ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 CP-1000 ゴム系部品交換
ソニートーキングカードプレーヤー 2台の修理のご依頼がありました。それぞれ中古で入手されたとのことで、どちらもカードのスライドが途中で止まってしまうとのことです。それまでは、スピーカーから音は出ているとのことなので、駆動のゴム系部品の劣化と思われます。
ソニートーキングカードプレーヤーは、CP-1000とCP-1100のご依頼が特に多いのですが、どちらもトーキングカードを再生できるのですが、顕著が機能の違いとしては、CP-1000は、再生音量の調整がほぼできません。
画像のニコニコ笑った😊マークが、音量の切り替えボタンなのですが、製品仕様上切り替えても音量は、ほとんど切り替わりません。気持ち変わったかなというレベルです。また、音量大側にすると、音割れがあるような大音量になる点もあります。そのためか、後継機のCP-1100では、音量のツマミがついて、大小の調整ができるようになりましたが、一方オーディオ機器あるある故障のボリュームのガリノイズが経年の仕様で発声してしまいます。
さて、前置きは、このぐらいにして早速CP-1100から着手します。
ご依頼の通りですが、カードのスライド途中で滑って止まってしまいます。それまでの再生音は、スピーカーから音は出ているので、増幅回路の不具合は出ていないようですね。
表面がテカテカのツルツルになっています。取り外してみると見事に固化してプラスチックのように割れるほどになっておりました。もうゴムではないですね。
こちらの情報によると、どんなに適正管理ができたとしても10年程が限界のようですね。
ゴムベルトも伸びてしまっておりましたので、ゴム系部品の総交換とメンテナンスを行います。
再生速度とテストカードを使用して計測調整し、今回は、ボリュームのガリノイズは出ておりませんでしたので、ゴム系部品の総交換と調整メンテナンスで修理完了です。
次にCP-1000に着手します。
こちらもカードのスライドが途中で止まってしまいますが、それまでの音声はスピーカーから音は出ています。
ゴムベルトが伸びきっているのと、ゴムローラーも固化しておりますね。こちらのゴムローラーは、スペーサー無しの機種でした。
ゴム系部品の総交換とグ古いグリスも洗浄し再添加します。
CP-1000の再生速度は問題なかったのでこれにて修理完了です。
と、ここで動画をご確認いただいた、ご依頼者様よりご質問がありました。CP-1000の動作確認用の動画は、音量大側にて撮影をしました。
ご依頼者様よりCP-1000の再生音が大きく音割れがしてしまっているのはなぜかというご質問をいただきました。CP-1100と比較すると、音量の調整はできない機種であることと、音量の設定値は、そもそもの製品の仕様であるので、現状が製品の仕様レベルとなります。以前、CP-1000を修理した際にもあったのですが、この音量は何とか調整できないかと考えておりました。
製品内部の基板に音量の基準量の調整ツマミ(可変抵抗)があるのですが、そのツマミを調整すると、音量低側の音量も一律に低くなってしまうのと、以前、修理の際に調整を試みた経験があるのですが、そもそも、そんなドラスティックに音量の基準値も調整できませんでした。
この点をご説明したところ、製品仕様であるならばということで、現状のままということでご了承いただきました。
以上で、今回ご依頼をいただいた2機種の修理は完了です。
思っていたよりもずっと早く直していただき、 きれいな音になって、帰ってきたので感動しました。
修理に出さずに悶々としていた時間が馬鹿らしく思えました。
せっかくよくなって帰ってきたのですから、 たくさん子供に使ってあげたいと思いました。
作業のプロセスも丁寧にご説明いただき、ありがとうございました。
~ご依頼様のご感想より~