当医院では、既におなじみになります、ソニー製のトーキングカードプレーヤーの修理依頼です。5年ほど前に近隣のおもちゃ病院にて、ゴムベルトを交換され暫く正常に動作していたとのことですが、突然音が出なくなったとのことです。
ソニートーキングカードプレーヤーでは、新しい故障症状ですが、さて調べてみます。
音関係ですので、スピーカー自体か導線の断線、はたまたアンプ回路という出力側から故障の調査を進めます。
結論から申し上げると、スピーカーが故障しておりテスターでの測定でも抵抗(インピーダンス)を確認できませんでしたので、内部コイルの断線と思われます。目視確認では、端子回りの半田取れなども確認できなかったので、内部コイルの断線と推測しました。この点のダイナミックスピーカーの断線は、初めてなのですが、やはり30年以上も経過すると現れる不良モードなのでしょう。
まずは、手持ちのダイナミックスピーカーで音出し確認。
スピーカーのサイズを計測し同型の8Ωインピーダンスのスピーカーと交換を行いました。画像からも一目瞭然なのですが、マグネットが格納されている筐体のサイズが違いますので、筐体に収まり固定されるよう工夫が必要です。
まぁといってもウレタンスポンジを加工してはめ込んだだけなのですが、これで固定はできました。
今回を修理を機に、ゴムローラーもテカリと滑りが出ておりましたので新品に交換とゴムベルトも5年前に交換済みでしたが、新品のゴムベルトに交換を行いました。
今回の修理は、スピーカーの故障という初めてのケースでしたが、無事修理も完了し再生確認および劣化パーツの交換も行えたので、しばらくは安心してお使いになられると思います。
※磁気ヘッドやモーター回りのパーツは、パーツ入手が困難なので、この手の故障が製品としての寿命なのかもしれません。
夏休みに孫たちが遊びに来た時に喜んでくれることと思います。
~ご依頼様のご感想より~
本当にありがとうございました。