トイ・ストーリーに出てくる”という”スペースクレーンゲームの修理依頼です。
パケットが一旦フィギュアを掴み閉じた後に、再び開いてしまい、毎回商品を落としてしまうという不具合です。
まずは、その状況です。
おかしいですね。
パケットが昇向すると、上死点でパケット開いてしまっています。
パケットの開閉制御に何か不具合が出ていそうです。
分解には、底面と上のカバーをバラバラにしないと透明のカプセルが開きません。
透明カプセル横の化粧シールも裂けないように綺麗に剥がします。
そこまで分解しやっとクレーンとパケットに手が届きます。
このパケットは、掴む動作は、クレーン内部のモーターの軸で稼働させていますが、開くという動作は、引きバネで開きます。
つまり、掴む = モーター制御で、開く = モーター制御やめるとなります。
過去に一度修理経験があり、このツメの軸のネジが締め過ぎていると動作以上を起こします。
クレーン本体に擦れてしまい、引きバネの力だけでは戻せなくなります。
因みに、クレーンの上下は、上死点に結んである紐をクレーン先内部のプーリーで巻き付けることで上下します。
さて、パケットを分解し内部を確認しましたが、これといった不具合は見つかりませんでした。
あったとすると前述のツメの稼働軸がきつくなっていた具合です。
そこで、ネジを若干緩め稼働部にシリコンスプレーを吹いておきます。
これで何故か動きが正常になりました。
まぁ、こういったことはよくあることで、分解したら直っちゃったというやつです。
猫フィギュアでも宇宙人フィギュアでも問題なくつかめるようになりました。
さてさて、依頼者に状況を報告し、数日動作確認を継続し不具合の再発なければ返却となりました。
1点、動作確認の段階でおや!?と思う動画がありました。
35秒の動作です。
一旦、掴みかけ下降しますが、すぐにパケットを開いてしまいます。
その後また正常に動きになります。
前述のような、毎回パケットのツメが開く掴めないという状態ではないのですが、どうもこれはこの製品の仕様のようです。
心配になり、クレーンの位置検出うようのスイッチをメンテナンスします。
検知スイッチに接点復活剤を吹き込みコキコミしておきます。
また、押し込みのボタンもシリコンスプレーを吹いて滑りをよくしておきます。
これにて、数日稼働してみました。
数日間、先の製品仕様と思われるパケットの開き以外の不具合は発現しませんでした。
いやですがいかし、このクレーンゲームはむずいです。