ベネッセ よみきかせ えいご えほん タッチペン 修理不可

ベネッセ よみきかせ えいご えほん タッチペン 修理不可

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかんのように絵本の絵柄にペンでタッチして音声で読み上げてもらう教材となります。

ある日突然、プツンと読み込みがしなくなったそうです。では、状況を確認します。

起動音の『レッツ、エンジョイ ザ ストーリーブック』の起動音は正常のようですが、絵柄へのタッチの反応がありません。開封してみます。

内部

おしゃべりいっぱいことばずかんのタッチペンのように基板上に制御ICとペン先に画像認識用のイメージセンサーのモジュールが搭載されております。

OIDのデコーダーは、48ピンのお馴染みのSONiX製ですが、型番まで控えるのを忘れていました。まず、基板上の液漏れ腐食や断線などの目視レベルでの不具合を確認しますが、これといった不具合はありませんでしたが、ぱっと見変色している部品があります。

変色している部品

後でわかったのですが、インダクタでした。一応壊れていないかのチェックのみ行います。

と、ここで思いもよらぬ事態に遭遇します。当初、このインダクタは電源用のパスコンと思い込み、おや?パスコンなのに導通成分があるぞ!もしかしてパスコンの短絡故障か?と調べはじめました。

周辺にもパスコンが実装されているのですが、どうも電源とGNDにリークがあって、OIDデコーダーICとイメージセンサーの電源が上がりきっていないことが判明しました。

この作業の中で、当初犯人を誤認していた当初のインダクタは、パスコンではないことが分かったのですが、その代わりの真犯人を突き止めることができました。

この基板ですが、それぞれの前段と後段で電源分離がなされております。基板の裏面を確認すると、R104シルクの隣りにJP1という半田ジャンパーがあるのが分かります。

R104は、主電源から送られる電源の電流制限用の抵抗でJP1で前段と後段を分離しております。実は、解析作業を行っていると、このR104が、過電流でかなり熱くなっております。ギリギリ手で触れるかどうかという感じです。実は、この電源端で計測しても明らかに電圧降下があり、どこかで電源GNDのリークが起きていることは間違いありませんでした。

電源の供給を安定化電源から十分な電流量で供給すると、一瞬ですが、画像の認識の声が出たので、電圧降下によるOIDデコーダーICとイメージセンサーの動作不良が原因で間違いないと思います。

しかし、困りました。電源GND間(以降、デングラ)のリークといっても表面実装されたチップ部品もあるし、どこから調べてたらいいものやらといろいろ考えていたのですが、良案も思い浮かばないので、電GND関係のパスコンを一つ一つづつ外してリークの改善があるか地道に確認しました。

黄色ICの内部リーク

結論から申しますと、関係する実装部品を取り払ってもリークは改善しませんでした。残るは、OIDデコーダーとイメージセンサーのみなのですが、リークはこのIC内で起きているようです。

能動部品やプリント基板のランダム系のデングラのリーク故障は、今まで経験したことがありません。バスタブの初期的な不良ならまだ考えられるのですが、OIDデコーダーやイメージセンサーIC内であれば、ランダム性のリーク故障は十分考えられるので、その線が強そうです。

既に、解析できる余地がないので、今回の修理不可能ということになりました。

取り外した実装部品を元に戻しますが、このまま乾電池を入れると、前述のR104がチンチンになるので、ご依頼様にご説明をしてJP1の半田は取り払って返却しました。


任天堂 有線コントローラー Game Spirits USBコネクター修理

Game Spirits

任天堂 有線コントローラー Game Spirits USBコネクター修理

任天堂 スイッチ用のゲームコントローラーの修理のご依頼です。有線式で無線機能の無いコントローラーとなります。

因みにですが、無線型のコントローラーもあるのですが、無線機器ですので、開封などを行うと日本国内で使用すると電波法違反(技適製品)になるので当医院では修理をお受けしておりません。その場合、任天堂様の認定修理業者様などに修理を依頼する必要があります。

※YouTubeやブログでジョイコンの修理動画や記事を拝見しますが、作業した製品は、皆さん日本国外で使用されるのでしょうか。。。ご自宅に電波暗室をお持ちなのか、、、評価や実験を申請中なのか。。。

話しをコントローラーの修理に戻します。

不具合は、ゲーム中に接続が切れてしまうそうです。他のコントローラーもあるそうで、そちらは問題なく動作しているとのことなので、本機側に何か問題があるとのことです。

実は、ご依頼様から、USB Type Aのコネクター内に何か異物があるとの情報を頂きました。何か異物が侵入したのでか、それとも元々あった箇所が割れて取れてしまったのか、、、。

異物

まぁ、分かる人はすぐわかるのですが、コネクターをモールディングした製造段階でモールド材がコネクタ内に侵入してしまったようですね。この異物のせいで、メス側のコネクタにまっすぐに刺さりません。

まがってる

しかもグラグラしていますので、遊んでいつ途中でグラつくとUSBの通信が切れてしまいますね。まずが、異物を取り除きますが、カッターなどで異物に切り込みを入れてピンセットでもぎ取ります。

異物除去

無事異物も取り除き、まっすぐ刺さるようになりました。グラつきもなくなりました。

さて、動作確認ですが、当医院には残念ながら任天堂スイッチがありません。この点のコントローラーは、ドライバーさえ用意できればWindowsのパソコンでも使えるのですが、今回は、Windows10のドライバーで問題なく動作しました。Proコンとして認識されます。

でもやはり、任天堂スイッチでの動作確認もしたいですね。心配ですし。ということで、甥っ子に協力してもらって動作確認をしました。まずは、普通に差し込んでアナログコントローラーで上下左右に動かします。

その①

んでもって、念のためコネクターを指で動かしてみて切れるかどうかみます。

その②

大丈夫そうですね。

当初は、ケーブルの断線かもと推測していたのでコネクターとケーブルの丸ごと交換も考慮しておりましたが、異物除去で修理できました。


アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかん SuperDX ペン詰まり修理

タッチペン

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかん SuperDX ペン詰まり修理

※当医院には、ペン先に異物が詰まった故障以外にも多くの修理実績がございますので、修理実績やページ下部の検索窓にて『ことばずかん』で検索してみてください。

ペン先の穴が詰まっていない場合は、他の要因です。

電源ONで起動のメロディは鳴るが、絵本にタッチしても反応がないやスピーカーから音が一切しないなどもあります。

ペンを絵本にタッチしても反応しないとのことでした。

電源起動時と言語切替は問題ないそうです。電源は、問題なく入るとのことなので、恐らくは起動時の起動音はしているのでしょう。であれば、スピーカーの故障ではなくやはりセンサー部の故障でしょうか。※よくある故障にスピーカーの故障もありますので、この切り分けはとても重要です。過去の修理事例では、センサー部の半田取れなどで同じような症状でしょうか。早速拝見します。

届いてすぐ故障の原因は分かりました。

ペン先

ペン先の穴に何か詰まっていますね。これでは、絵本からの画像が入光できす反応できないです。過去に同じような修理をしまいたが、その時は、お子様が誤ってお化粧用のクリームに差し込んでしまったとのことでした。そうすると、クリームが、センサーの開口部にも付着してしまい、細部まで分解し洗浄清掃しないといけなかったです。

まず、ペン先の異物を除去します。

粘土

ピンセットでとりあえず綺麗に取り除けましたが、ペン先の多くにまだ異物が残っているかもなので、動作確認をしましたが、無事快適に絵本への反応が復活しました。

因みに、今回は本体の開封の必要はありませんでしたが、開封する場合は、TA1.4サイズぐらいの三角先のドライバーが必要です。

ここで、注意ですが、ピンセットなどで取り除く際は、異物がペン先の奥に入り込まないように引き抜くことです。クリームなどの粘性の多い場合は、仕方ないのですが粘土の場合は、奥に入り込まないようにすればうまく取り除けると思います。

絵本もだいぶ新しめでしたので、大事に至らずまた使えるようになりました。メデタシ、メデタシです。


この度は迅速な対応有り難うございました。

無償対応に関わらず、しっかり報告書まで頂き、本当にご丁寧な対応有り難うございました。

何より子供(2歳娘)が物凄く喜んでます。 有難うございました!!!

~ご依頼様のご感想より~

ファービー 液漏れ サブ基板移植 修理

ファービー

ファービー 液漏れ サブ基板移植 修理

ファービー 2体の修理のご依頼となります。以前、ファービー2という後継機の修理をしてことがあったのですが、分解にかなり心労する機種だったと記憶しています。ですが、この前機種にあたるファービーは、ファービー2に比べ分解も幾分楽のようですね。では、早速拝見しましょう。

故障の症状は、長く保管していた際に乾電池を入れっぱなしにしていたとのことで、電池ボックスに液漏れが生じ電極に腐食に広がっているそうです。もちろんですが、動作もしません。

液漏れの腐食って実は、かなり厄介で、RCジェットモグラの修理の時にも掲載しておりますが、導線や基板の半田やパット、各種部品の全てが伝播した腐食でやられてしまいます。特に基板がやられるともう再半田もできないため、基板交換以外に修理不可能となる場合が多いです。※液漏れの腐食が導電体を伝って広がるメカニズムは、電子の移動と関係するので、腐食は広がり続けると考えていいと思います。

まず、画像左の眼が開いている1台目から作業します。

1台目は、アメリカのTiger Electronics社製で会話の言語も英語でした。電池ボックスの液漏れは、基板端につながる電極は、無事でしたので、電池ボックス内の電極のみの作業で済みそうです。

液漏れ電池ボックス
研磨

液漏れは、他の記事でも掲載しておりますが、粉の状態で綺麗にできればいいのですが、強アルカリ性の水酸化カリウムなので、水溶液などになるとたいへん危険です。皮膚に付着すると化学火傷や目に飛沫が跳ねると最悪失明の危険性があるので、間違っても水で洗うようなことはしないでくださいね。

さて、一通り綺麗にして腐食部分の電極も研磨し導通を確保します。さて、動かしてみますと、起きるは起きるのですが、何やら泣いているかのようにしてまた寝てしまいます。何かすごく悲しそうに”オイオイ”泣いています。しかも、ファービー語というチンプンカンプンな言語で何言っているか分かりません。何度やっても”オイオイ”泣いています。

取り扱い説明書を少し読んでみると、何やらお腹が減った場合に、ファービー語で”腹減った”と言うらしく、その時に食べ物を与えると元気になるそうです。

取り扱い説明書抜粋

おう、そうかということで、電池を入れて”オイオイ”泣いてはいますが、口に指を入れて舌のセンサーを反応させ、食べ物を与えているかのようにすると、お!動きが変わりました。恐らく正常に動作をし始めましたが、何言っているか、さっぱり分かりません。とにかく、寝なくはなりました。

※ほんと、このファービー語は、やめた方がいいですよ、なんせ故障しているかどうかも分からないです。そのためか、ファービー2では、ファービー語の機能が削除されたのでしょうかね。

さて、ここでしばらく1台目の動作確認をしていたのですが、ん~、なんかイマイチ反応が鈍い時があります。お腹と背中と音声マイクと口のセンサーは、無事正常のようです。ですが、先の電池を入れ替えた際もそうなのですが、しばらく放置すると寝てしまうのですが、起こそうと各種のセンサーを動かしても起きないのです。リセットすると起きるのですが、また”オイオイ”泣いて食べ物を与えなければならなくなり、遊びづらいです。

まぁ、一旦センサー類の反応を見た動画がこちらです。

ご依頼者様に動作を見ていただいている間に2台目に着手します。


2台目も電池ボックスの液漏れということですが、こちらはかなりひどい状況でした。

液漏れ粉1
液漏れ粉2

基板端の電極も腐食にやられており、基板へも影響が波及してしまっていると予想されます。1台目は、電池ボックスの処置で済みましたが、2台目は、本体内の状況も確認しないといけませんので開封します。

さて、ファービーの開封は、他のサイトでも多数情報が公開をされておりますので、ここでは特に注意したい点をあげます。

結束バンド

底面の結束バンドですが、ぬいぐるみ系ではよくある固定方法ですが、替えの結束バンドの入手性が悪く、今回の結束バンドも留め具部分が小さく、長さも30cm以上必要でした。手持ちもなかったので、再利用できるようにツメを開き無事外せました。Y^^

ホットボンド

耳の回りとおでこのセンサー周辺は、ホットボンドで固定されているので、しずかにゆっくり剥がします。耳は、先端の穴が縫い付けてあるので糸を切って外します。

脱皮

無事脱皮できました。次に腐食の状況を確認します。

電池ボックスの電極と繋がっている配線は全滅でした。折れて取れてしまっており心線の腐食で半田付けもできません。またリセット基板にも腐食が浸食していました。導線は、全て交換します。

リセット基板腐食
腐食の浸食

やはり、電池ボックスの液漏れによる腐食はかなり危険ですね。アニメの腐海のように浸食して腐らせます。さて、導線を交換して仮電池ボックスをつなぎ動作確認をします。

初回の起動は、いきなり瞼を瞬きしながら耳も上下を数回反復します。おや!?1台目と動きが違うぞ!ではリセットしてみよう。すると、今度は無事起動しました。1台目とも違い”オイオイ”泣きもせず通常起動に成功したようですが、振動センサーの反応が悪いです。

調べてみると、やはりこのファービーは、バカ売れしたおかげで皆様の修理記事がかなりヒットします。起床時は、恐らく傾斜センサーのみでしか起床できないため、一度寝てしまうと傾斜センサーに接触不良などがあるとなかなか起きれないそうです。

で、傾斜センサー内の振動や傾斜を感知する金属ボールが汚れると接触不良を起こすそうです。やはりこの機種でも起きていそうですね。調べみましょう。

傾斜センサー

傾斜センサーは、ファービーを動かした際に内部の金属球が接点に接触し横の傾斜とか上下逆さまとか単なる振動なんかを検知します。開けてみます。

パカーん

金属球を取り出しますが、やはりというかかなり汚れています。これでは接触不良を起こしますね。

濁った金属球

これを綺麗に磨きます。

ピカピカ

さて、これで傾斜の反応は回復すると思います。この傾斜センサーを調べていると、1台目の”オイオイ”泣いている現象の原因がどうもこれであることが分かりました。

1台目の”オイオイ”泣いていると表現した動作は、実は眠い動作のようで、ネットでヒットした記事によると起動してみ直ぐ寝てしまう不具合があったようで、持ち上げたりすると直ぐ起きるはずが起きない原因がこの金属球の接触不良とのことです。

でも、まぁしかし、”オイオイ”泣いていたあの動作が、眠いとはちょっとですね。動作を知らなかった自分が初めてあの現象を聞いた時には、どう聞いても”オイオイ”泣いているようにしか聞こえませんでした。※なので、何か重大なことが起きているのかもと心配しました。

1台目は、追加でこの傾斜センサーをメンテナンスします。

さて、2台目の修理に戻ります。

傾斜センサーの金属球の汚れを綺麗に元に戻します。電池を接続すると、また瞼を瞬きしながら耳も上下の動きをし出しました。まただ―と再度リセットをしてみても、今度はリセットされません。何度やっても瞼を瞬きしながら耳も上下の動きを繰り返し止まりません。

当初の症状が悪化しています。原因を探ります。

ここでもネットで起動時に瞬きと耳の上下の動きを検索すると記事にヒットしました。原因は、起動時のスタンバイモードに遷移ができないため、永遠起動動作を繰り返しているとのことです。※これって設計/機能仕様書でもないと分かりませんな。。。

で、このスタンバイモードに遷移するには、基板上の赤外線LEDを点滅させる穴のあいたギアによって点滅させ上部のフォトリフレクタで受信することで遷移します。

赤外線LED

赤外線LEDの上部に見える幅広にギアに小さな穴があいており、回転することで周期的に点滅のような状態にさせ、その上のフォトリフレクタでパターンを受信するといった流れです。

この一連の流れは、通常動作の各所でも機能しており、起動時以外でもふんだんに用いられています。故障の有無を調べてみます。赤外線LEDかフォトリフレクタか制御ICか、、、。

いろいろ調べてみたところ、原因は、74HC14というシュミットのNOTゲートICが逝っているためでした。サブ基板からただしくHiが出力されNOTゲートでLowに変換され赤外線LEDのGND側に接続し点灯します。こんな感じ。↓

赤外線LEDドライバ回路

ざっくり計算しても赤外線LEDには、数ミリAの電流が流れているので、回路としてもお旨打倒でしょう。ですが、負極制御をしている、NOTゲートが機能していません。基板を眺めてみるとやはりというか、やはりというか、、、。

74HC14

液漏れの腐食がかなり回っておりランドの全てが腐食してしまっております。この腐食で断線してしまったのか電源GNDの接続も切れてしまったのかも調べましたが、腐食は見られますが導通という観点では無事導通はしておりました。なので、結論として74HC14ゲートIC故障という結論ではありますが、この基板の状態ではICの交換もできませんね、、、。正直腐食の半田も350℃でも解けないくらいでした。

恐らく、他の腐食も各方面に回っていると懸念もされ、NOTゲートICの交換も難しいので、2台目については、非常に残念ですが修理不可能という結論に至りました。


さて、2台目の修理で得た知見では、1台目の起動時の直ぐ寝てしまう症状は、先の傾斜センサーの金属球の接触によるものと判明したので、まずは1台目も分解し金属球の接触を回復させます。また、修理不可能であった2台目は、日本語版でしたので、1台目の英語版のサブ基板を移殖交換をして日本語化を図ろうと思います。※なので、COBで実装されているサブ基板には、恐らく制御用マイコン1枚と音声データの入った1枚なのでしょうね。このサブ基板を各言語圏の出荷国別に揃えて取り付け出荷しているのでしょう。

1台目は、動作のご確認をご依頼者様に頂いておりましたが、前述の症状も懸念されるので、ご了解の下作業に戻ります。

傾斜センサー

2台目を同じように開封し金属球をお掃除します。まずは、この時点で寝起きの動作を見ますが、金属球はさほど目に見えるレベルでは汚れてなかったのですが、驚くように寝起きが良くなりました。少しの振動で直ぐ反応してくれます。次にサブ基板を移殖します。

サブ基板

このサブ基板ですが、外すのが大変です。基板両側の電極に半田が盛られておりますので、溶かしながら、ずらしながら引っこ抜きます。もちろんですが、長らくコテを当てておくと、COB内の半導体ICも、ゆくは電極のパッドも剥がれてしまいますので、てきぱきとやりたいところです。が、そうは簡単に問屋はおろしてくれません。

抜けないのです。ハイ、半田を溶かせても垂直にはまった基板が簡単に抜けません。メイン基板を万力などで固定しておき、片手で半田コテ、片手でサブ基板を引っ張るようにしないとダメでした。また、力ずくで抜こうとすると、固まった半田に引っ張られ電極がめくれ上がってしまい、こうなると終わりの世界になってしまうので、注意が必要です。

移殖

無事移殖も成功し起動確認も取れました。非常に重要な基板なので、神経がかなりすり減りました。xx;

交換を行い動作もすこぶる快適で、途中”いないいないばあっ!”と日本語も話してくれましたので、日本語化も無事動作確認できました。

2台共の修理完了とはなりませんでしたが、1台は修理が無事できました。

やはり乾電池の液漏れ腐食は、重症になる症例であると再確認できました。


元気になったファービーが、傍らでしゃべっています。

幼かった息子が、この人形を嬉しそうに、楽しそうに抱っこして持ち歩いていた姿はよく記憶しているのですが、一緒にモグモグさせたりコチョコチョしたりした記憶がありません。

当時、自分はどのように子どもと接していただろう、もっと一緒に遊んであげたらよかったと、大いに反省することしきりです。

おもちゃとはいえ、精密な電子部品のつまった人形は、故障すれば手に終えません。メーカーでも扱ってもらえません。

そんな中、おもちゃ病院で瀧下様の素晴らしい技術をもって再生していただき、大変感動いたしました。

この度、瀧下様が、丁寧に、丁寧に対応して下さる経過の中で、私自身、ものとの向き合い方を大いに見なおす機会となり、考えることができました。本当にありがとうございました。心より感謝し、御礼申し上げます。

どうぞこれからも、愛着と再生の喜びを、多くの人に届けるおもちゃ病院で、益々ご活躍されますことをお祈りいたしております。

コロナの感染拡大がまだまだ心配なご時世です。どうぞご自愛くださいませ。

※またお世話になることがあるかもしれません。その時は、どうぞよろしくお願いいたします。

本当にお世話になりました。ありがとうございました。

~ご依頼者様のご感想より~

マミートーク 充電池交換

マミートーク

マミートーク 充電池交換

今回の故障の症状は、しばらく保管をしていて久しぶりに電源をいれたらカードへの反応が無くなっておられたとのことです。充電器に差し込んだ状態でもカードへのタッチ反応もないとのことです。

過去の修理実績でもある、内蔵のリチウムイオンポリマー充電池の過放電と同じ症状です。

開封しリポの電圧を確認すると、ほぼ0Vの状態です。過放電となると、もう保護回路により充電できません。リポの過放電以外に不具合が無いかを確認するため、外部電源にて動作確認をしてみました。

外部電源

電源以外に問題はなさそうです。リポ充電池の交換が必要ですが、取り扱いを誤ると非常に危険なので、通常は修理不可としております。

マミートーク社は、既に倒産しており、製品の永年補償を謳い、製品販売を行っていたとお聞きしております。決してお安くない費用ともお聞きしており、以上を加味し別途ご依頼者様と誓約書を取り交わす条件にてリポ充電池を交換を行っております。

交換用のリポ充電池は、リード付きの充電池を海外より入手しているのですが、送料が半端なく高額なっており、リポ充電池の交換と手段も費用的に厳しくなっております。

リポ充電池

因みにですが、当医院の交換用リポ充電池は、リードコネクター付きなので交換コネクターをかしめるので問題ないのですが、もしリード無しのバルクリポ充電池の場合は、リードを半田付けなどで熱を加えて交換することはしていけません。リポ充電池に熱を加えると、電極部からセルに熱が伝導しセルが破損する危険性があります。そのような状態で使用や充電を行うと爆発や火災の原因になるので、決してリードを半田付けするような危険なことはすてはいけません。


修理していただき、ありがとうございました。

子供も大変喜んでいました。

大事に使わせていただきます(^_^)

~ご依頼様のご感想より~

リカちゃん人形 首 股関節 修理

リカちゃん人形 首 股関節 修理

リカちゃん人形 2体の修理のご依頼となります。

画像の通り、1体目は、首が取れたしまったのと、2体目は、左足股関節が破損したとのことです。

首取れについては、首関節が破損している場合は、以前修理をしたお友達の『はるとくん』と同じように破損した部分を針金で修理できるかもと思います。

股関節の破損は、強度的に接着できるか、できなければその策を練らねばなりません。さて、詳しく拝見しましょう。

まずは、首取れの1体目。

おや!?はるとくんと仕様が違う。空洞で関節の残骸も何もありません。頭の方を確認します。

首関節

あった!首関節は、頭の中にありました。幸いに破損もないようですが、これが容易に取り出せません。頭をぎゅーっとつぶして出口を広げても簡単には出てきません。というか、取り出すためにピンセットぐらいでは摩擦が足りなく摘まめません。ラジオペンチで摘まみたいのですが、穴のサイズ的に大きいペンチは入りません。

かなり苦労します。強引に取り出すと、出口が避けるか、関節が割れますので、慎重に作業をします。

※手抜きをして安易に頭を割いて取り出すことは、非常に残念ですので、やめましょう。

30分程格闘した結果無事取り出しできました。

首関節

と、まだ気を抜けません。関節のボールを首にはめ込まないといけないのですが、これが入りません。ここも強引に押し込むと、ボールの支柱が折れます。首側を温めてこじって広げはめ込みます。

首はめ込み

後は、頭に押しこみ可動確認をして1体目は修理完了です。

前から
後ろから

次に股関節破損の2体目です。

腰側
左足側

恐らく、前後への回転可動ではなく、誤って両脚を開脚させるような可動をさせてしまったのだろうと思います。リカちゃん人形の頭部、両腕、両脚は、ソフビ材質なのですが、腰と股関節は、プラスチックなので、強度さえ確保できれば接着できる可能性があります。

そこで、まずは、エポキシを破損部分と腰内部に流し込み諸共固着してしまおうという作戦です。ですが、股間の可動部に接着剤が付着すると稼働に支障がでるので、接着剤を塗るときには注意します。

腰巻

接着剤を固定し一両日置きます。多少心配ではありましたが、無事接着ができ、稼働も問題ありませんでした。

以上、今回は、2体のリカちゃん人形の修理依頼でしたが、無事両リカちゃんとも修理できました。


フィッシャー プライス コード・A・ピラー 起動スイッチ、傾斜センサー修理

フィッシャー プライス コード・A・ピラー 起動スイッチ、傾斜センサー修理

外来勤務をしている、地域のおもちゃ病院でのご依頼案件です。特に頭部の切開時の切断支柱の箇所は、とても大変なのでこの場で情報共有をさせていただきます。

因みに、コード・A・ピラーは、英語でCode a pillarという綴りらしいのですが、pillar(数珠つなぎ)をコード(プログラミング)するという意味なんでしょうかね。

裏側の電源スイッチを入れても、背中の電源ボタンを押してももうんともすんともということです。このおもちゃの遊び方を調べてみると、裏側の電源を入れた時点で音やLEDなどの効果音や点滅で起動がわかり、背中の電源ボタンで接続された本体の状態(これをプログラミングと呼ぶ)を読み込み、その接続の状態で動作を開始するという遊び方とのことです。

プログラミングは、USBコネクタでカスケード接続された順に実行するというフローになります。

さてさて、うんともすんともですが、まずですが電源回りを確認します。

スイッチ

電源スイッチを呼んでしまっておりますが、正確には起動スイッチとなります。というのは、このシステムは、電池ボックスに電池(1.5V * 4 = 6.0V)を入れた瞬間から既に基板側へは、6.0Vが供給されており、実は制御ICは、実行を開始しております。ですが、裏側の起動スイッチが入るまでは、スリーブの状態のようです。電源供給だけなら、2本か、コンデンサのディスチャージがあれば3本かと思いますが、5本が繋がっています。

恐らくですが、この5本が何かしらのポートにつながっていて、起動スイッチのON/OFFでプルアップかプルダウンされ、その状態で起動するといった流れでしょう。

さて、修理に話を戻します。

この起動スイッチの動作は、ピーピーチェッカーで正常に切り替わることは確認済みだったのですが、どうも不安定な接触不良があって、また頭部内の傾斜センサーの固着とも相まって起動できなくなっていたようです。

ここでようですと推測のような表現をしているのは、頭部の切開作業中に傾斜センサーの固着が解消され、その時点で再度の動作画にをした際に正常起動してしまったため、何か主たる故障原因であったか切り分けできなくなっています。

まず時系列に沿って説明します。

起動スイッチの切り替えを確認した後、本体内部の仕様を確認しようと思いますが、頭部内にある各種センサーやLEDにつながるケーブルも確認したいため頭部外します。ですが、この頭部の取り外しがとても厄介でした。

こちらの記事を参考にされていただいたのですが、やはり支柱の詳細箇所の記載がなかったので、手探りで探しました。また、記事には、頭部内になるであろう傾斜センサーについての説明があったので、とても参考になりました。実は、その傾斜センサーから金属ボールのカラカラ音がしていなかったため、傾斜センサーの固着が発生していて、それがが故障の何らかの原因にはなっているだろうという前提で作業はしておりました。

さて、頭部の切開です。

本体内部から

本体内部側から覗いた風景ですが、頭部に2本支柱があります。この支柱ですが、手前の支柱は、手持ちののこぎりでギリギリカットできましたが、遠くの支柱は、とてもでないですが、不可能です。また、分解すると分かりますが、この2本の支柱は、前進中に障害物に頭部がぶつかった際の検知スイッチに連動しているので、支柱中央部のカットは修復後にスイッチに干渉してしまうので、中央以外の箇所でカットしないといけません。

また、この2本支柱だけでは頭部は開かず、頭部外周の別の支柱も外側からカットしないといけません。

外周のカット

今回は、支柱カットの情報が皆無な状態で作業を行ったのですが、致命的なミスは辛うじて起こさずに開封できました。まずは、外周の支柱の箇所である3か所です。

外周支柱

黄色丸印の位置に支柱が接着固定されています。こじって運よく抜けるかもしませんが、恐らく筐体側もひどく割れると思いますので、後々の補修を考えて、より綺麗に補修するには、のこぎりで支柱をカットした方がいいと思います。その際深く鋸を入れてしまうと、目のLED基板を切ってしまうので、注意して鋸をいれないといけません。次に内部の支柱です。

内部の支柱

特に2の支柱はカットというよりは、ちぎるというような感じです。というのも、本体内部からのアクセスが非常に悪くノコギリの歯がサイズ的に入りません。仕方なく、ルーターで届くところまで削りあとは、マイナスドライバーでこじってちぎりました。

ここまで分解作業を進めながら、途中ちょいちょい動作させてみていたのですが、記憶では、頭部の傾斜センサーの金属ボールがカラカラと音が復活し出したあたりと、電池ボックスの蓋を強く締めたあたりで正常に起動しだしました。ですが、最初は、起動音が一瞬鳴って止まっていたので、起動スイッチの接点に接点復活剤を吹いて2,3回スライドさせてところで、定常的に無事起動できるようになりました。※なので、恐らく電源系の接触不良があったように推測します。

この時点では、傾斜センサーの金属ボール固着が復活した事象と起動スイッチの接触が回復した2つの事象で元のように起動しました。

さて、傾斜センサーについては、起動スイッチの接触を復活されたとしても、本体が横になっていると誤認してしまうので、どちらにしても頭部は開封して傾斜センサーを復活させる必要はあったのは確かです。今回は運よく頭部開封の振動で金属ボールが動き出したので、これはこれで運も良かったのかなとも思います。

傾斜センサー

ここまでの状態で起動し連結されたコードの認識も動作も問題ないので、数日開封のまま動作を確認し問題なければカットしたところに沿って接着剤を流し込み頭部を固定し修理完了です。

ディズニー ミストファン メンテナンス

ディズニー ミストファン メンテナンス

ディズニーのミストファンという、モーターで回転する扇風機に裏側から霧吹きで水を噴射できます。炎天下のディズニーランドで大活躍するアイテムだと思います。

さて、今回は購入時に電源スイッチを入れたままカバンにしまったそうで、モーターが熱くなってしまい、動かなくなってしまっとということです。

この時点は、恐らくモーターのブラシ焼けが起きていると予想していましたが、到着時の動作確認では、無事動いていました。送付前の動作では動かなかったとのことですが、よくある手で少し回してあげると回転し始めるケースのようでした。なので、何かのハプニングでモーターが回転しない場合は、手で少し初動の回転を加えてあげると回転し始めるケースが多いです。特に、シーズンオフなどで長期間保管される場合は、やってみてください。

と、ここまでそのまま返送する訳にもいかないので、シーズン前のメンテナンスを兼ねて、先のブラシの焦げも懸念されるので開封します。

カーボンブラシはきれい
コミテータもきれい

やはり購入してから間もないとのことなので、どちらの接点も綺麗な状態です。電気的に接触する部分には、ブラシ用のグリスとベアリング部分には潤滑剤を吹いておきます。

無事動作確認を終えメンテナンス完了です。

アンパンマンおしゃべりいっぱいことばずかんDX 言語切り替えスイッチ交換

アンパンマンおしゃべりいっぱいことばずかんDX

アンパンマンおしゃべりいっぱいことばずかんDX 言語切り替えスイッチ交換

当医院でお馴染みになりつつある、セガトイズのアンパンマンおしゃべりいっぱいことばずかんの修理依頼です。DX(デラックス)バージョンでは、日本語と英語の切り替え機能が付いているのですが、このスイッチがほんと弱く折れてしまい皆様からの修理依頼をたびたび受けます。

折れたスイッチ
折れたスイッチ

このスイッチ自体の修理は不可能なので交換をします。交換には、プリント基板まで分解しないといけないので、スピーカーと電源のヒューズ、画像センサーモジュールと取り外します。

ボス付きの交換スイッチ

折れた古いスイッチも表面実装タイプなのでやや難航します。スイッチは、GNDのプレートが付いていてこのプレートが両側に半田付けされています。まず、このGNDプレートを外します。次に3極あるスイッチ本体を外すと綺麗に取り除けます。

交換完了

取り外したスピーカー、電源ヒューズと画像センサーモジュールを組み込み取り付けで修理完了です。無事言語切替できるようになりました。


本当に治ってよかったです!ありがとうございました!大切に使います!

~ご依頼様のご感想より~

ユメル 両腕断線 センサー破損 電池ボックス修理

ユメル

ユメル 両腕断線 センサー破損 電池ボックス修理

当医院では、ご依頼の少ないユメルの修理依頼です。過去に2件しか実績がありませんが、お子様が長年慣れ親しんできたとのことで大変お困りとのことです。

早速ですが、依頼時の故障の症状としては、以下の通りです。

  • まぶたが動かない※最悪、まぶたは動かなくてもよい
  • 両手の押しボタンの反応がない
  • 電池ボックスの蓋が破損し電源が断続的にON/OFFを繰り返しているようだ

さて、症状を確認します。

ユメルは、白目と黒目のデザインが逆なのですが、白目の塗装が無くなっていますね。画像にはありませんが、白目は、シールで作成し貼っておきました。

電池を入れてみても何か発声した後、うんともすんともになりました。当初、うんともすんともであったので、電子回路側にも問題が出ているのかもと調べてみたのですが、取り扱い説明書を読みと起動後、どちらかの手を押すことで反応するとありました。

実は、プリント基板上のクリスタルが発振していないので、もしかするとクリスタルが破損しているのかもと思ったのですが、どうもこのユメルは、電源を入れた直後は、既にスリープしていて、スリープは、COB内部のRC発振でスリープ状態です。両腕のスイッチの反応がwake upトリガーになり起きるのですが、その際に外部発振に切り替わるようです。電池を長持ちさせる工夫ですね。

で、ここで両腕のスイッチを押してみてもやはり反応はありません。早速内部の状態を確認します。

結束バンドと電池ボックスの蓋止め

電池ボックスの蓋は、コインなどで回転させると内部のツメで蓋と止めるようになっています。この蓋は、蓋開閉を検知するスイッチにも連動しており、蓋が不用意に開くと動作が止まってしまいます。故障の症状である断続的に動作が不安定な理由はこのためですね。

蓋の修理方法は、後にとっておきます。次にぬいぐるみを剥がします。

おもちゃドクターの皆様であればご存知かと思いますが、この手のおもちゃは、だいたい結束バンドで筐体にぬいぐるみが固定されています。ユメルも同様なのですが、使用されている結束バンドが市場に流通していないため、修理後に再度結束する際に困ります。結束の固定部分が小さくバンドが長いものが、ほんと無いんですよね。因みに、ユメルの場合、最低でも40cmは必要です。自分は、2本の結束バンドを太目の針金で結束して長くして使っています。

破損

何とか流用できないかこじって開いてもツメがボロボロになってしまいます。さっさと切手開きましょう。

断線

他の修理記事と同様に稼働が頻繁にある両腕のスイッチと腹部のセンサーはやはり断線しています。

スイッチ

スイッチを手先の袋から取り出し結線します。黄色が左腕で青が右腕です。腹部の圧電素子にもぺっちゃんこでした。交換が必要です。

左:瞼開閉用のトルクギア、右:腹部圧電素子

次に瞼の開閉ですが、頭部を開封すると、開閉用のトルクギアの一部が割れています。このトルクギアは、瞼を手で押さえたりしてもギアが破損しないようにトルクを逃がすようにトルクギアが使用されていますが、綺麗に縦割れを起こしています。※恐らくお子様は動く瞼を手で動かしたり抑えたりしたのかもしれませんね。

困りました。このトルクギアは、片側に万一過剰なトルク起きた時に空回りできるよう溝が切ってあるのですが、この溝にあうようなギアは流石にありません。うーん、困りました。最悪、瞼は動かなくてもといことですが、ゆめる君は、寝たり起きたりという動作もするので、やはり瞼を動かしてほしいですね。悩んだ挙句、溝にあるギアを手持ちのギアで作成することにしました。

加工ギア

歯数は、10T。シャフト径は、1.9mm。モジュールは、0.5のギアが合います。トルクをつなぐ溝ですが、十字に切られた溝にあるように加工しないといけませんが、ここは無理やりルーターで切削加工します。

切削加工

ちょうど十字の溝にあうようにできるだけ頑張って加工しましたが、やはり手加工での精度には限界もあり、ご依頼様には耐久性は出来高とさせていただきました。無事、まぶたも開閉するようになりました。やはり開閉した方がいいですね!

腹部センサー

手持ちの圧電素子は、少し大きめのしか無かったので、それに交換しましたが、収める網の袋が小さいので、次回までにもう少し小さい圧電素子を用意しておこうと思います。

さ、さ、さ、懸案の電池ボックスの蓋をどうしましょう?

蓋を止める折れたツメの残骸はなく、調べてみると電池ボックスの内部側にも固定板を別途設置できるスペースもありません。苦肉の策として、表面の本来コインを挟む溝に1mmの銅板で蓋の抑えを接着固定しました。マイナスドライバーが差し込めるスペースのみを残し後の溝は、全てエポキシで埋めて固着させました。回転する筐体には接着剤が付かないよう注意が必要です。

電池ボックスの蓋止め

さて、動作確認をします。不安定な動きは、電池ボックスの断続的なON/OFFのようなので、蓋を固定した状態で数日、寝起きを動作を観察します。

最終的に3日程観察したのですが、二日目に突如予定起床時間前に起き上がりました。設定時刻を確認すると、やく1日ズレています。なのと!体内時計が狂っていそうです。しかも進んでいる。と、ユメルは、『もう寝る時間だよ。』とまた眠ってしましました。

なぜなんだ、どこが故障しているんで、先のスリープ中のRC発振回路?でも回路仕様なんぞ手元に無いぞ、、、。と悩んでいること数時間。

するとなんと、正常な起床時間に起きました。何事もなかったように。

もうなんだか原因が分かりません。また一両日様子見です。

ここで、一両日中に以下を観察します。

  • 留守電モードで強制的にスリープさせ、現在時刻の狂いが生じるか確認する
  • 起床、就寝後も現在時刻に狂いが生じていないか確認する

と、ここまでさらに確認作業を継続したのですが、現在時刻の狂いは再発せず、何とも先の不可思議な現象は迷宮入りとなりました。

縫合

最後に綺麗に縫合をして修理完了です。


時間認識も各種センサー反応も瞼の稼働も、機能的に問題なく、感謝するばかり です。 (電池ボックスの使用感、これ以上ないくらい良好です)

今回のユメルの修理、本当にありがとうございました。

~ご依頼者様のご感想より~