR2032で稼働するのですが、そのボタン電池の蓋を固定しているネジの溝が潰れて蓋が外せないそうです。
完全に溝が無くなっています。
もうツルツルで見た目リベットかと思うぐらいです。
以前、デビルっちのたまごっちで、加圧の上、ネジ外しを実施した際、あまりにも加圧すると液晶が破損することを経験したため、今後の潰れたネジ外しは早々にネジ外しを諦めネジ頭を削ることにしました。
と、言うことで今回はネジ頭を削り取ります。
ピントがずれまくってすみませんが、手前のドリル刃の先についているのが削り取れたネジの頭です。
間違っても、どこかのおもちゃドクターのように電動のドリルを使わないでください。
ピンバイスでゆっくり削り取ります。
実は、ここで気づいたのですが、このポケットピカチュウっていう商品は、万歩計だったようです。
バネで上下に可動するレバーがあり、その先に磁石が据え付けてあり、上下に可動することで向かいのホール素子に近づきカウントアップするという代物でした。
見た目、往年のゲームボーイのようなので、てっきりゲーム機だと勘違いしてしました。
幸い残ったネジの軸の残骸はゆるゆるでした。
ピンセットでクルクル回して取れました。
残ったネジの軸の残骸も無事除去できました。
このネジは、M1.7 * 5mmのネジで交換します。
やっとここで起動確認できます。
無事起動と操作もできましたが、液晶に縦筋が出ていますね。
液晶の電極を拭きとろうかと調べてみました。
たまごっちと似ていますね。
たまごっちにおいても、液晶の縦筋に影がでるような症状を経験しており、電極の接触不良を懸念してアルコールで拭きとりしたり、かるく研磨してみたりもしたこともあるのですが、いづれも改善しませんでした。
もっと言うと、他の基板に装着し描画テストしてみても、同じような縦筋の影が出てしまったので、どうもこの液晶の縦筋の影は、液晶自体の劣化故障のように感じます。
さて、前置きが長くなりましたが、今回のポケットピカチュウの液晶も恐らく同じような液晶の劣化故障のような気がいます。
ポケットピカチュウの液晶の電極も拭きあげしようと外そうとしたのですが、これがもう協力に基板に粘着しています。
ちょっと怖いです。
せっかく潰れたネジを外して起動できるまで確認できたここで、液晶の電極を基板から剥がす際に失敗してしまったら、もう目も当てられません。
まさ、前述のたまごっちでの経験もあるので、そこまでのリスクを冒してまでも剥がすことはせずに現状で返却することになりました。
ポケットピカチュウはもう何十年ぶりに遊べるので感動しました。
てんしっちもねじを取りやすいものにしていただき嬉しいです。
残りは古いもので最初から壊れてるというのが分かったのでインテリアで飾ろうと思います。
もしご迷惑でなければ今後また修理したいたまごっちが出たらよろしくお願いします。
本当にありがとうございました。
~依頼者のご感想より~