ソニートーキングカードプレーヤー ゴムベルト交換とゴムローラー作成

ソニートーキングカードプレーヤー3台

ソニー製トーキングカードプレーヤーの修理依頼です。※最近、本ホームページをご覧の方からのご依頼が多くなってきました。

故障症状は、カードの再生ができなくなったとのことで、経験上、動力モーターのゴムベルトまた、ゴムローラーの経年劣化のケースが多く、本件も3台ともゴムベルトが経年劣化で固化し滑っているのと、さらにゴムローラーも固化し表面がピカピカに照り光るぐらいすべすべになっておりました。

ゴムベルトが伸びきっております
保管時のまま曲がり癖もついています
滑ってしまいカードを押し切れない

さて、ゴムベルトに関しては、交換部材を持ちえておりますので、新品との交換で対応できますが、ゴムローラーに関しては、重症でした。

ピンチローラー
ピンチローラー外径サイズ

このゴムローラーは、恐らく専用設定で、私自身では、交換部材を発見することができませんでした。直径が、Φ7mmで既に、磁気ヘッドとの隙間が、0.5mm程開いているので、恐らく正規品の直径は、7.5mm程ではないかと思います。劣化のため、外径が収縮しているので、清掃や他の表面加工では、摩擦を復活させることは不可能です。隙間が開いているので、滑っているというよりは、空回りしているという表現が正しいです。

さて、修理方針ですが、ご依頼者の方にある程度の費用のご負担の了承が取れたので、新品を製作し交換することにしました。

加工流用できそうな部材を別途入手し、シャフトに圧入できるよう、0.1mm程度小さめまでにシャフト穴をドリルで拡張し圧入しました。外径サイズは、適切なサイズが無いため、少し大きめのサイズを用意し視聴の上、無事再生を確認できました。

自作のゴムローラーですので、再生品質の持続性が心配され、また専用品ではないので、カードの巻き込みやまたすぐ故障してしまうリスクもあります。ご依頼者さまには、その点をご了承いただき修理完了としました。


真心こめて丁寧にご修理いただき、本当にありがとうございました。

~ご依頼者のご感想より~