プラレール トーマス モーターブラシ交換

トーマス

プラレール トーマス モーターブラシ交換

誤って落下させてから動かなくなったとのことです。早速診断してみましょう。

到着後の動作確認では、症状の通りスイッチを入れてもまったく動くそぶりもありません。外見の目視確認もこれといった問題はありませんでした。

ギアボックス内

電源スイッチのスライド時の接触不良もギアボックス内も問題はありません。この段階で電池を接続してみると動き出しました。おや!?と思い、再度ギアボックスを組み立てて、電池を接続すると、今度は動きません。ギアボックスの端子を少し手で動かしてみると、動き出したりします。

何やら電気回路系の問題らしいとまではつかめましたが、原因はわかりません。

いろいろ調べて数時間が経過しました。

ブラシ

モーターもオーバホールしようと分解しましたが、グリスが真っ黒ではありますが、先の接触に起因する原因はつかめませんでしたが、ブラシを外したところではっきりしました。

ブラシの摩耗

黄色丸のブラシの先が摩耗して無くなっています。青丸の方は、ほぼ無事です。電極を出ていじると動き出したのは、摩耗した電極の接点がずれて回路が導通したのでした。

現象と原因を一人ブレストしてみます。

  • ギアボックスに組み込んだ状態では回路は導通しない
  • ギアボックスを分解して電池を接続すると動く
  • モーター内部のブラシの片方が摩耗している
  • プラレールを落下してから動かなくなった

少し考えた結果、これはブラシの摩耗によりカツカツで接触していたブラシの接点が落下の衝撃で一気にずれてしまい導通しなくなったのだと結論づけました。

製造段階で電極端子を半田付けしたままギアボックスに組み込んだ際、摩耗の酷いブラシの方は、大きな応力が外部からモーター内のブラシからコミテータにかけてかかっていたため、モーターが回転するまで少しづつ摩耗を続けていたのでしょう。

さて、修理の方針です。摩耗したブラシを交換しますが、当初はモーターを丸ごと交換を試みましたが、コイルの巻き数が明らかに違うので、ブラシを含むハウジング部分を交換します。

巻き数の違い

次に前述の原因考察から、修理も先に端子をブラシを半田付けしたからギアボックスに組み込むと同じようにブラシの摩耗を招くため、今回は、ギアボックスに電極とモーターを組み込んでから際最後に半田付けをしました。

組み込んでから半田付け

組み立てて動作確認をしましたが、無事動くようになりました。不安定さもなく、確実にスイッチのON/OFFで起動停止をします。

念のため、二日間にわたり経過を見て完了としました。

電池交換

因みに、このプラレールですが、電池交換時は、裏側の蓋のネジを外し真ん中の車輪を浮かさないとトーマスの蓋が取れない仕様なので、皆さんご注意ください。


動作確認もできました。

この度は急なお願いにも関わらずご対応いただきありがとうございました。 クリスマストレインに始まり、トーキングプレーヤーと、今回が3回目になりましたがいつも通り安心してお任せでき、原因究明のあまりの早さにもびっくりです。

また今後ともよろしくお願いいたします。

~ご依頼者様のご感想より~