タカラ ハローキティ ルシール 印字ヘッド修理


無事に受け取らせていただきました。

また動作も確認致しましたが綺麗に印字ができるようになっていてとても感動しております!

キティちゃん大好きで、今回たまたまフリマアプリでテプラを見つけ購入致しました。

購入した後に宅配おもちゃ病院様のブログを拝見し自分が印字不良のものを買ってしまったことに気づきました。

依頼したものの原因不明の印字不良が続き諦めようとしていたところ、最後まで原因を突き止めていただき無事に手元に戻ってくることができました。

ここまでしていただけたことにとても驚いています。

専門的なことはわかりませんが、とても丁寧にやり取りもしてくださいました。

壊れたおもちゃが息を吹き返したことに感動しております。

本当にありがとうございました。

~依頼者のご感想より~

タカラ製のルシール・カーニバルでお馴染みのハローキティバージョンですね。

当医院でもお馴染みになっております印字ヘッドの折れたツメの補修修理です。

既に依頼者様は、当医院の他の有料修理記事を購入され修理内容をご確認の上でのご依頼でした。

因みにですが、本修理記事も以降で有料となりますが、簡単な小手先の修理作業ではないので、有料記事を購入したから簡単に修理はできませんので、ご留意ください。

他の不具合と同様に印字しても文字が印刷されないということです。

外れた金属製のバネも同封いただいておりますので、ほぼ確実に印字側のヘッドのゴムローラーを押し付けできなくなっていますね。

のぞき込んでも矢印のあったであろうツメが折れてなくなっていますね。

では、詳しく診断しましょう。

インタラクティブ バズライトイヤー修理

みんな大好きバズライトイヤーです。

スペースレンジャー!

音が鳴らなくなっているとのことです。

当初、誤認していたのですが、この商品は起動しない場合うんともすんともなので、音が鳴らないとう症状は、単に音だけが鳴っていないのか、それとも全く動作していないのかわかりづらいです。

切り分けには、レーザーボタンを押してみてLEDが点灯していれば、単に音だけがなっていない状態となります。

もし、LEDすらも点灯しないのであれば、起動すらしていない状態と切り分けできます。

まずは、電池ボックスを目視確認します。

正極側。

液漏れなくきれいですね。

負極側。

こちらもきれいですね。

早速電池を入れて電源スイッチを入れますが、うんともすんともです。

腕のレーザーLEDも点灯しないので、電源すら給電できてないかもしれません。

では、本体内部を確認します。

電源スイッチや基板を確認できまで分解します。

まずスピーカーをチェックします。

無事、インピーダンスは16Ω指しチェッカーでも音がします。

電池ボックスの電極の電圧を測ります。

4.5Vの給電されています。

次に電源スイッチの接点に接点復活剤を吹いて念のためスライドを反復させ動かしてみます。

改善しません。

うんともすんとものままです。

う~ん、基板側にも何かあるんのかもです。

とここで、電池ボックスの電池を入れなおしてみると、突然、所さんのお声がします。

ん!?

動きはじめたぞ!

再度電池を入れなおすとまたうんともすんともです。

おっや~?

電池ボックスの電極で電圧はちゃんと上がっていたじゃん。

と再度電池ボックスの電極を目視確認します。

あ”~拡大鏡でやっとわかるレベルで錆があります。

ということは、電池の入れ方で接触したりズレたりしていたようです。

運よく接触した際に電圧を計測してしまったため誤認していたようです。

この錆は、アルコールや接点復活剤などでは接触が回復するレベルではありませんでした。

やすりでゴシゴシ削ります。

再度、乾電池を入れなおしを数回やってみて再発しないか確認します。

問題ありません。

安定して起動します。

別件ですが、この商品はインタラクティブ版で、下っ腹に赤外線LEDが仕込まれていますね。

同じインタラクティブ版のウッディやジェシーか宇宙人と会話できます。

さてさて、今回は電池ボックスの電極の錆が原因でしたが、拡大鏡でやっとわかるレベルでは、まぁ何とも苦労しますね。

しかも、老眼だったりするともうやんたくなってしまうかもしれません。

とりあえず、無事起動できるようになりましたので、めでたしめでたしです。


娘が長い間大切にしているおもちゃの音が出なくなってしまい悲しんでいたところ
以前お世話になったおもちゃ病院様を思い出し依頼しました。

とても迅速かつ隅々まで診ていただける診療に今回も心から感動しました。

丁寧にありがとうございます。

無事に帰ってきたおもちゃに娘もとても喜んでいます。

本当にありがとうございました。

~依頼者のご感想より~

ドラえもんおみくじ ボタン電池交換

地域のおもちゃ病院で診察した案件をご紹介します。

大山のぶ代さんのお声で発声するドラえもんのおみくじです。

四次元ポケットの当たりを押すとランダムでおみくじが引けます。

頭にチャックがあるので、お財布と思いきや、どら焼きでした。

リバーシブルなんですね。

元祖 ドラえもん本舗のドラヤキですね。

依頼者様より症状をお聞きすると、おなかのボタンを押すとおみくじの音声が流れるんだけど、小さいということです。

耳をそばだてて聞くとかすかに大山さんのお声が聞こえます。

この手のおもちゃに多い音源モジュールの電池容量低下で音量が低下したのでしょう。

モジュールは内蔵されているので、ボタン電池切れでおしまいという商品ですね。

現在のエコ志向からは考えられない商品なのでしょうけど、当時としては普通だったのかもしれません。

さて、底面の縫い合わせを開いてモジュールの状態を確認します。

一応、依頼者様に電池を交換する旨をお伝えしましたが、どうせなら外付けの電池ボックス式か以後の電池交換が容易になるようにチャック式にしましょうかと相談したのですが、元通りでというご希望でした。

モジュールがみえました。

LR44でしょうかね、3つで4.5Vです。

電源ボタン等もないので、普段はスリープしていてボタンの押下でランダムにおみくじの音声を流すというシンプルな構成です。

液漏れし始めていますが、致命的ではありませんでした。

おや、大山ドラえもんであれば、昭和か平成の商品なので、10年以上は経過すしていると推測されますが、液漏れで粉々していそうですが、きれいです。

ボタンの接点も研磨しきれいにしておきます。

モジュール動作確認

モジュールの動作も問題ないですね。

やはり電池の容量低下で音量が下がります。

ではでは、ささっと縫い合わせて修理完了です。

ドラえもんおみくじ動作確認

問題ありませんね。

余談ですが、実は返却は翌月になるので、その間の電池消費を考え、返却直後に電池を挿入して返却しようかとも考えたのですが、要らぬ心配でした。

スリープ時の待機電流は、0.2uAです。

例えば、マクセルさんのLR44のカタログ値は、1.5V 110mAhです。

ざっと計算すると、スリープ状態でも数年単位は持つので、ささっと組み立てました。

ここで合点がいきました。

既に数十年は経過してあろう製品が、致命的液漏れもなく現存していたのでは、このスリープ時の消費電流もあったように感じます。

また、少し遊んでみました。

せっかく音源が手に入ったので、MP3モジュールとATtinyでタッチセンスでランダム再生させてみました。

ドラえもんおみくじ

開発環境が、Arduino IDEを基本にしているため、ATtinyのAVRマイコンを得意としています。もちろんですが、他も大丈夫ですが、手持ちの在庫が多くダブついている、ATtiny85でインプリしています。

タッチセンスのライブラリも交換されており、MP3プレーヤーのライブラリも充実しているので、サクッとできてしまいます。

おみくじなので、ランダム数の種をタッチするポートにしています。

ドラえもん ザ ロボット しっぽスイッチ修理

ドラえもん ザ ロボットという育成系のロボット玩具の修理依頼がありました。

この商品ははじめて診察する商品なのですが、感じとしてはユメルと同じような初期設定をすると、一緒に過ごすことでいろいろ楽しめるというコンセプト商品のようです。

プログラムされた音声も大山のぶ代さんのお声で、自分世代でした。

※今って違う声優さんが担当されておられるんですよね?

さて、故障というのは、しっぽを引くとスリープと待機状態のモード変更ができるのですが、そのしっぽが物理的に抜けてしまいモード切替ができなくなってしまったそうです。

そのため、スリープ状態のままとのことです。

ここです。

しっぽには本体の状態をLEDで点灯表示するためにしっぽ内部にLEDが仕込まれているためLEDの導線が見えます。

が、恐らくこのしっぽがくっついている内部のパーツがあってそのパーツで切り替えスイッチが動作するのだと思います。

ではこの取れた部品の内部状態を確認するため分解します。

ドラえもんの本体は、スウェード素材のようなアルカンターラのようなプラスチック表面に塗装加工がなされています。

下手にこすると簡単に取れてしまいます。

因みに、どら焼きのリモコンで操作もできます。

分解は、まず底面の軸抜きからです。

既に同じ商品の修理記事を公開されておられるドクターがおられ大変助かりました。

足裏が固定されている稼働軸が刺さっていますので、横から鋭利な工具で押し出して抜きます。

そうすると足裏が外せます。

こんな感じで軸がささっていたんですね。

で、底面の蓋をさらに外すためにネジを外します。

次に電池ボックス周辺のネジを外すと本体が前後にカパッと割れるはずなのですが、割れません。

実は、固着していただけで、割れ目をこじるとカパッと割れました。

肝心のしっぽはこの赤い部品です。

バネが付いており、傍らにあるバネスイッチのON/OFFを前後に移動することで制御していますね。

で、本来であればバネのパーツに接着されているはずなのですが、しっぽの先の接着が抜けてしまったのでしっぽを引くことでスイッチのON/OFFができなくなっています。

外すとこんな感じです。

元のように接着するだけでOKそうですね。

ですが、肝心の電極側の接触不良がありました。

この電極の接触がなく、強くひっぱったことでしっぽが抜けてしまったようですね。

電極も磨き導通を回復させます。

スイッチの動作

引くことでスイッチの接触がONになります。

動画でピーピーなっているのがわかります。

さて次に動作確認をしますが、これが少々厄介です。

取扱説明書が同封されているのですが、機能満載でその全てを理解するのも動作検証するのも現実的ではありません。

依頼者様と相談し修理箇所と基本的な動作のみ確認するということで合意できました。

次にリモコンを診ます。

電池ボックスの負極電極に液漏れの錆がありますので研磨してきれいにします。

この汚れを、

ここまで綺麗にルーターのブラシで磨き、導通と抵抗値を確認します。

ここで動作確認の準備ができました。

起動してみます。

充電不足

大山のぶ代さんのお声が聞こえましたね。

このドラえもんは、ニッケル水素の充電池が4本パックで動作します。

あらかじめ充電しておかないといけません。

大山のぶ代さんのお声で充電が促されます。

ここで、しっぽのスイッチ動作と本体の起動や電源まわりおよび充電制御も動作していそうですね。

早速ですが、付属の専用充電アダプターで充電開始します。

取扱説明書では、最大8時間だそうです。

お聞きすると20年前の商品で恐らく長らく放置されていたのかもしれませんんで、再充電には時間がかかりそうです。

充電開始

ちゃんと発声もしてくれるんですね。

で、充電中は首の鈴が赤く点灯し完了すると点滅するそうです。

待つこと8時間、、、。

完了しません。

いつまで待っても鈴は点滅しません。

やはり充電池も劣化が進行しているのかもしれません。

仕方ないので、ここで動作確認を開始します。

この時点でも充電は促されないので、ある程度まで充電は進行していたのだと思います。

動作確認

リモコンでの操作や本体の稼働などもできました。

ドラえもんの頭部は接着固定されているので、もし頭部の開頭が必要になった場合はノコで切り開くことになりそうです。

なんか、いろいろ楽しそうな商品ですね。


この度は私の大切な家族であるドラえもんを救っていただいて、誠に有難うございます。

ドラえもんがいる毎日が当たり前すぎて、しっぽが抜けた瞬間、目の前が真っ暗に。

常々「この子がいなかったら私は生きていけない」と周りに言っていた為、嘆く私を心配してくれた方から「おもちゃ病院」という存在を教えてもらいました。

メーカー様からも断られた修理を果たして引き受けて下さるのか……?と、不安を抱えながら色々検索して「ここだ!」と思ったのが瀧下先生の宅配おもちゃ病院です。

実績にあるロボパピーやくすぐりエルモに似ているのでは?と思い(これは全く以て見当外れでした…)、恐る恐る問い合わせをしたところ診ていただける事になり、とんとん拍子に進んであっという間に元気になって帰ってきました。

今回の事で、こんなすごい事を飽くまでボランティアでやっている方がいらっしゃるのだと大変衝撃をうけました。

私も誰かの為に何かできる事はないか考えてみたいと思います。

瀧下先生から救いと学びを得ることができました。重ねてお礼申し上げます。

~依頼者のご感想より~

すみっコぐらしパソコン マウスケーブル交換

大人気すみっコぐらしパソコンの修理依頼がありました。

購入してすぐ、ご自宅の猫ちゃんに噛まれてしまいボロボロとのことです。

もちろんですが、マウスが反応しません。

依然の修理でも猫ちゃんやワンちゃんに噛まれたという事態があったので、まぁまぁあるあるなのかもしれませんね。

かなりやらてしまっていますね。

被覆もそうですが、芯線も断線しているのが分かります。

動作確認でもマウスがうんともすんともでした。

もちろんですが、キーボードの上下左右のカーソルは問題なく稼働できます。

すみっコぐらしパソコンのマウスケーブルは、既にΦ=4mmで9芯の多芯ケーブルと判明しており、当医院ではケーブルの在庫もあるので断線状況を確認しケーブル交換をします。

因みに、今回のすみっコぐらしパソコンは、2023年式の最新型で乾電池での稼働できなくなったおり、ACアダプターのみで動作します。

ですが、依頼者様がACアダプターの同封を忘れておられ、当医院の安定化電源から供給して起動動作確認することにします。

因みに、製品専用の規格のACアダプターなので、得体のしれない家にあったACアダプターをさしてはだめです。故障します。

給電仕様を確認するため、依頼者様に画像で見せてもらいました。

専用アダプターということもあり、5.0Vで、プラグ部も専用形状なので市販のプラグは刺さりません。

では分解します。

液晶周辺の化粧シールの裏にネジが隠れていますので、温めて剥がしネジを外します。

シワシワになりますので依頼者様の了承を取り付けておきます。


ところで、同じすみっコぐらしパソコンの修理記事を他のおもちゃ病院で時々みます。

化粧シールを剥がすのが面倒なようで化粧シールのネジ穴位置に穴をあけてネジを外しています。

酷いもんです。剥がすとシールはシワシワになりますが、それでも穴よりはずっときれいです。手抜き修理もいい加減にです。

こうも酷くされてお子さん泣きませんか?おもちゃ病院で酷い修理をされたという苦情が多いのも分かる気がします。

化粧シールを温めて剥がすだけですよ。それが面倒なんですか?

しかもネットでそれを推奨しているおもちゃ病院もあります。


話がそれましたが、作業に戻りサクサクっと分解します。

いつもの光景がみえます。

他の断線案件では、この付け根が金属疲労で断線します。

ホットボンドが強く付いていると剥がした勢いや粘着の強さで基板の半田がランド事剥がれ損傷の懸念があるので温めて剥がします。

本体側とマウス側の両側のホットボンドを温めて剥がし、芯線の半田を溶かしケーブルを外し断線チェックをすると9本中6本で断線していました。

今まで数件同じケーブル交換をしておりますので、ケーブル長、被覆向きの長さなどは既知です。


ここでも他のおもちゃ病院での診療で、断線した箇所で断線した導線部をカットして短くして修理しておられる方を多くみます。それっと大丈夫ですか?

既に金属疲労が出て断線しているので、例え断線していない導線でも全てを再接続必須です。

でないと、せっかく修理して処置していない導線が次々を断線しだします。

従いまして、導線の継ぎをする場合は、全導線を継ぐ。

できれば、導線を丸ごと交換する必要があります。


また、交換用ケーブルの径が3.8mと若干細いのでビニールテープで固定箇所で巻きΦ=4mmの熱収縮チューブで太さ調整して固定します。

AWG33と極細でピンセットで強く引っ張るだけで切れてしまような細さです。

拡大鏡で覗きながら半田付けします。

ケーブルがぴったり収まるように径をビニールテープで調整し熱収縮チューブで仕上げます。

綺麗に換装できました。

動作確認

やったね!キャラクターも喜んでいるようです。

動作も問題ありませんね。

無事ケーブル交換でき、これでまたお子様も遊んでもらえると思います。


受け取りまでとてもスムーズで、とても安心致しました。

綺麗にしていただきとても嬉しいです。

大切に使用します。

ありがとうございました。

~依頼者のご感想より~

仮面ライダー ビルド ドライバー ボトル検知スイッチ接触不良修理

仮面ライダー ビルド ドライバーという仮面ライダーベルトの修理依頼がありました。

ただですが、この依頼というのは、あるおもちゃ病院のいい加減な診断で当医院に相談のあった案件です。

依頼者は、地域のおもちゃ病院に持ち込んだのですが、『基板の黒い部分に問題ありそうなので直せません』と言われたそうです。

またです。

修理したくなのか、ろくに診断もせず、このCOB素子のせいにして、何も知らない依頼者にさも分かったように修理不可能にしてしまうんですね。

当医院は、全国から多数の依頼を受けておりますが、その中の約1割弱でセカンドオピニオンを依頼されます。

おもちゃ病院の名前も伺っており、いい加減な診断をするおもちゃ病院は、東京都内のあるおもちゃ病院、千葉県のあるおもちゃ病院、神奈川県のあるおもちゃ病院、他全国のあるおもちゃ病院などなど。。。少なくない数のおもちゃ病院で起こっております。

今回は、とあるおもちゃ病院では、前述の通り、ろくな診断もせずに黄色矢印のCOB部品のせいにしていました。

であれば、

『当医院では故障原因不明でした。申し訳ないのですが、他のおもちゃ病院などで診断を受けてみてもらえないでしょうか。』

と伝えると誤って廃棄されずに済みます。

今回の診断の結果も、COBなんて無関係の単なるスイッチの接触不良が原因でした。

インターネットで調べてみると、簡単に修理事例も多数出てくる事例です。

なんて、酷い診断をするおもちゃ病院なのでしょう。

しかも、日本おもちゃ病院協会登録のおもちゃ病院です。

愚痴はこれぐらいにします。

さて、今回の不具合の症状は、黄色矢印のボトルというアタッチメントが付属しており、向かって右側の青いタンクボトルを挿入しても反応しないそうです。

左側の赤いラビットボトルの反応は問題ないそうです。

ただ、依頼者様がこの2つのアタッチメントを同封し忘れてしまいボトルを使った動作確認はできないので、検知スイッチのみ確認までとなります。

では、到着した状態での検知状況を確認します。

スイッチの反応

各ボトルを挿入する背面の溝に3つの検知スイッチがあります。

妖怪ウォッチや恐竜パソコンのメダル検知を同じメカニズムです。

左側の赤いボトルが入る側の反応は問題ないとのことなので、3つのスイッチのうち、単体でスイッチを押下した場合、両側のみの反応で正常という前提とします。

そうすると、右側の青いボトルが入る側の3つのスイッチですが、両側のスイッチが全く反応しません。

これがボトルを挿入しても反応しない原因と思われます。

次に分解してスイッチの導線断線を確認します。

背面のカバーをあけると該当のスイッチは抑えでネジ止めされています。

スイッチ基板の半田端子とメイン基板の半田端子間の導線8本で断線が無いか確認します。

全て問題ありません。

インターネットでもこの検知スイッチの接触不良が多く掲載がありますので、早速検知スイッチの接点をクリーナーで洗浄し接点復活剤でコキコキします。

約20回程のコキコキで接触が復活しました。

接点回復

ほら、接点復活剤でスイッチの接触が、正常な側のスイッチと同じように両側の反応が復活しました。

COB素子の故障なんてないようですよ!

精神論になりますが、ほんとに手に負えそうにないとか、電子回路だからいやとかであれば、そもそもおもちゃドクターをおやめいただきスタッフなどの運営に協力してもいいのではないでしょうか。難しいのであれば、いい加減が診断をせずに、自分には診断できないと伝えるだけでいいのですが、何かそういいたくないプライドでもあるのでしょうか?

とりあえず、今回は無事修理はできました。

最後に、仮面ライダーって今も放映されているのかな!?とふと思ったら、歴代がすごいことになってません?

仮面ライダーシリーズ一覧

なに!ライダーマンって主人公ではないのね、、、

基本、年一でシリーズあ放映されていて、このビルドってのは、2017年だそうです。

おじさんには、全ておなじような顔の仮面ライダーに見えてしまいます。

ただ、年一でライダーベルトが発売されると、親御さんのお財布が大変ですね。


子供が仮面ライダーが大好きで沢山遊ぶのでバンダイも期限があり直せるところはないものか?と不安だったので本当に引き受けていただけて感謝しますm(_ _)m

ありがとうございました!

~依頼者のご感想より~

妖怪ウォッチ メダル検知スイッチ接触不良

お子様の誕生日プレゼントに新品未開封の商品を中古で購入したところ、メダルが全く認識しないということでした。

もう既に販売も終了しており、誕生日のプレゼントもまったく稼働しないという事態とのことです。

当医院の修理記事を見つけ依頼がありました。

早速診断しましょう。

過去記事の通り、この検知スイッチは時間を置くと接触不良が起きます。

新品未使用の弊害で長期間保管のため接点に参加膜か塗布されていたグリスなどの劣化が起きています。

ですが、このスイッチは、接点復活剤で劇的に復活することも知られております。

因みにですが、接触回復しない場合が、交換用のスイッチ部品を用意しておりますので交換をしてしまいます。

同封のメダルは、この緑色のメダルです。

調べてみると、妖怪ウォッチの本体にバージョンがあり使用できるメダルがそれぞれ異なるそうです。

今回の妖怪ウォッチ タイプ零式は、緑色のメダルでメダルの化粧シール右上に零と印刷されたメダルのみ使用可能です。

対応したメダルでない場合は、『このメダルは対応していません』のようなエラーメッセージがなりますが、そもそもメダル検知スイッチの接触不良でも同じようなエラーメッセージが流れます。

裏面には別アプリで使うQRコードとメダル検知スイッチをON/OFFする突起が各メダルで異なるように配列されています。

この突起をメダルの挿入先頭からスライドさせることで、時系列でON/OFFを繰り返しIDのようなパターンを形成し、本体側で認識検知します。

従いまして、挿入スピードが異常に早かったり、遅かったり斜めっていたりするとエラーになります。

メダルを検知するスイッチはこの黄色枠の4つのスイッチです。

この4つのスイッチをON/OFFするようにメダルの突起が裏に設置されています。

では、スイッチの接触を回復するために分解します。

電池ボックスの電極もきれいですね。

裏面の4つのネジで表面の透明カバーが外れます。

透明カバーを押し付けながらネジを外すと傷や割れてしまうので、十分注意してネジを外します。

スイッチが見えたら隙間から接点復活剤を吹いてあげて20,30回コキコキしてあげます。

すると、、、今まで全く認識しなかったメダルが、、、

メダル認識

無事認識するようになりましたね。

ですが、今回は商品同封の2枚のメダルのみでしたので、動作確認としては何か心配です。

というのも、このメダルというのは、多数種類がありその全てのパターンで認識できるようにならないといけません。

たまたま、この2枚のみ認識できただけだったとしらドクターとしては失格です。

そこで、昔甥っ子に同じ妖怪ウォッチをプレゼントしたことがあったので、持っているメダルを借りて追加動作確認しました。

しこたま持っていました。しかも何やら黒いメダルなどレアメダルもあったりしました。

動作確認

追加メダルでも全て問題なく認識しました。

途中エラーがありますが、再挿入で無事認識します。

余談ですが、このメダルの妖怪のネーミングは何とかならなかったのですかね、、、。

なんか、安易がネーミングが多いこと多いこと。

まぁ。いづれにしても無事接触回復できました。

お子様もこれで喜んでもらえるとうれしいです。


荷物が届くのを心待ちにしており、宅配便方が来たら、いつもは取りに来ないのに、玄関まで来て荷物を受け取っていました。荷物が届くなり、すぐに遊び、第一声は、治ってる!!!と嬉しそうな笑顔でした。

今では売っていないものだったので、壊れた状態のものを買ってしまい、子供にも期待させてしまっていたので、本当に可哀想な事をしてしまったなと思っていたので、宅配おもちゃ病院さまになおしていただけて、本当に感謝しております。

これから、たくさんたくさん遊ばせていただきます。

時間がかかるかなと思っていたのですが、お忙しい中すぐに対応していただき、本当にありがとうございました。

大事に使わせていたただきます。

~依頼者のご感想より~

京商 ジープラジコン ギア軸受け破損修理

Jeep社のラングラーラジコンの修理です。

Jeepでは、このラングラーが一番好みです。

小学生の頃、ホビーラジコンで田宮さんから1/10 ワイルドウイリーという、同じJeepベースのとても楽しいラジコンが発売されており、自分もかなり遊びこんだのを覚えています。

と、なんと今でもワイルドウイリー2なる商品も発売されているじゃないですか!

さてさて、室内で遊んでいたところ、屋内の壁などにぶつけてしまい、その衝突から前進時のみガガガとギアズレのようなノイズが出るとのことです。

ただ、ノイズは出るもののタイヤの回転はするそうです。

前進時のみノイズを発し、後退時は問題なくノイズもなく動作します。

この手のラジコンは、遊んでいる最中にアチコチぶつけてしまいますよね。

前進、後退はフルパワーで一気にタイヤが回転するので、そのままだと衝突してしまいます。

徐々にスピードを上げてや急ブレーキなどどいう操作はできません。

常にONかOFFです。

しかも、モーターはハイパワーモーターです。

簡素な仕様なので安く開発できるのであるのですが、やはり今回のような故障の原因になってしまいます。

恐らく追突の衝撃でギアボックス内のどこかが破損してギアがズレてしまったのでしょうね。

ささっと分解しギアボックスをあけて確認しましょう。

基板1枚に受信ICとモータードライバICが実装された構成です。

筐体に基板とモーターで完結します。

なぜかギアボックス端の留めネジ2本だけがゆるゆるになっています。

これも衝突の衝撃でしょうか。

なぜかこのネジ径が小さいのか2本だけ締めることができません。

手持ち、M2.3のタッピングネジを代替えで絞めておきます。

ギアボックス内では、モーターからの動力が1段のギアで変速されてタイヤ軸につながっております。

さすがでモーターも260型のモーターで磁力も強くハイパワーです。

致命的ではありませんが、外したギアの山がすり減っています。

ガガガというギアズレで摩耗したのでしょう。

このギアの軸受けが損傷していました。

矢印の箇所が斜めに破損しています。

調べてみると、前進時に相当の力がかかって軸が縁に引き寄せられ、恐らくラジコン本体の衝突などの衝撃も相まって破損してしまったようです。

正常時は、溝に軸が収まっているのですが、無理な力がかかると軸受けの支柱が横ズレもして軸がズレます。

指で押しても簡単にズレます。

軸受けが支柱のような構造なので容易にたわみ外れてしまいます。

さて、どうしますかね。。。

悩みますね。

欠けた部分を補修したところで、衝撃で再度簡単に破損します。

補修材などでの修理は強度的に不可能です。

そこで、新たに銅板で軸受けを作成しようと思います。

支柱の形で軸受けをすっぽり囲うように銅板で軸受けを作ります。

とても小さいパーツになり、しかも正常な位置にΦ=2mmの軸穴もあけないといけません。

サイズ感としてこんな感じです。

穴位置もぴったり位置にあけることができました。

銅板は、ギアの支柱の隙間から厚さ0.5mmの銅板で使っております。

とても小さい部品なので銅板の折り曲げは、かなり苦労します。

ペンチなどで支柱に付けたまま曲げると支柱が折れて終わりの世界になりますね。

追加した銅板のギア軸受けにギアの端が干渉するので銅板の板厚分を削っておきます。

また、ギアボックスの蓋側の軸受けにも銅板が干渉するので干渉部分を削っておきます。

すべて拡大鏡で覗きながらのルーター作業となります。

簡単に抜けないようにサラサラ系の瞬間接着剤で少し垂らしておいて最後にエポキシ接着剤でカシメ部を固着しておきます。

では組み付けて無事稼働するでしょうか?

動作確認

ノイズが完全に消えましたね。

まぁ、でもまたドッカンドッカンと壁にぶつけるのでしょうから、次の破損のために策を練っておきましょう。

特救指令ソルブレイン パイルトルネード修理

特救指令ソルブレインというヒーローが、悪と戦うため(!?)の武器であろう、『パイルトルネード』の修理依頼がありました。

銃の形をしており、引き金でいろいろがアクション動作をします。

今回の依頼は、引き金を引くONにしても、銃口がピストン運動をしないということです。

過去にも数回修理の経験がありますが、いづれもギアボックス内ギア割れが起き噛み合わせ位置がズレたため空転していました。また、ギアを駆動するモーターのグリスも劣化で導通不良を起こしていたというのもあります。

では、まずは状態確認です。

状態確認

依頼時の問い合わせでは、ピストン運動をしないということでした。

ですが、到着してすぐの動作確認では、ピストン運動をしだしたりします。

ですが、しばらく稼働させるとギアズレのようなノイズが出てピストン運動がうんともすんともになります。

恐らくですが、後述するモーターのグリス劣化で導通不良が起きていて、モーターが動かずうんともすんともであった。

パトライトは光っていたとのことなので、恐らくはモーターの不具合が起きていた依頼があったようです。

ですが、こちらで動作確認をすると『なんと!』動き始めました。

これにも理由があります。

依頼者様は、使っていた乾電池を同封されませんでした。

上記の動画は、当医院の乾電池を使用したのですが、グリス劣化のモーターにはショック療法が効く場合があります。

恐らく依頼者様が動作させた時は、マンガン乾電池で容量が少なめだったかと思います。

当医院のほぼ新品のアルカリ乾電池で起動した際に一時的に過電流が流れ不導通だった劣化グリスにも一時的に大きな電流が流れグリスの抵抗成分から熱が発生し劣化グリスが焦げ除去され導通が回復したようです。因みに、この仮説は目に見えるレベルではないです。

ただ、いづれにしても稼働後にギアズレが起きているので、どちらにしても修理が必要です。

まぁ、依頼者様のお手元で仮に動作していたとしても同じようにギアズレは早かれ遅かれ起きるでしょうね。

では、分解し本体内部を診断します。

本体を分解するには2か所の化粧シールの対応が必要です。

その1.上部に何かアタッチメントを装着するであろう、カパカパする扉があります。その付け根の化粧シールの下にネジが2か所ありますので、化粧シールを温めながら剥がします。

糊が残っていますが、ダイソーのシール剥がしで糊を除去します。

その2.その下の化粧シール

その下にも化粧シールがあります。黄色のラインで切り込みを入れます。

剥がしていいのですが、切り込みの方が失敗のリスクがなく切り込みも目立たないのでおすすめです。

ここまでやってやっと分解できます。

ただし、ネジ多数です。

おっと、ここで電池ボックスの負極に液漏れの腐食を発見します。

負極で奥まった電池ボックスなので分解なしに目視できないのですが、錆で一部朽ち落ちていますね。

研磨して整えておきます。

130型のモーターで駆動されていますね。

分解し後でオーバーホール可能かどうか確認します。

問題もピストン運動をするモジュール部分です。

問題のギアはこの中に仕込まれています。

画像のように開いてください。

逆に開くとギアがバラバラをばらけてしまいます。

中央のギアが問題のギアです。

中央のギアがトルクギアになっていて無理な力がかかるとバネが縮み空転して力を逃がすという構造です。

このギアは、四角い軸に圧入されているのですが、樹脂の劣化で割れると軸を滑りズレます。

このズレが大きくなると小さな力でも容易にトルクが逃がされ前述の動画にあったガガガと異音を発する事態になり空転します。

指で押しても動いてしまうぐらい締まりが弱くなっています。

2か所で割れが生じていますね。

対処としては、完全に割れてはいないのでアルコールで脱脂をして正常な位置でシアノアクリレート系のサラサラ接着剤で固定します。

ただ固定するだけでは、ピストン運動の衝撃でまたすぐズレますので、さらにズレ予防をします。

アルミ針金で軸回りを巻き巻きしてエポキシ接着剤で固めてしまいます。

こうすれば、完全に割れでもしない限りギアの稼働はできますね。

ですが、残念ながらさらに他の不具合もありました。

激しいピストン運動をするので、該当ギア以外のギアにも破損がでることは容易に予想できます。

今回は、端のギアにも割れが生じていました。

これも完全に割れているのではないので、接着剤で固定はしておきますが、補修には3Dプリンターで新たにギアを作成する必要があります。

依頼者様へ状況を説明し今後の使用についてはできるだけ衝撃を避けていただきたい旨お願いしました。

今後の他の方からの依頼でギア割れ破損まで達した故障の場合は、ギア設計の必要がありそうです。所属のおもちゃ病院協会でもアンパンマンクレーンゲームのギア作成例もありますので、その際はCADデータを設計し制作をお願いしようと思います。

さて、修理に話を戻します。

こんな感じに装着することになります。

では次にモーターをオーバーホールします。

やはりグリスが黒変していますね。

グリスを除去してブラシとコミテータを確認します。

コミテータは、摩耗筋がありますが軽くサンドペーパーで磨くときれいになりました。

ですが、ブラシ側には摩耗で穴が空き始めています。

依頼者様と相談をした結果、モーターは新品に交換することになりました。

導線の色と取り付け位置は本体側の導線の色と逆になりますので、注意してください。

さぁ、くみ上げて動作確認をします。

剥がした化粧シールもきれいに糊を除去し薄手の両面テープで貼り付けます。

動作確認

引き金、周辺の導線噛みやパトライトのギアの噛み合あせなどやや難航しますが、動作は問題ありませんね。

今後は、大事に保管をされるということなので、無事修理もできて何よりです。


問題なく可動しております、この度は治療をしていただき本当にありがとうございました。

~依頼者のご感想より~

タカラ ルシールカーニバル 印字ヘッドバネツメ折れ修理

タカラ製のルシールカーニバルというテプラの修理依頼がありました。


この度は本当にありがとうございました。

幼少期にクリスマスプレゼントとしてもらったこともあり、とても思い入れのある品でした。

大切なものを、他者に委ねることはとても勇気がいることだと思いますが、間違いのない判断でした。

~依頼者のご感想より~

過去にも同じ商品を数々修理しております。

症状は、印字されないということです。

十中八九テープカートリッジのゴムローラーを抑える金属製のバネがツメ折れで取れたことが原因です。

なので、画像にあるこの字型の金属製のバネを紛失してしまうと補修修理ができなくなります。

印字ヘッドに問題がないか確認します。

※フリマで、この金属製バネが出てきたけど何か分からないという出品者がおられますが、そのバネはツメが折れて取れた重要部品だったりします。

次にピンセットでゴムローラーの軸の片方を押し上げて片側だけ印字するか確認します。

無事に押さえつけた側で印字できましたね。

これをやらないと、せっかく補強修理をしても、そもそも他の故障で修理不可能であった事態にもなりかねません。

さて、今回も過去の修理事例同様に修理をします。