譲り受けたたまごっちということですが、電池ボックスの電極状態などが把握できておらず、稼働中に突然電源が落ちてしまうという不具合が多発していたそうです。
目視でも電池ボックスの電極の腐食があることは分かっておられたので電極の交換をご希望とのことです。
腐食した電極の上に液漏れした粉が積もっていますね。
この状態で、よく通電していたという感じです。
負極側も粉々しています。
今回のようなケースと似たような中古で購入されるような場合は、通電起動のみでなく液漏れや水没の有無を確認したうえで購入した方がいいです。
因みに、単四用の交換用の電極に交換しますが、交換用の電極がない場合は研磨で一時的に凌げますが、恐らくひと月もすればまた導通不良が出るかもしれませんね。
さらにですが、ほぼ100%導線も腐食で使いものにならないので交換します。
ほら!
真っ黒。
よく分かっていないおもちゃドクターの中に、この芯線が真っ黒に腐食した導線を半田付けしようと何度も小手先をあてておらる方がおられます。
腐食した芯線には半田は付きません!
しまいには、小手先をあて続け電池ボックスを溶かしてしまい困っていたところをヘルプしたことがあります。
多分、半田付けとは何ぞや!?という点を理解していないのでしょうね。
少し脱線しましたね。
もちろんですが、本体内部の半田付け部分にも腐食が広がっています。
では、電池ボックスの電極を交換し導線も交換します。
念のため本体の起動に問題がないか確認します。
正極と負極の導線を付け替えて外部電源で起動してみます。
たまごっちみーつは技適マーク付きの無線基板があるので、この基板には手を付けることはできません。
無事起動します。
ボタン操作も問題ありません。
液晶の描画も問題ないです。
では、電池ボックスを分解し電極を交換します。
たまごっちの電池ボックスは、正極と負極が並んでおり、渡り線の間に1Aのヒューズが仕込んであります。
負極側は、蓋がされており固定の軸が溶着されていますので削って外します。
手持ちの負極電極は、若干サイズが大きかったのでカットして収まりをよくします。
でないと蓋が閉まりません。
たいへんきれいにできました。
液漏れの粉も掃除して組み立てます。
新品の電極は気持ちいいですね。
起動に問題はなくとも、当初の突然電源が落ちる原因は、電池ボックスの電極の腐食とは思いますが、連続稼働させ電源が落ちろことはないことは確認しておきます。
5分程、お世話をなどをしてみましたが、突然電源が落ちるようなことはありません。
また、液晶画面と筐体レンズの間にホコリが入っているとのことだったので綺麗に掃除もしておきます。
因みに、このホコリ掃除は、たまごっち修理の全てで実施しておりますが、一番気を遣うかもしれません。
カメラメンテナンス用のブラシとブロアーを使い、拡大鏡越しにホコリが残っていないか確認しながら作業します。
これにて修理完了となります。
ご感想
~依頼者のご確認より~