CP-70, CP-55, CP-55A 3台の修理依頼がありました。
CP-70は、CP-33と同じ筐体と中身なのですが、カバーの青色だった部分が橙色です。また、リピート時の録音時間も大サイズカード同じ8秒程録音できます。
いづれもカードの引き込み自走再生できないそうです。
では、CP-70から診断します。
CP-70
CP-70の機構系の中身はCP-33と同じなのですが、懸念される溶けたゴムローラーが磁気ヘッドの粘着しているかもしれません。また、ゴムベルトもプーリーに粘着しているかもです。
電池ボックスの負極側に液漏れによる腐食が広がってしますね。
取り外して研摩します。
研摩後の抵抗値もチェックします。
G17ボンドで固定しておきます。
やはりゴムベルトが溶けて粘着しまくっていますね。
プーリー軸のグリスも固化して粘着しています。
カードの自走不良は、グリスの固着とゴムベルトの溶解切れですね。
この溶けたゴムを綺麗に除去します。これたいへんなんですよね。。。
手が真っ黒になります。地道な作業です。
各所を分解取り外しアルコールで拭きとり綺麗に洗浄します。
後は、組み上げ動作確認をして修理完了です。
問題ありませんね。では、次にCP-55を診断します。
CP-55
CP-55では、ゴム系部品が溶けてしまうような事態は経験がないので、単純なゴム系部品の経年劣化と思われます。
ズバリそうでした。ゴムベルトは、長期間の保管で曲がり癖が付いてしまっていますね。
CP-55もプリーズ軸のグリス固化でカチコチになております。
洗浄して綺麗にします。
あとは粛々と組み上げます。
ゴム系部品の劣化以外の不具合はありませんでした。
では、最後のCP-55Aを診断します。
CP-55A
CP-55AもCP-55同様にゴム系部品の劣化とプーリー軸のグリス固化が原因でした。
劣化部品の交換と各所のメンテナンスを粛々を作業します。
因みに、ヤフオクやフリマで、修理業者の修理記事や販売内容を拝見することがあるのですが、このゴムローラーを交換せずにそのままの状態で販売されている方がおられます。
経年で固化するともうカードをスライドできるだけの摩擦が残っていません。
販売してもカードのスライド不良で返品を迫られることになろうかと思うのですが、大丈夫なんですかね?
CP-55Aも修理完了です。
今回は、3台のそれぞれ違い機種でしたが、いづれもゴム系部品経年劣化とプーリー軸のグリス固化による動作不良でした。
3台とも無事修理できます。
お陰様で、カードが自走し、音もちゃんと聞こえ、3台とも快調です。
こんなに早く直して頂いて感謝の気持ちでいっぱいです。 ブログを読ませて頂くと、CP-70は特にお手を煩わせてしまったようですね。
CP-70は、30年以上前に子ども達が使用していた品で思い入れがあり、懐かしく、復活してくれたことが本当に嬉しいです。
根気強く修理をして頂き、ありがとうございました。
近いうちに孫たちに届け、カードリピーターで遊ぶ姿を見たいと思っています。
お預けしてから何度も、瀧下様から迅速で丁寧なメールを頂き、安心して待っていることができました。
~依頼者様のご感想より~