ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000 磁気ヘッド研摩修理
30年ほど前の音を再現出来て感激です。
本当にありがとうございました。
ネットでいろいろな事が可能となり便利な反面、用心深くならざるを得ない昨今。 でもどうしても思い入れのあるモノを再現したくて、こちらに辿り着きました。
最初から最後まで、確実、丁寧、親切、迅速なご対応に感謝申し上げます。
また、お世話になる際にはよろしくお願い致します。
知人等にも教えてあげたいと思います。
本当にありがとうございました(^^)
~依頼者様のご感想より~
ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000の修理のご依頼がありました。
ご自身で開封した際にゴムローラーが劣化でボロボロになっており、ゴムベルトも溶解しているとのことです。
CP-33とCP-1000であるあるの故障事象ですが、ゴムローラーが劣化してボロボロになると、必ずといっていいほど、密着している磁気ヘッドにゴムが粘着し、磁気ヘッドのコアを浸食します。
この浸食という表現は、粘着したゴムが綺麗に除去できずに、力任せに強引に剥がすとコア材も剥離してしまうという厄介代物です。
また、よく観察するとコア材同士をサンドイッチして接着している接着剤も経年で溶解し盛り出てしまいこれも一緒に除去しないとイケません。
ダメ元での作業になるのですが、失敗すると磁気が拾えても特に高音域が拾えず、カードを再生しても籠った感じの音声になってしまいます。
では、診断を開始しましょう。
電池ボックスに液漏れの形跡がありますね。
液漏れの粉除去と変色した電極の箇所を研摩しておきます。
劣化したゴムローラーは、依頼者様で除去されたようですね。
ですが、奥にある磁気ヘッドが悲惨な状況です。
長らく劣化したゴムに密着していたためゴムの残骸が無残な状況です。
取り敢えず、磁気ヘッド以外の不具合も確認しましょう。
ゴムベルトも溶けまくって、方々に飛散しています。
このゴムの残骸は、こちらの記事の通りエタノールで除去します。
物理的にこそぎ落とせる部分は除去し最後に粘着した部分は、エタノールで除去します。
次にプーリーやフライホイールも綺麗に除去します。
プーリーやフライホイールの溝に入り込んだ残骸は、ホントたいへんです。
少しでも残骸を残してしまうと、交換したゴムベルトに粘着しカードの再生不良を起こしますので、念入りに作業をします。
お掃除が済んだところで、ゴムローラーとゴムベルトも交換してしまいmさう。
次に液漏れの電極の粉を掃除し変色し箇所を研摩しておきます。
ここまでは、サクサクっと作業を完遂させます。
では、懸案の磁気ヘッドの修理を行います。
まず研摩後の再生音質です。ほぼ元通りに修理できました。
粘着したゴムの残骸を見た時はどうしようかと途方にくれましたが、研摩修理を実施してよかったです。では、研摩手法について以下ご紹介します。