アンパンマン おしゃべりいっぱい ことばずかん 修理

えほんとペン

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかんのペンが全くえほんに対して反応しなくなったとのことで修理のご依頼となります。起動時の音声は、正常に流れております。以前修理を行った事例では、オレンジ色のペンでしたが、今回は赤色のペンでした。※恐らく何か仕様が違うのでしょう。

実は、今回ご依頼では、外れた部品も同封されており、電解コンデンサが1つ付属されております。この電解コンデンサ取れの症状も多くある事例なのですが、主に電源などの平滑や各所電圧補償用(ノイズ取り)なので、絵本の絵柄に対する反応とは、恐らく無関係と思われます。

他の事案でも原因として多いセンサー部の半田剥がれであろうと思うのですが、かなりの細かい作業になり心労が気になるのですが、早速分解し確認します。

センサー部の半田剥がれ

まさしくビンゴと言わんばかりの半田剥がれでした。これまた半田作業で心労しそうです。( ̄▽ ̄;

完全に取れてしまっており、分解時にそのまま筐体からセンサー部を取り外して、あ”!っと気づいたのですが、半田付けの方向を確認していなかったのです!これは大問題です。半田付けの足位置が分かりません。。。 ( ̄▽ ̄;

ですが、やはりインターネット時代、他のおもちゃ病院からの情報で、基板シルクの1番ピン番号とセンサー部のシルクのきりかけがありましたので、1番ピンの位置を合わせるだけでよさそうです。ふぅー。

1番ピン位置
シルクのきりかけ
センサー部半田付け

最後に、取れていた電解コンデンサを外れた位置にこちらも半田付けして修理完了です。

電解コン

センサー部の半田付けが剥がれてしまう原因を考察してみました。玩具ですので、信頼性試験的な検証もしていないだろうと思うので、半田クラックの発生原因と思われる振動がやはり一番の原因でしょうか。温度や湿度の変化もあるとは思いますが、日常の使用の範囲で考えにくいかもしれません。

画像センサーにて絵本に印刷された極小の模様を読み込むわけですが、お子様によっては、その際にペンを強く押し込むとかトントンをたたくかもしれません。外乱光の進入を防ぐ効果もあろうかと思いますが、認識機能に大きく寄与はしません。半田剥がれを誘発する恐れがあるので、やさしくタッチしていただくと、末永くご使用になると思います。


【ご依頼者さまのご感想】

先日はおもちゃを二点修理して頂き、ありがとうございました。
二点ともタッチペンの修理依頼でしたが、タッチペンは遊びに学びにと使用期間が長く、無事直して頂いて親子共々喜んでいます。修理依頼から、修理箇所の説明や修理費用の確認、返送時の丁寧な梱包と、迅速な対応をありがとうございました。またおもちゃの破損を予防するコツなども教えて頂き、大変助かりました。