Furby Boom モーター交換修理

Furby Boomという商品です。恐らく、日本語ではファービー ブームと表記するのだろう商品の依頼がありました。修理のお問い合わせから修理完了まで三ヶ月程かかりました。

ファービーはファービーでも、2012年に発売された2012年版なのではありますが、この商品は日本未発売の商品のようです。外箱、取説とも英語で表記されており、スマホ用の専用アプリでアプリ経由でスマホのスピーカーから何やら音を鳴らすと、ファービーがそれを受信してくれるような絵が取説にに載ってました。

恐らくは、人間の耳に聞こえない周波数帯で音声を再生しマイクでそれを拾うと反応してくれるのでしょう。ただ、残念ですが、既に専用アプリの配布も終わっており、この機能を試せなくなっております。

さて、今回のご依頼は、電池を入れて起動させても、すぐ電源が落ちてしまうそうです。また、その間、まぶたも、お口も頭やお腹のセンサーにも無反応とのことです。

起動不良

届いてすぐ状況を確認しましたが、各センサーに無反応ではありますが、電源が落ちるというよりは再起動を繰り返しているようです。

実は、2012年版のファービーの故障修理の事前勉強をしており、その中の記事にモーター故障の記事がありました。

初代ファービーと同様に起動時にモーターが回転しないと各種センサーが反応せず、一大事だということで再起動しているような事態と予想されます。

では、ぬいぐるみを脱がし内部を確認しようと思いますが、以前にも同じ問題にぶつかりましたが、今回も同じ問題にぶつかりました。

簡単にぬがせることができません。

以前、ピンク色の2012年版のファービーのスピーカー故障修理をした際に、耳外しができないとぬいぐるみがぬがせられないという問題にぶち当たりました。

記事はこちらです。

スピーカーの交換だったので、ぬいぐるみはぬがせずに筐体を開きスピーカーを交換しましたが、今回は完全に分解しないといけないため、何とか耳を外さないといけません。

ぬいぐるみを脱がそうと試した方であれば、ご存知かと思いますが、耳周辺の固定にぬいぐるみの裏側にサポート材が縫い付けてあります。さらにこのサポート材には固定用にツメが複数箇所あり筐体に挿し込まれ固定されております。

ぬいぐるみを裂かずに脱がす場合は、耳の軸をぬいぐるみから抜かないといけません。そうなるとやはり耳自体を軸から外してサポート材から外さないといけません。

では、気合を入れて耳を外そうかと思ったのですが、この耳外しが、とてもとても大変でした。

片側だけの耳外しで約2週間半かかりました。両耳で約1ヶ月。

この付け根部分です。

耳の傘部分は、塩ビのようなシリコンのような素材で軸は樹脂製です。

パッと見、軸が差し込み接着されているように見えるのですが、なんとも接着の完成度が完璧すぎて透明になりどこまでが軸なのか分かりません。

少しこじって軸が簡単に抜けるかなと調べてみたのですが、もう強力過ぎてピンセットなどの工具でこじっても少しずつしか剥がせません。

恐らく、黄色の図示したような形状の軸先がはめ込まれて、かつ強力が接着剤で固定されていると思われます。

こじっても全然剥がれず、ピンセットや細いマイナスドライバーや平の彫刻刀も併用しましたが、手のひらが痛くて痛くて続きません。

外せた後から考えなおしてみると、綺麗に軸を外せるに越したことはありませんが、工数を考えると、耳の軸をカットし後で軸に金属棒でも埋め込み補修するか、耳を切り開き外した方が良かったと少し後悔しております。

耳を外すだけでひと月ほどかかるとなるとこれはこれで問題です。

これでやっとスタートラインに立てます。

では、ぬいぐるみを脱がしましょう。

お腹まわりのタッチセンサーのカプラーと外します。

お口と目の周りのサポート材は、1点ネジ止めされていますので外します。

ここからが次の難関です。

各所のサポート材は、ツメでとめられています。

あごのツメです。

各所のツメは、マイナスドライバーを差し込むとツメのロックが外れて簡単に抜けるようになっています。間違っても力任せで抜くと引きちぎれます。

お腹周りのタッチセンサーは、たぶんアルミ製のホイルがセロハンテープで張り付けられており、基板までの導線にはカシメられた電極に半田付けされています。

半田付け部の半田を溶かして導線は外してホイルを剥がしておきます。

耳周辺のサポート材は、一見外せないかとヒヤリとしますが、ピンセットでゆっくり引き抜けます。

下側と上部の2箇所にあり、上部のツメが耳を外さないとツメ自体も外せないようになっています。

頭頂部のセンサーも同じように外します。

やっと、やっとここまで分解できた。

長かった。。。

届いてから、もう一月以上経過しています。

ご覧の皆さん、2012年版のファービーで、おなじFuby boomを分解しようとする場合、耳の外し方を今一度検討ください。

そういえば、分解の目的は故障原因を探ることでした。。。( ̄▽ ̄;

夢中になってしまい、本来の目的は修理だった、、、、。

さて、起動するが、再起動を繰り返してしまう原因を探りましょう。

さて、駆動モーターはすぐ見えているので外します。

やはり、モーターが回りません。

覗き穴から覗いてみると、片側のブラシのテンションが無くなっているようです。

ブラシの先が削れてコミュテータに接触できていないようです。

また、残念なことに汎用性のあるモーターではなさそうです。

ネット修理記事では、CDやDVDの回転駆動用のモーターでも使用されているようです。

外形サイズとモーターのカバーに刻印された型番で検索してみると同じようなモーターがヒットします。

ヒットする商品のほとんどが軸の短いタイプなので、注意が必要です。

軸の長いタイプを探してみると、国内のAmazonなどでは高すぎて購入できません。

Aliexpressで物色すると何とか購入できるものが見つかりました。

ですが、電極の形状や取り付け仕様が異なります。

ノイズ対策用のチップコンデンサーが付いた基板がケースGNDされているのですが、この基板は正極と負極の電極に半田付けされ固定されています。

が!

入手したモーターは、筐体内部からケーブルで引き出されています。

じゃあ、そのまま付いている導線で接続してしまえばいいんじゃね!?

と思いますが、そうは簡単に問屋は卸しません。

ファービー側のモーターの収まる下部に何やら突起が付いています。

???

何だろうと思っていたらその目的がすぐ分かります。

なるほど、モーターを固定するために元々導線が出ていた穴は、今回のファービーのようにモーターの固定穴としても使えるようになっています。

それぞれ適応する製品によって、どちらのモーターを使用するかなのでしょうね。

困りました。どうしよう。。。

もう入手できるモーターはこれしかないので、入手できたモーターでどうできるか考えましょう。

おもちゃドクターの力の発揮どころです。

半日考えました。

突起を削りモーターを何とか収まるようにします。固定方法は他の方法を検討します。

チップコンデンサの基板は導線の接続位置の兼ね合いで上下逆位置になりますが、ケースGNDの半田付けで固定します。

プラスマイナス間違いようにします。でないと、回転方向が逆になってしまいます。

元々のモーターの電極はカットされておりますが、電極の端はむき出しなので、基板の正極と負極を逆にして付けるとショートの危険性があります。逆に付ける場合は、しっかり剥き出しの電極を絶縁する必要があります。

基板はケースGNDのみの半田付けなのでグラグラしているので、エポキシ接着剤で固定しておきます。

こんな感じで収まります。

実はケースGNDの半田の盛り上がりがモーターが収まる筐体の隅にぴったりハマりまして、先の突起状のボスがなくてもグラグラしなくなりました。結果オーライでした。

1点、注意ですが、ウォームギアのはめ込み位置は、モーター側ギリギリでないと回転時に干渉ノイズが出ます。

前述のボスは、上下方向の固定にも寄与しているようで、ボスがないと回転時に上下にグラグラしてしまうようです。

そのグラグラの上死点がモーターカバーに干渉します。ガガガと干渉ノイズを発しますので、すぐ分かります。

このような感じで収めます。

なかなか綺麗に収まりました。

この状態で仮り組み立てし動作確認します。

うまく動いてくれるでしょうか?

仮り組み立て動作確認

各タッチセンサーの反応もよさそうですね。

では、このまま組み立ててぬいぐるみを着せます。また、外した耳が接着剤で再度固定できるかも次の難関になります。

外したタッチセンサーのアルミ箔を取り付けます。

因みに、箔の途中が切れないようにします。でないと切れた先をタッチした際に反応しなくなります。

ツメの慎重に差し込みます。

アルミ箔も外した導線をカシメ部に半田付けし再度張り付けます。

とりあえず、耳以外までの組み立ては完了した時点で再動作確認します。

ぬいぐるみを被せる途中で何か問題は発生していないか確認するためです。

仮組み立て動作確認1
仮組み立て動作確認2

よさそうですね。

耳を再接着するので、耳の接着後に何か不具合は発見された場合は、また耳を外さないといけないという事態になります。

耳は、お馴染みの多用途のセメダイン スーパー X ハイパーワイドで固定します。

この接着剤は、弾性接着剤なので、耳軸まわりの毛に付着しないようにマスキングもしておきます。

接着剤が固まった後でぬいぐるみの毛に接触するはみ出た接着剤は綺麗に剥がしておきます。

剥がした軸部分の濁りは残りますが、しっかり固定できました。

動作確認

就寝中

さてさて、受け付けから二か月半、修理自体というよりは耳外しに時間を要しましたが、無事修理できました。

これからも活躍してくれるでしょう。

以上にて修理完了です。


この度は、本当にありがとうございました。

息子も喜んでおります。

良いクリスマスになりました。

~依頼者様のご感想より~

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかんDX 昇圧電源配線故障修理

DXデラックス版のタッチペンの修理依頼がありました。

今夏まで動作していたそうですが、急に起動しなくなったそうです。

全くのうんすん状態です。

タッチペンでよくある故障の電源スイッチの接触不良や電池ボックスの液漏れ腐食も懸念されます。

開封し内部を確認しますが、液漏れの腐食もなく電源スイッチの接触不良もありません。

基板端で正常値の電圧が上がっております。

では基板を外して眺めます。困ったときはこれに限ります。

昇圧コイルの裏面のGND面に腐食のような痕があります。GNDのベタ面かレジスタなのかまでは不明です。

昇圧用のコイル鳴り防止用のシリコンがVIAの穴を伝って浸食したようです。

ですが、このGNDの配線自体には致命的な影響はしておりませんでした。

電源の給電回路を解析します。

SoCやイメージセンサー向けに乾電池の3.0Vを3.3Vに昇圧しております。

SL刻印のショットキーバリアダイオードと2L7Rのステップアップコンバーターです。

この昇圧回路は正常に昇圧電圧が出ております。この昇圧電圧3.3Vが各半導体に供給されております。

で、その横のCNP2刻印の電圧検出ICが目にとまります。

LN61C系の2.2v検出用のいわゆるリセットICで乾電池の3.0Vをモニターしており、2.2vを下回った場合、Voutを0Vに落としネガティブ信号としてMCUのシステムリセットに使用します。※低電圧検出用ですね。

さて、このVinは、正常に3.0Vが印加されておりますが、Voutが、0.6V程度です。

おっやー?

このリセットICの挙動が怪しいですね。0.6Vですと、制御ICが、ずっとリセットしっぱなしかもしれません。

ですが、アンパンマンのタッチペンでは、乾電池の容量が低下した場合は、『乾電池を交換ししてね』といいますが、リセットがかかりっぱなしではあるかどうか分かりません。

というかシステム仕様が不明です。

まず、目視でも問題ありませんでしたが、半田クラックも懸念されるのでSOT23の3端子とも半田を溶かしなおししてみます。

すると!

何か反応しだしました。

ですが、再起動を繰り返します。

動作確認

一旦電源を完全に切り再起動させます。

すると、今度は正常に動きだしました。

動作確認

うーん、何か釈然としませんが、このまま時間を置きます。

このような場合、半田コテの熱で一時的に回復はするが、たいてい時間を置くと再発します。

で、翌日様子をみると、、、再発しました。全くうんともすんともです。ほら、やっぱりね。

というか、どうも先の再起動を繰り返す動作もあり不安定な挙動です。

先のリセットICの電圧とも挙動が一致しません。

何か、もっと深い原因があり、今々見えているのは、その一端だと思います。

再半田したペーストが基板に残っているので、フラックスクリーナーを吹くとまた再起動を繰り返すようになりました。

全くもって不可思議です。この状況で要因をひとりブレストします。

  • まったくうんともすんともである原因は、主電源が上がっていないのか、電圧検出信号がないためのどちらかか両方ともが原因
  • 再起動を繰り返す原因は、主電源が不安定でリプルしているかもしれないか電源補償用の電解コンデンサーが劣化して容量が低下しているかESRが劣化している
  • 再起動する場合は、かならずスピーカーからの発声に連動しており、スピーカーが駆動するタイミングと何か関係している
  • スピーカーを一旦外すと無事起動終了し待機状態まで進行する

オシロで波形品質も確認します。

3.0Vでは、起動しないか起動しても再起動を繰り返すようです。

もう電源がめちゃくちゃですね。発声のタイミングと連動しています。

次に先のLN61CのリセットICのVinとVoutを観測します。

黄色は、Vinの主電源で水色は、Voutの検出信号です。

電源スイッチをOnにするタイミングで瞬低し復帰しますが、Voutは、リセットの閾値である2.2vを復活しても元も戻りません。うんともすんともの原因は、Voutが復帰しないため、どうもシステム用の制御ICが停止していそうです。

また、このLN61CのICチップは交換用のチップもないので、故障の切り分けのため、SOT23のICを外しVinとVoutを短絡してみます。

本来は、電源の低電圧検出用なのですが、本ICが何か悪さをしていないかだけの確認なので、チップを外しリード線で短絡してみましたが、何も変わらずでうんともすんともです。Voutも2.2V以上の3.0V供給されていますが変わりません。

おや!?怪しいとみていたLN61C回りはどうも白のようですね。

そうすると、元々の主電源の品質が悪く、そもそも正常に起動していなかったという可能性が高くなってきました。

ここで主電源の電解コンデンサーの劣化を懸念し交換してみます。

基板には、3個の電解コンデンサーが並んで付いており、並びの両端の100uFと47uFが、システム側の電源補償用です。真ん中の47uFが、3.0Vの電源補償用です。さくっと交換してみましたが、改善しません。電解コンデンサーの劣化も白でした。もちろんですが、容量とESRはチェック済みの良品を事前には確認済みの部品に交換しています。

が!この両端の100uFと47uFの電解コンデンサー端の電圧が低く出ております。

あれ?昇圧IC端の電圧は正常なのに、電解コンデンサー端で異常が出ております。何か主電源が昇圧された後と電解コンデンサーまでの経路に何かありそうです。

そこで、判断材料をもっと得るために電源供給を安定化電源から供給し3.0Vよりも少し上げてみます。で昇圧回路の電圧と電解コンデンサー端の電圧をモニターします。

3.0V・・・起動しないか起動できても再起動の繰り返し。昇圧後の供給電圧が電解コンデンサー端では、-0.2V程低下。恐らく、供給電流不足のようだ。

3.1V・・・起動の安定度がアップするが、音声に雑音が入り再起動することもある。昇圧後の電解コンデンサー端では、やはり-0.2V程低下。ここでも恐らく、供給電流不足のようだ。

3.2V・・・正常起動する。昇圧後の電解コンデンサー端でもやはり-0.2V程低下。ここでやっと、供給電流が満足したようです。

先の昇圧回路の出力電圧はモニターしましたが、どうもこの電解コンデンサー端の電圧の降下が問題のようです。本来3.3vを供給しないといけませんが、-0.2Vの低下で3.1V程になると、供給電流不足でどうも挙動が不安定になります。

昇圧ICであるSOT23の端子をチェックすると正常電圧に昇圧されておりますが、電解コンデンサー端で異常な電圧になるので、この経路を調べます。

コイルの振動抑制のために塗布されているシリコンのシール材の下に基板の配線があります。

よく聞くACアダプターや電源回路などである、コイル鳴りもコイルによる振動が原因で可聴域の周波数で伝わったというやつで、そのような振動で基板の半田クラックを抑制するためかと思いますが、反面今回のような配線の腐食につながってしまいました。

昇圧回路のICを外しVIAを確認します。

ここで、電解コンデンサー端とこのパッド間の抵抗をチェックすると、数kΩの抵抗値を示します。

おおおー!これだー!

長かった。調査を開始してから3日も掛かってしまった。

シリコンのシール材の直下の配線とVIAがシリコンのシール材で腐食し抵抗成分をもったのでしょう。この抵抗成分による電圧降下でシステムに使用されるシステム用電圧3.3Vが3.1vに低下し、抵抗成分で電流も大きく制限されてしまうので、不安定な挙動を示していたと思われます。

ギリギリ電流が間に合えば再起動程度まで復帰できたが、そのほとんどは、起動できない場合であったようです。

再起動を繰り返したり、音声用のオペアンプで発声に連動し電流がさらに食われると顕著に不安定さが現れるのですね。

スピーカーを外した際に起動シーケンスが進行したのも納得できます。

そこで問題の基板の配線と並行になるようにリード線を追加します。

これにて全く問題なく起動し絵本の絵柄にも反応するようになりました。

動作確認

かなり難航しましたが、観測された事象から原因を推測し、一つづつ確認し排除することで主因を突き止めることができました。


はしご車の稼働軸修理

車が好きなお子様からはしご車の修理依頼を地域のおもちゃ病院で対応しました。

はしごの上下稼働軸が画像のように折れてしまったとのことです。

はしごの上下位置を勝手に動かないように上下稼働時には強めに動かさないといけない設計です。

はしごの支えのシリンダー部には、シリコンのゴムリングが仕込まれており、そのようなために稼働時に大きい力がかかり折れてしまったと思われます。

さて、このような修理では、接着なぞという方法はまた直ぐ折れてしまうのでダメです。

軸径がΦ=4mmなので、手持ちのM4ネジとナットで修理します。

折れた箇所に4mmのドリルで穴をあけネジを通します。

両方の穴にネジを通します。

ここで注意です。

ただ単にネジとナットで絞めただけでははしごの上下稼働運動の妨げになりますので、隙間をあけゆるゆるにしてダブルナットで絞めつけておきます。ダブルナットには嫌気系のネジロックを塗布して修理完了です。


マジカルスマートノートタッチパネル交換

当医院の修理記事をご覧になりご依頼がありました。

使用中に机から落とし画面を割ってしまったそうです。タッチパネルの操作はできないが、液晶の描写はできているそうです。

上層のタッチパネルのみの割れでしたら、タッチパネルを剥がし交換できますが、この割れが下層の液晶ガラス面にも及んでいた場合は、液晶モジュール丸ごと交換することになります。

では、まずタッチパネルを剥がし確認します。

化粧シールを慎重に剥がします。強引に剥がすと裂けます。

で!

液晶モジュールは、強力両面テープでケースに貼り付いているので、温めながらゆっくり剥がします。

もちろんですが、基板のフラットケーブルはあらかじめコネクタから外しておきます。

このケースからの剥がし作業を強引にやってしまうと、下層の液晶も割れてしまい元も子もなくなります。

無事剥がせたら今度はホットカッターで上層のタッチパネルを剥がします。

もうここまで来ると経験が必要なのですが、割れたタッチパネルのガラス片に気を付けながらタッチパネル周辺の糊面をゆっくり開いて剥がしていきます。

あらかじめ半田付けされているケーブルはカットしておきます。

途中でカットしておき、タッチパネルが剥がせたあとでゆっくり半田付け部分を取り払います。

根気よくゆっくりゆっくりと無事剥がせました。

割れたガラスの粉が散らばっています。

大丈夫ですね。液晶はこのまま使用しタッチパネルのみを張り替えます。

周囲に残った両面テープの糊を剥がし剤で綺麗にします。

事前にカットしておいたタッチパネルの電極も半田を溶かし剥がしておきます。

ここで液晶単体を接続して描画テストします。

タッチパネル剥がし作業で液晶を壊しているかもしれないので、この時点で描画テストを行っておきます。

電極の裏面に両面テープを貼り付けアライメント調整をして貼り付け貼り付け後に電極部を半田付けします。

よい仕上がりです。

動作確認

問題ありませんね。


早いご対応と丁寧な修理方針を説明頂き、安心してお願いする事が出来ました。

修理もとても早く、画像や動画で状態を見せて頂き、治ったことにとても安心しました。

本当に有難うございました。

大事に大事にまた遊ばせたいと思います。

~依頼者様のご感想より~

ファービー 4体とファービー2修理

ファービー4体とファービー2の修理のご依頼がありました。

ファービー2については、当院の修理をお断りするおもちゃとしております。理由は、こちらを参照いただきたいのですが、使用されている様態の素材が経年劣化し分解が困難であるてんと分解できても元に戻すことが困難になる可能性が高いためです。

今回は、有料作業である点と作業に際し修理不可能(例えボロボロの状態で返送することになっても)であっても修理費用をご負担をいただくことを前提に特別に引き受けることにしました。

では、1体目のベージュのファービーです。


ベージュファービー

このベージュのファービーは、以前同じ方から、全く動かないということで修理の依頼を受けたことがありました。こちらの記事で紹介しております。

依頼者様のもとではうんともすんともとのことだったのですが、当医院に届いた状態では問題なく稼働しました。当初は、おもちゃ修理あるある事例として紹介しておりましたが、お腹と背中のスイッチに反応しないということで再度の依頼でした。

届いた状態で再度動作確認をしたのですが、問題なく稼働してしまいました。

オカシイなと思い状況をお知らせしたのですが、実はセンサー類が効かないというのは、どうも寝起き中の動作の最中だったようでした。

というのも、以前ファービーを修理した経験があった際に挙動不明な点がありました。

リセットスイッチの押下もしくは乾電池の入れ替え直後かならず『うぅー、うぅー、うぅー』と言いながら眠ってしまいます。これを寝起きを読んでいるのですが、取り扱い説明書には、この挙動については一切説明がないのです。

この寝起きの最中は、どうも振動と傾斜センサーのみが有効となっており、その他のセンサーは無効になっているのです。

依頼者様は、この寝起き最中にお腹や背中を触っても反応していないということだったようです。

ですが、この寝起きが悪い状態が異常なのか正常なのか、前々から分からずにいたのです。

というのも、修理経験の個体数が少なくはっきりと断言できておりませんでした。

今回は複数台のファービーの依頼があり、その共通性も確認できたのですが、この寝起きの動作はいづれもファービーにも確認されました。

従いまして、リセットボタンの押下もしくは乾電池入れ替え直後は、また直ぐ眠ってしまいます。そこで再度起こさないとイケません。しかも、一回では起きません。

個体差でこの寝起きの悪いファービーを繰り返し起こさないとイケません。

因みに、このベージュのファービーは、4,5回繰り返し起こさないとダメでした。

完全においてくれると以下のように各種のセンサーに反応してくれます。

ベージュファービー動作確認

依頼者様にこの点をお伝えし今回もベージュファービーは、現状のままでお返しすることになりました。

因みに、今回のご依頼は、各ファービーのぬいぐるみはお洗濯のため脱がされた状態で届いましたので、ぬいぐるみの被せと耳の縫い固定と底面の固定はしておきます。

では、次の白ファービーを診断します。


白ファービー

こちらの白ファービーは、まったくの不動品とのことです。

到着して直ぐの動作確認でもうんともすんともです。

電池ボックスも液漏れによる腐食もなく綺麗です。

では、開封して本体内部を確認します。

ファービーの基板は、主基板に子基板が2枚ささっております。この子基板の1枚にクリスタルが実装されております。

主制御は、このクリスタルが付いている子基板で制御しているようです。

ですが、このクリスタルの発振が変です。

3.58MHzのセラミック発振子ですが、数kHzで発振しております。

なんかおかしい波形です。

どちらにしても、発振だけでも正常にしないと何の解析もスタートできませんので、取り外して交換してみます。

といっても、そんな都合よく同じ発振子の手持ちなんかありません。

以前、ファービーの修理で修理不可能になった部品取り用のファービーが1台あります。そのファービーの子基板から発振子の移殖を試みます。

基板から故障発振子の除去に失敗し破損させてしまいました。まぁ故障発振子なのでこれは仕方なしとします。実は、とても脆く破損してしまったので、この脆さが故障の要因であったかもしれません。

で移殖用の発振子は、破損しないようい慎重に取り外し移殖します。

次に子基板を主基板の半田付け部もクラックも懸念されたので、接続部の半田も溶かしなおしします。

無事交換できここでやっと発振も正常にするようになりました。

ですが、まだファービーは起動しません。

振動センサーのコロコロも音がなっており、導通も問題ありません。

と、モーターに目が行きます。

長期保管でブラシのグリスが固着しているかもとふと思いモーターの回転しを外部から回してあげました。

すると、徐々にですが、回転し出し最後には無事ファービーも動き出しました。

なるほど、起動制御でモーターを回転させ、回転位置の検出で次の動作を制御しているようです。

なので、各センサーが反応したとしても、モーターにてギアを回転させ位置検出の接点が接触しないと運ともすんともだったようです。

とても勉強になりました。

ファービーがうんともすんともの場合は、まずモーターの回転を疑い、ブラシのグリス部に接点復活剤かグリススプレーを拭いてあげることが、まず必要ということになります。

今回の白ファービーは、子基板の発振子を疑いましたが、モーターの固着で電位が極端に下がっていたために発振子の発振周波数も異常値を示していたのかもしれません。

発振子の交換後となってしまっては、何が問題だったのか調べようがないので、次回からはまずは、モーターの固着チェックを調べることとしたいと思います。

動作確認

虹色ファービー

虹色ファービーも白ファービー同様に不動とのことです。

白ファービーでの経験もあるので、真っ先にモーターのグリス固着を疑い外からくるくる回転させてあげると可動し始めました。やはり、ブラシのグリスが固着した原因で過電流による電圧降下にて動作不良が起きていたようです。

グリスを吹き付けてあげると勢いよく回り出し正常動作し始めました。

このファービーで気付いたのですが、ぬいぐるみを筐体のセットが違っていたのかもしれないという点がありました。

顔面の目の位置横にあるネジ止めの位置が全く違っておりネジ止めできません。

依頼者様に状況を説明したところ、はじめからネジ止めされていなかったようです。ネジ穴もネジ締められていたような形跡もなくきれいなので、ネジ止めせずに組み立てます。

動作確認

ギズモファービー

ファービーシリーズには、なんとギズモと言われる、映画グレムリンのキャラクターもあるんですね。

依頼者様のところで、勢いよく動くが各センサーに無反応であるとのことでした。

当医院に到着時に動作確認をしてのですが、問題なく動作しておりました。おや!?

その旨お知らせをすると、依頼者様で撮影した異常動作の動画を拝見できました。

完全に暴走状態のようです。

ファービーの取り扱い説明書には、そのような場合は再起動をしてくださいとあります。

この再起動は、初期化と同じなので再起動をしてしまうとそれまで育った状態もリセットされてしまいます。

恐れく、宅配便で届くまでの間に完全リセットされてしまったのかもしれません。

2日間程、再度暴走状態にならないか経過観察をしたのですが、再発もなく稼働しましたので、現状のままでお返しすることになりました。

動作確認

ファービー2

受け付けの条件付きにて受け付けをしましたファービー2です。

電池ボックスの蓋が壊れており他の蓋に交換してみても動作しないとのことでした。

今回は、くちばしの交換もということで交換用のくちばしも同封をいただきました。

ただ、このファービー2は、経年劣化で筐体のプラスチックがとても脆くなるので、ネジを緩めるだけでボロボロ割れてしまいという代物です。

では、慎重に診断しましょう。

錆びて電極のバネが取れていますね。

イヤな予感がします。電池ボックスの蓋が破損とはお聞きしていたのですが、これはどうみても液漏れによる腐食ですよね。※負極側のバネが取れてるし。。。

電池ボックスをのぞき込むと何やら過去に液漏れがしたのかもしれない気配もします。

どちらにしてもまずは、この電池ボックスの蓋を修理してしまいます。

これは単純な単三乾電池用の渡り電極なので、手持ちの電極を加工して取り付けます。

じゃん!

完璧!

もう完璧すぎてこれでもう満足していました。

で、次はこの蓋を使って動作確認を一応しますが、やはりうんともすんともでした。

では、ファービー2のぬいぐるみを取ります。

過去に1度作業の経験があるのですが、足が割れるんですよね。。。

この三角穴の特殊ネジです。

回すだけでネジの支柱は割れるんです。

やっぱり、、、。

もうボロボロです。

ネットでこの支柱の補修にプラリペアで補修できるようなことがあるようですが、支柱の補修にプラリペア!?

なんのこっちゃ?

接着剤代わりにプラリペアを使えと?

何か間違いですよね。

プラリペアは造型剤なので、支柱を型取りして造れとでもいうのでしょうかね。。。

100歩譲って支柱を型取りしてできたとしても土台側が脆くて割れているのにどうやって固定するのでしょうかね。。。不思議です。

この割れた足は、この時点でどうやって補修するか決めていなかったのですが、最終的には、弾性のエポキシ系接着剤でネジ含め丸ごと固めて固定しました。

だれか3Dプリンターでこの足部品を作って売ってもいいかもしれません。

さて、割れた足は横に置いといてぬいぐるみを外します。

背中の縫い目の意図をリッパー切り開きます。

うまく開いたら、ぬいぐるみを本体に固定しているナイロン製のツメを外します。

このツメ外し、前もたいへんで以前は力ずくで引っこ抜いたので破損してしまいました。今回は、その教訓からうまく外せるように努力します。

やっぱりツメがボロボロになってしまいました。

うまく浮かせてずらしながら外します。

うまく外せました。

下部のツメと接着されている箇所を剥がすとめくれるようになります。

こめかみあたりにネジ止めがあるのでネジを外します。

こめかみのネジ外して目の周りの支柱を抜くとカパッと取れます。

で、まだぬいぐるみは取れません。

おでこにある光センサーの受光部とトサカの先の縫い付けを外すとやっとぬいぐるみを完全に脱がすことができます。

おでこのセンサーの縫い付け外し。

トサカの先の縫い付け外し。

※って、ファービー2は、鳥系だったんだっけ!?

これにてやっとぬいぐるみが取り外せました。

既に見えていますが、お腹センサーのスイッチがボロボロです。

想定内ですが、やはりボロボロに破損しています。

スピーカーの真上にお腹スイッチがあるので、スピーカーに干渉しないようにこのスイッチを補修しなければなりません。以前は、銅板で土台を作成したので、今回もその手で補修しようと思っておりました。

次に稼働しない原因解析のため本体を開封します。

ここも難関です。

ネジがきつく締められているので回した時に、バキッと音がしてネジ受けが割れます。

恐る恐る回します。

今回は無事に割らずにネジを外せました。💦

ただ、腰受けの一部を割ってしまいました。

ほんと割れやすいんですよね。。。

で、故障原因の一つが直ぐ分かりました。

電池ボックスの断線。

先の電池ボックスの蓋の腐食で懸念された液漏れ腐食が本体内部に広がっております。

腐食が導線を伝わっております。

導線も真っ黒。

基板側も恐らくやられていますよね、、、。

GND導線の接続されている基板のGND面が丸ごと腐食してしまっております。

くちばしセンサーの導線も脆くも外れています。

基板は、両面のプリント基板でこの裏側のGND面も腐食してGND配線パターンもめくれ上がって断線しております。

液漏れによる最悪の結果になっておりました。

この時点で修理の見込みはほぼなくなりました。

試しに、GNDパッドをできる範囲で綺麗にしました。表面のレジストとシルクも全てめくれました。残ったGND面を出し電池ボックスの腐食電極を研摩し導線も全て交換して接続してみます。

再配線します。

すると!

なんと!

発声しだしました!

モーターは動きませんが。

発声確認

基板裏面の断線した回路が、恐らくモータードライバ関係の回路のGNDだったのかもしれません。

基板を外し裏面も綺麗にし断線した配線を再構築できればモーターの動きも復活できるかもしれません。

とここで、状況をまとめ依頼者様に見積もりの件で相談しました。

ここまでの工数と基板の補修工数などを考慮すると、修理可否もまだわからない状況で高額が費用を請求する事態になります。

見込み工数からざっくり費用を見積もっても数万円というレベルをお伝えすると、ここまでの修理作業で断念されるということになりました。

立位で今後飾るための回復作業のみということで、今回のファービー2の作業は終了することになりました。

乾電池の液漏れは、致命傷になりますので、長期保管時は乾電池を外すことが必須ですね。

以上で、4体のファービーとファービー2の状況のご紹介でした。


すみっコパッド USBコネクタ修理

大人気のすみっコぐらしのすみっコパッドのUSB給電口が破損したということで修理のご依頼がありました。

当医院では、USBコネクタである、USB Type-Cのコネクタを交換することはせず、実装されている基板を丸ごと交換してしまいます。

理由は、基板のランドがリフロー用のパッドサイズでリワークステーションでもないと綺麗にUSBコネクタを外せないためです。

自分もそうですが、半田ごてやホットガンなどでは、だいたい配線のパターンの1,2本を剥がして終わりの世界になります。

他県のドクターからも、USbコネクタの取り外しに失敗してパターンを剥がして元に戻せなくなったという相談を受けております。

因みに、部品の実装済み基板は、通信販売で販売しております。

破損し電極も曲がっていますね。

ケーブル側のUSBの電極は無事っぽいです。

問題ないかどうかは、実際にパソコンと通信をさせて確認します。

サクッと基板を交換して動作確認をします。

乾電池とUSBケーブルの両方での起動確認します。

また、HOMEボタンでHOME画面に切り替わることやパソコンとの通信も問題ないことも確認します。

給電マークも確認でき動作も問題ありませんね。

これにて修理完了です。


キリンのおもちゃ

キリンのおもちゃ

地域のおもちゃ病院の案件を紹介します。

キリンのおもちゃですが、足の代わりに車輪がついておりクルクル回すと軸についている羽がビーズをはじき星形の容器のなかで羽回り、奥でLEDも光ります。

押しボタン

単四型乾電池を2本入れて、逆側の側面にある押しボタンでいろいろなメロディを楽しめます。

今回の故障は、LEDの点灯はするが音楽が鳴らないとのことです。

電池ボックスの蓋を外すと粉々になった部品が出てきます。

残骸

どうみても、スピーカーの枠が割れて粉々になった残骸ですね。

音が鳴らないのはスピーカーの破損ですね。

さて原因の推測ができたところで分解をしますが、まぁまぁたいへんでした。

隠しネジ

車の奥に隠しネジがあります。このネジを外さないとダメです。

車も外し軸を抜けるようにします。

それでも分解できません。

尻尾の先が接着固定されているのでノコで開きます。

で、それでもまだ分解できません。

蝶ネクタイ

首の蝶ネクタイがはめ込まれているので割れないように抜かないとだめです。

ここでやっと分解できるようになります。

破損スピーカー

Φ=29mmのスピーカーを交換して修理完了です。

すみっコパッド USBコネクタ破損 給電基板交換

すみっコパッド

当医院でお馴染みになりつつある、すみっコパッドです。

本体が緑色のマイチェン前の機種になります。

フリマで購入後に付属のUSBケーブルから給電起動ができないことが判明したそうです。

目視でもコネクタの破損が分かるぐらいあるそうです。

コネクタ破損

電極のサポート壁の半分が無くなっていますね。

コネクタ側

コネクタ側は無事そうです。

また乾電池の起動と稼働は問題ないということなので、コネクタ破損に伴う本体側への波及は無さそうですね。

以前、コネクタの破損で恐らく電極のいづれかが短絡し通信部の電子部品が壊れていた経験があります。

ネジ破損

本体分解でネジが1本がなぜか山削れていました。

本体側の山は無事なので、不良ネジがそのまま刺さっていたのでしょうかね???

手持ちの代替えネジを代わりに絞めておきます。

基板

当医院では、コネクタ部品自体の交換はせず、実装されている基板丸ごと交換します。こうすることで、常時修理受付できるようになり、また修理のTATも最短で行えます。

交換基板

因みに、最近おもちゃドクター様よりUSB Type-Cのコネクタ外しに失敗し基板の配線パターンも剥がし修復も不可能という相談をいただきました。

純正の基板のコネクタのランドをみるとわかるのですが、リフロー用のランドなのでリワークステーションなどで基板面を加熱するしかありません。しかも、加熱が中途半端だとほぼ100%配線も剥がして終わりの世界になります。

そのようなリスクを抱えるくらいならということで、当医院では基板を丸ごと交換しております。因みに、基板は当医院の通信販売で条件付きで販売もしております。

基板交換

サクッと基板を交換して動作確認をします。

  • 乾電池での起動と稼働、電源OFF動作
  • パソコンとの通信
  • USB Type-C表裏両面での通信起動確認
動作確認

無事、USB側からの給電も確認できました。

これにて修理完了。


ルシール キティ ヘッドバネツメ折れ修理

ルシールキティ

キティのテプラ タカラ製のルシールの修理依頼がありました。

同じ商品にルシールカーニバルという商品もあり、機構的な中身は同じようです。恐らくキティ版は、印刷できる絵柄にキティが追加されていたりするのかもしれません。

今回は、このルシールキティとルシールカーニバルの2台がともに印刷できないという症状でご依頼をうけました。

ルシールカーニバル

キティのキャラクターが付いた機種も付いていない機種も恐らく中身は同じで印字できる文字種が違うように感じました。

さて、緑のルシールカーニバルは、後述のゴムローラーを押し付ける”超重要”なバネが紛失してしまっており、修理不可能でした。

この機種全てにおいて同じなのですが、バネを固定しているツメが折れて取れたしまうと本体内部かテープカートリッジの隙間に落っこちてしまいます。

持ち主様が、なんじゃこれ!?といってわからず捨ててしますかもしれません。残念ですが、緑のルシールカーニバルは修理不可能となりました。

では、キティの方を拝見します。

修理可否の重要なカギになるのは、印字ヘッドにテープを押し付けるゴムローラーを抑えるバネがあります。

折れたツメとバネ

金属製のコの字型のバネがあります。このバネをプラスチック製のツメに引っかけていつのですが、かなり強力なバネで長期間に引っかけの力が掛かったままになるとご覧の通りツメが折れてしまいます。

折れてしまうとテープカートリッジのテープが印字ヘッドに押し付けられず印刷しても何も印刷していないテープだけがスライドされるということになります。

実は、緑色のルシールカーニバルは、ルシールキティが壊れた際に、ネット経由にて依頼者様が購入されたそうです。ですが、このバネが含まれていなかったでそうです。

メカニズムを知らない場合、なんじゃこりゃ!?としても捨ててしまうのかもしれません。

従いまして、ルシールカーニバルは、自動的に修理不可能という結論となりました。

このバネは、修理にとても重要な部品なので、ご依頼を検討されているかたは、このバネが紛失していないか確認ください。場合によっては、本体内部に転がり込んでいるかもしれません。

従いまして、本記事は修理ができたルシールキティの修理の紹介をなります。

依頼者様は、梱包箱にこのバネが落ちていたということで同封してくれました。

分解し確認するとこのバネを引っかけるツメが折れておりますので、印字不良は、このバネが取れてしまったことで間違いないです。

折れたツメ

ゴムローラー部を取り外し補強板での補強接着を行います。

マキタ Makita USBアダプタ ADP05 修理

ADP05
裏面

マキタ製のバッテリーからUSB電源を取り出せる変換アダプターを修理しました。

コピー商品が多いですが、これはマキタ純正の正規品です。

故障個所も特定でき、無事電子回路を修理し元通りに使用できるようになりました。

症状としては、スライドスイッチをONにしてもUSB側の電圧が全く上がらないという故障でした。

余談になりますが、マキタ製の工具はとても好きです。

インパクトドライバー、レシプロソー、ミニサンダー、空気入れ、ハンディ掃除機、ブロアー、草刈り機、噴霧器などなど品質も信頼性もとても高いです。

マキタ様では、自社のバッテリーを使用できるさまざまが家電器具なども販売されております。

日本製の工具が世界的にも有名になり、各国で販売評価されていることもに何かうれしさを感じます。