ソニー トーキングカードプレーヤー CP-1000 ゴム部品交換
当医院では、お馴染みにCP-1000の修理のご依頼です。約20年程まえに購入されたトーキングプレーヤーということで、故障の症状もカードを挿入しても動かず、手で押してみるとかすかな音がスピーカーからしているとのことです。ゴム系部品の劣化と推測されます。
どの機種もそうですが、ゴムローラーの溶解がカードを差し込む隙間から目視で見えなかった場合は、カードを少し手で押してもらえると故障の診断に役立ちます。
カードの再生音が、おかしいなりにスピーカーから聞こえてくるようでしたら、スピーカーの故障や磁気読み取りや音声の増幅などの電子回路の致命的な故障は恐らく出ていないこと分かります。また、カード差し込んで検知スイッチが反応した際に、本体に耳をそば立てていただくとモーターの回転音を聞くことができます。もし、何も音がしない場合は、モーターやモーター制御回路に問題が出ていることが分かります。まぁ、どちらにしても送付いただき修理作業を行いますが、致命的な故障の場合、修理不可能である場合もあり得ます。
やはり、ゴムベルトが伸びて固化しておりました。交換を行います。よくある、溶けて粘着していないためお掃除が容易なので助かります。
ゴムローラーも現状では、なんとかカードをスライドさせるだけの摩擦は残っておりましたが、画像からも表面のテカリで固化も進んでおりましたので、ご依頼様ともご相談し交換することになりました。
因みに、磁気ヘッドですが、かなり酷いわけではありませんが、摩耗が進んでいます。往年のオープンリールやカセットテープを本機種の再生方式は、機構的な部分異なります。
トーキングカードでは、厚さおよそ0.3mmの厚紙に貼られた磁気へ―ドをゴムローラーが直接磁気ヘッドに押し当てるため、継続的な使用はそのまま磁気ヘッドの摩耗につながります。摩耗が進行すると、正常な磁気を読み取ることができなくなり、最悪修理不可能となります。残念ながら、当医院では、交換できる磁気ヘッド部品がない状況です。※いろいろ通販サイトなども調べてはみたのですが、やはり見つけるこはできませんでした。
開封し、カードを入れて、音が流れることを、孫も大変喜んで、一緒に発音しています。
カードを差し込むと、最初は、音が小さく、二度目は音が少し大きくなります。始めから一程の音量ではないのですが、これは仕方ないのかなと思っております。ボリュームがボタンなので、音量の大きさがわからないから。
修理の依頼から修理完了まで短時間で終わったことに感謝しております。
孫が出してきて、音が流れなかった時はどうしようかと思いました。学研やソニーで調べたり。20年以上前の購入なので、半ば諦めかけながら、トーキングカード修理で検索してみたら、瀧下様のページにたどりついた次第です。高い教材でしたので、捨てるには勿体ないので、すごく助かりました。
~ご依頼者様のご感想より~