新種発見!たまごっち スポンジズレ修理

当医院のYouTubeチャンネルにアップしている動画をみたという方からの依頼です。

たまごっち液晶押圧確認動画

こちらの動画は、液晶のゴム電極と基板の端子が導通に不良が起きており、指でその電極を押してあげるだけで液晶の描画が切れている箇所が映りだすという現象です。

ゴム電極は、押し圧で導通する仕組みなので押し圧を増すだけで改善します。

さて、今回のご依頼は、事情が違いました。

右下1/4程度しか描画しないのは同じなのですが、原因は違うようです。

押しても映らない

動画の通り、押し圧を変えても描画に変化がありません。

どうも液晶の描画範囲が切れてしまう要因は別のようです。

早速分解して内部を調べてみましょう。

おおおお!

どうして、こうなった!?┐( ̄へ ̄)┌」

向かって左の壁紙の上下にあるのが、ゴム電極です。

液晶の上下に配置されており、右側の基板上の電極に向かい合わされ接触し導通します。

本体をネジ止めすることで押し圧が確保され電気的に導通します。

が!

本来、液晶の壁紙と基板の間に挟まっていたスポンジが45度ズレてしますね。

よく見ると、電極の上に被さっており液晶の電極の導通を阻害しています。

本体側のネジも少し緩めだったので、恐らくご自身で分解された際にズレてしまい、そのまま組み立てたのだろうと思います。

正常な位置に戻して組み立てます。

折角なので押しボタンの接点をアルコールで拭いておきます。

さて、どうでしょうか。。。

動作確認

無事描画しましたね。

因みに、液晶が反転し黒く描画されているドットの上下に影が出ています。

確たる原因はいまだ不明なのですが、以前も同じような症状を解析したことがあったのですが、原因は分からずです。

液晶を交換するときれいになったりしたので、恐らくは液晶の劣化だとは思うのですが、現状のままでお使いいただくことになります。

液晶ドットマトリックスのRow、Columnsのデコーダは活きているようなので、周辺液晶の誤反応のように感じます。

さて、今回は液晶の描画不具合の依頼でしたが、蓋のネジが鉄製の純正のネジでした。

恐らく、今後潰してしまう危険性大です。

相談の結果、ワッシャー付きネジをご希望でしたので装着して修理完了です。


修理をご依頼したたまごっちを受け取りました。
とても古いおもちゃですので半ば諦めておりましたが、正常に動いて感激しました。
これで姪っ子に渡せます。ありがとうございます。

この度は大変お世話になりました。
ありがとうございました。

~依頼者のご感想より~