ソニー カードリピーター CP-55 ゴム系部品 電解コンデンサー交換
お孫様のために20年ぶりに動かそうとしたら、カードが自走できなくなっていたそうです。とてもショックを受けていたとのことで修理のご依頼をお受けしました。
CP-33と違い、ゴム系部品に溶解のない製品なので修理可能が確率も高いです。因みに、CP-33に関する修理の可能性をまとめた記事をスタッフブログにアップしております。
早速、お送りいただきまして状況を確認しました。
本体内部は、とても綺麗な状態ですね。埃や塵ひとつないです。大事に保管されて居られていたようです。
隙間から見えるゴムベルトの溶解もなく、ゴムローラーも無事そうです。
ソニー製のカードプレーヤーあるあるですが、プーリー軸のグリスが経年で劣化固着し接着剤の如くビクともしません。今回のCP-55もビクともしません。モーターは稼働していたので、主因は、このグリス固化ですね。
ゴムベルトは、まぁ綺麗に保管時の曲がり癖がついておりますので、交換が必要です。ゴムローラーは、表面のテカリは出ておりますが、カードを駆動することはまだできそうです。
今後も長くご使用になられたいとの要望もあり、やはりゴムは経年で硫黄分が抜けて表面も固くなりかけておりましたので、ゴムローラーも交換することになりました。
パーツクリーナーでよく洗浄しておきます。
次にCP-55でよくある故障のひとつに再生音が小さくなる故障があります。ACカップリング用の電解コンデンサーの容量が低下しカップリング(結合)ができなく症状です。
カップリングとは、プリアンプやパワーアンプなどの回路間のAC音声信号を結合するためものでこの結合ができないと音声が小さくなります。丸ごと交換をしてしまいます。
以上で、無事、綺麗な再生音が復活しました。
CP-55は、ゴムローラーの溶解したゴムの癒着もなので、精神的に安心して修理ができますね。