宇宙ロケット型の筐体の中にクレーンゲームが仕込まれているおもちゃです。
地域の外来のおもちゃ病院でクレーンのパケットが上下しなくなったということで担当しました。
この三つ目の宇宙人は、リトルグリーンメンというらしいですね。
おもちゃの会場では、分解や診断に時間がかかりそうだったので入院として預かり診断しました。
パケットが上下しないので、モーターのピニオンギア割れかギア外れかのようですね。
分解は上部と底の固定ネジを外すと透明のカバーが外せます。
底面のネジ位置はここで外すとスピーカーがお目見えします。
さらに、透明の筐体を多いカバーしている底面のネジを外すと本体下部内部が見えます。
ただ、その前にロケットの台座を外さないとネジ穴にドライバを差し込めないので台座のツメを押して外してください。
ここでやっと透明カバー内のクレーンに手が届きます。
クレーンは、上下に4本づつのネジがあり外しとばらけます。
パケット開閉用のケーブルがあります。その他はありません。
上部のギアボックス内を確認すると、すみっこに何らか外れたパーツと切れた糸の端があります。
不具合のパケットの上下運動は、パケット内に糸の巻き取りや開放を行うボビンがあってその糸がちぎれてしまったようですね。
まず、両方のパケットのネジを外しツメを外します。
何やら糸巻き用のボビンがありそうですね。
これですね。
モーターからのギア駆動でギア付きのボビンで糸を巻き上げパケットが上下する構造です。
クレーンの上部にあった残骸は、この切れ端だったのですね。
では、この切れた糸をギアボックスを組み立てながらクレーンの筒内部を通して上部まで引き上げます。
上部の糸を通す穴位置は、ケーブルが通っていない側を通します。
転がり残っていた残骸からこのようにバネをワッシャで挟み端を結んで固定するようです。
こうすることによって、糸の撓みが解消されるはずです。
後は粛々と組み立て直しますが、最後のパケットのツメのネジは緩めにしないと開閉稼働時にキツキツになり回転抵抗でパケットが開閉しません。
この画像のような具合に隙間をあけてネジ締めしておきます。
因みに、アンパンマンのクレーンゲームとは全く違い、とてもとてもとても難しいです。