ドリームトイパッドプラス タッチ操作故障 修理不可

タカラトミー製のドリームトイパッドの修理依頼がありました。

ドリームトイパッドについては、タッチパネル割れなど依頼を多くいただきますが、今回は、タッチパネル自体は割れてはいないが、メニュー画面以降タッチ操作ができないそうです。

過去には、セガトイズ製のマジカルスマートパッドでタッチパネルは割れていないがタッチ機能が故障して異常が動きをしているという症例がありました。

中古で購入後にタッチパネルの初期設定をしている最中に動作がおかしくなり電池の入れ替え後にメニュー画面以降タッチ反応がしなくなったそうです。

では、どのような不具合か診断をしましょう。

これが、液晶モジュールのFPCケーブルです。

向かって左の4線のFPCケーブルが、タッチパネルのFPCケーブルです。

目視上は、割れや剥がれなどはなさそうです。

では、まず故障が、液晶側なのか本体側なのかを切り分けるために、既に動作確認済みの液晶モジュールに交換しタッチ操作ができるか確認します。

タッチ操作確認

同じ、部品取りのドリームトイパッドから取り外した液晶につなぎタッチ操作を確認しましたが、同じようなメニュー画面以降タッチ操作ができません。

なるほど、本体側に故障原因があるようです。

タッチパネルの導線は、コネクタ端の4線です。

抵抗式のタッチパネルの動作原理は、こちらのサイトこちらのサイトで原理の説明があります。

次にFPCケーブルコネクタ自体の接触を確認します。

これも当医院在庫のタッチパネルを剥がした液晶があるので、その液晶でFPCケーブルとコネクタ間の導通を確認します。

4線とも問題ありません。

では、では、基板を眺め基板上の問題を探します。

4線は、コネクタ部品の真下に潜って配線されており、VIAを介してCOBのモールドに入っております。

起動後のメニュー画面前までのタッチ操作には反応します。

これは、画面の位置情報なしに何かしらのタッチ操作による抵抗値の変化を検知していそうです。

X軸,Y軸の片方のみでも起動画面のタッチは反応するので、4線の全ての導通不良ではなく、4線のうちの片方の特定の配線のみ何かしらの故障、例えば断線などを起こしているようです。

タッチ位置を4線間の抵抗値の変化で特定するという代物で、この変化をCOBモールド内のICで処理をしていそうです。

ここまでの故障解析にて、IC内の結線もしくは処理に問題がありそうという判断となり修理不可能という決断にいたりました。