テディベアが鉄琴をたたいて曲を演奏してくれるという商品です。
調べてみると、ハローキティバージョンもあるようです。
テディベアの両腕で各対応する音階の鉄琴をマイコン制御でたたくという仕組みのようです。
数曲収められており乾電池で稼働します。
商品の前面にはアナログ時計も仕込まれてあり、まったく別の電源系統で単五乾電池です。
透明カバー内に収められております。
左下に制御ボタンがあり、デジタル時計もあったタイマー設定もできるようです。
ほぼほぼ動いていません。
ピクピクしてはいるので、何かしらの反応はありそうです。
テディベアの腕は、おそらく電磁石を曲の音階に沿ってON/OFFするのでしょう。
また、OFFの間は、内部の引きバネで腕が上がっていないといけないと思うのですが、この引きバネもオカシイですね。
依頼を受けた際に、この手の商品は分解が困難がことが多く、接着や溶着の場合は切り開くなどが必要です。
特に今回は、テディベアの内部に仕込まれた機構の不具合なので場合によってはテディベアを分解する必要がありそうです。
では、本体を分解し確認します。
前面のアナログ時計は引っ張ると抜けます。
単五の乾電池を入れてもうんともすんともです。
分解するには、前面の透明カバーを外し時計の針を抜く必要があります。
カバーを割らずに外し針を抜いたところでやっとスタートに立てます。
ですが、現時点はチャイムオーケストラの本体側の修理可否がまだ不明なので先に本体側を診断します。
本体底面には、既存のネジ穴があるのですが、そのネジだけでは開きません。
おや!?(˘•ω•˘)
こういう時は、支柱を疑います。
ビンゴです。
ゴム栓の奥にさらにネジがあります。
デジタル時計のコントロールパネル用の基板とテディベアが付いた基板の2枚構成で、フラットケーブルで接続されています。
デジタル時計基板にマイコンが実装されており、テディベア基板側には、電磁石のドライバー回路がありそうです。
そう、ありそうです。
というのも、テディベア本体内の回路に通じるリードの足が恐らく黄色枠の3端子です。
真ん中がGNDなので、両側の2端子が、右手と左手のON/OFFでしょう。
が!
テディベアを固定しているネジを外しても抜けないのです。
拡大鏡で覗くと基板の筐体の間に接着剤が塗布されていそうです。
おやおや(˘•ω•˘)
困ったな~。
半田を溶かし吸い取ってもはぶん、テディベアは外せないですね。
接着剤のところに切り込みを入れて強引に剥がす必要があります。
たぶん、テディベアが、頻繁にコンコン鉄琴をたたくので、その振動で半田クラックが発生するのを嫌がったのでしょうが、今回のような分解が一気に困難になります。
ここで、依頼者に物理的に剥がすという作業があるので基板割れなどのリスクがある旨お伝えしました。
また、基板が剥がせたとしても今度はテディベア内部を診断するためにやはり切り開くなど必要があるかもしれません。
と、いろいろハードルがある旨をお伝えしたところ、ここまでの診断で断念されるとのこでした。
やはり、切り開くなどでバラバラになっても修理不可能の場合は、置物をしても飾れないという事態もあり得ます。
ということで、商品前面のアナログ時計もそのままとなりました。