ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100 磁気ヘッド アライメント調整

CP-1100

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100 磁気ヘッド アライメント調整

お孫様のため、約30年ぶりに動作させたところ、カード送りの動作不良とうことでご依頼がありました。今回は、他の記事でも既に紹介をしているゴム系部品の交換記事は掲載せず、磁気ヘッドのアライメントにご紹介をします。

当初、ご依頼者様が、ご自身で修理に挑まれたそうです。カードの走行不良のため、幾分かゴムローラーとカードとの摩擦を上げるため、磁気ヘッドの位置調整に挑まれたそうです。

磁気ヘッド

私も本製品の開発者ではないため、詳しくはないのですが、ヘッドとカードの磁気テープとの当たりを出すため、それぞれの筐体毎に適切な位置関係でアライメントを行っているはずで、微調整後に磁気ヘッド両脇のネジをネジ止めで固定し位置がズレないようにします。

今回の修理では、ゴム系部品交換後の動作確認の時点で、音量が小さい、再生音の高音域にこもりが出てしまっている事態に遭遇しました。当初、その原因がまったく不明であったのですが、ヘッド回りを確認すると、ネジ止めが取れているし、ネジの十字もなにやらこじった痕もあるので、もしやと思い確認しました。そうしましたら、なんと!

カバーを外して本体を開封したTOP viewからでは、その位置ズレが分からなかったのですが、ご依頼様が、磁気ヘッドの固定ネジを緩め位置調整を行った関係でかなりアライメントが狂っておりました。

正常品アライメント

横からの画像で磁気ヘッドの水平を紫線、モジュールの台の水平を黄色線、ピンチローラーの水平を赤線で表しております。

今回の修理依頼品

とくにピンチローラーのアームの曲がりの影響が大きそうです。再生音を綺麗にするため、アライメントを取り直します。

再度ですが、私は本製品の設計・開発者ではありませんので、正常品と同じになるように再組み立てするしか術がありません。恐らく、アライメントの正しくはチェック用のカードと計測する測定器をもって微調整するものだと思いますが、もちろん当医院にはそんな専用機材はありません。

致し方ないので、最終手段です。

自分の耳で確認する。残念ですが、これしかないです。

まねて水平に調整しても、なかなか万全にまで回復できません。難しいですね。

動画でもカード再生の後半部分になると、やはり何やらこもり現象が出てしまいます。トライ&エラーで何回も試しましたが、現状がいっぱいいっぱいのラインということで、ご依頼者様にご了承を得て修理完了としました。


ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100の修理完了品を 無事に受け取りました。

早速、カードを再生しました。完璧に近い動作で、本当にびっくりしました。

これ以上の性能向上は無いと思っています。

メールのスムーズなやりとり、格安の修理代、丁寧に梱包され、瀧下様のお人柄が目に浮かびます。

ネットでの偶然の出会いで、良い人に巡り会わせてもらい、嬉しかったです。

この度は大変お世話になり、有り難うございました。

また、何かでお世話になることがあったら、 宜しくお願いします。

宅配おもちゃ病院 様の益々のご発展をお祈り致します。

~ご依頼者様のご感想より~