ソニーリピートカードプレーヤー CP-33 ゴム系部品交換
2021年も暮れギリギリでしたが、CP-33の修理のご依頼がございました。
磁気カードを溝に挿入してもスライドしてくれず、もちろんですが再生もできなくなっているとのことです。
CP-55とCP-33の2機種ですが、ゴム系部品の劣化は、他の機種と同じなのですが、ゴムの劣化が激しいと、とても修理が厄介です。ゴムローラーは、ボロボロに砕けますし、ゴムベルトは溶けて粘着します。さて今回の案件はどうでしょうか？
事前にご依頼者様へ溝から中を覗いていただきゴムローラーの状態を確認したいただいたところ、やはりゴムローラーは、ボロボロになっているそうでした。
ピンチローラーが、ゴムローラーにめり込んでいますね。さて、ゴムベルトはというと、、、
やはり、ゴムベルトも溶けて切れていました。
ここで、肝心の磁気ヘッドを確認します。ゴムローラーがボロボロになっている場合、磁気ヘッドもゴムローラーにめり込んでしまい、溶けたゴムが磁気ヘッドに粘着固化し使い物にならない場合が非常に多いです。過去の修理実績でも、ゴムローラーがボロボロになってケースでそのほとんどは、磁気ヘッドも使用不能になっております。さて、今回のCP-33も確認します。
目視では、過去の事例程酷いことにはなっておりませんね。ですが、やはりしっかり磁気を拾えているか他機で再生確認します。
幸いに無事磁気を拾えカードの再生もできました。従いまして、今回は、ゴム系部品の交換で修理できそうです。※溶けたゴムのお掃除はありますが、、、。
あとは、粛々と作業を進めます。
プーリーのグリスも劣化で固化粘着しております。CP-33のプーリーは、軸がカシメられておりまして、取り外しての清掃ができません。充分に洗浄の溶剤を流し込みシリコンスプレーを吹いておきます。プーリーなんで、ゴムベルトがかかる溝には、くれぐれもスプレーが掛からないように注意します。
溶けたゴムベルトが粘着したフライホイールやモーターのプーリーも綺麗に洗浄します。
ゴムローラーを交換します。綺麗におさまりましたね。あとは、組み上げて動作確認をします。
今回の修理案件は、ゴムローラーの溶解がありましたが、磁気ヘッドが無事でしたので、ゴム系部品の交換で修理ができた修理事例となります。
良い音質で問題なく作動しました。本当に有難うございました。
～ご依頼様のご感想より～