仮面ライダービルド DXハザードトリガー スピーカーコーン故障

地域のおもちゃ病院で診察した案件を紹介します。

当日は、仮面ライダーのなんかのおもちゃということでお受けしました。

仮面ライダーのベルトに装着するアイテムのようですが、調べてみると、仮面ライダービルドのDXハザードトリガーという名前のようです。

お!

以前、診断したこのあるやつに装着するアイテムのようです。

ボタンを押すと効果音がなるそうですが、音が小さいそうです。

当初は、問題なかったのですが、落としてから音が小さくなってしまったそうです。

おおお!

たぶん、スピーカーのコーンがめくれたかなにかですね。

衝撃で音に変化がでた場合は、スピーカーのコーンか、衝撃で破損した異物が挟まったとかでしょうかね。

では、分解して診断しましょう。

この押すと何か危なそうなシールは、温めて剥がします。

やっぱりー!

ぱっくりとスピーカーのコーンが剥がれてしますね。

元々接着剤で接着固定されていたようですが、ボイスコイルの中心合わせもあるので、交換した方が安心です。

8Ωです。

抑えのスポンジも移設して装着します。

組み立てて修理完了です。


小学館の図鑑NEO Pad DX USBコネクタ交換

充電ができなくなってしまったということで修理のご依頼がありました。

既に目視でもコネクタ内部が破損していることが目視できておりました。

ありゃ。ー_-;

齧歯類の前歯みたいよね。

または、妖怪の口。

さてさて、これではケーブルのプラグすら刺さらないので充電もできませんよね。

念のため、このままで起動確認しましたが、充電が切れかけていました。

まぁ、一応は起動はできていることは確認できました。

次に、同封いただきましたUSBケーブルのプラグを確認します。

というのも、過去に破損したコネクタに刺したプラグの電極も破損したケースもありましたがので、プラグが大丈夫なことを確認します。

コネクタを交換した後でもいいちゃいいんですけど、前もって確認します。

目視は大丈夫ですね。

では、USB ミニBで充電できるSONYのウォークマンにさしてみます。

無事、充電開始されました。

因みに、このウォークマンの半導体開発に所以あって記念に購入して、今も活躍してくれています。

これでUSBケーブルのプラグもOK牧場です!

\(^o^)/

では、分解してコネクタ基板からコネクタを外しましょう。

さてさて、今々になって気づいたんですが、電解コンデンサーの足や、ヤバい。

(´・_・`)

基板を覆っているアルミシートは絶縁処理されています。

が!表面を裏面です。

は、表面と裏面のみです。

縁がむき出しなので、導通していました。

なんだとー!

シートの縁が電解コンデンサーの両足に触れるとショートします。

┐( ̄へ ̄)┌

まぁ、確率的なお話にもなりますが、ショートすると危険です。

カプトンテープで電解コンデンサーの位置を絶縁しておきましょう!

\(^o^)/

縁にカプトンテープを貼るだけでOK牧場 2回目です。

よし!それでは、コネクタを交換しましょう。

破損しておりコネクタは、特殊半田で除去します。

えい!

きれいに取れました。

あたらしいコネクタを半田付けします。

それー!

ばっちりです。

きれいに収まります。

本商品は、イヤホンのコネクタとUSBの充電コネクタが子基板化されているので、作業性がかなりいいです。

既に前もって安定化電源で追加充電をしていたので、既に満タンでした。

バッテリーが満タンな状態でUSBケーブルをつなげるとACアダプター給電のようなマークに変わります。

ほら!

給電もでき、充電もできるようになりました。

すみっコパッドもそうですが、お子様にコネクタが破損しないようにケーブルの抜き差しを徹底できませんから、壊れたら当医院に依頼をください。

替えのUSBコネクタ部品はそろえて在庫しております。


綺麗に修理して頂きありがとうございます。

今後は大事に扱うと息子に約束しましたが、万が一壊れる事があればまたお願いしたいと思います。

受取から修理完了、ご配送まで迅速な対応感謝致します。

この度はありがとうございました。

~依頼者のご感想より~

すみっコスマホ バッテリーの減りが早い

すみっコスマホのバッテリーの減りが早く挙動も不安定という相談がありました。

バッテリーの満充電してもすぐ減ってしまったり、カレンダーの保存データが消えたり電源が入らなくなっているとのことです。

これと合わせて本体横のスリープ解除ボタンの反応が悪く、スリープ解除もしづらくなっているとのことです。

では、受け取り後に動作状況を確認します。

まずは満充電します。

満充電になりました。

では、このまま動作をさせてみましょう。

画像の時計の分の数値を見ればはっきりしますが、1分もしないでメモリ1つ減ります。

満充電から激減はしないが、やはり何か減りが早いです。

また、スリープ解除のボタンの効きも悪いです。

では、分解しバッテリーの状態やスリープ解除ボタンの状態を確認します。

化粧シールを温めて慎重にはがします。

ネジを外すと分解できます。

カメラモジュールのFPCケーブルが、かなりタイトなので、変に曲げないようコネクタの羽を起こして外します。

以前、マジカルスマートノートという商品で同じスリープ解除のプッシュボタンが破損した修理の経験があるので、接触不良の際は、プッシュスイッチ自体の交換を考えていたのですが、手持ちの部品は一回り大きいサイズでした。

仕方ないので、電源をOFFであることを確認しつつ、まずはフラックスクリーナーをスイッチ内部の接点に吹き込み汚れや異物を洗浄します。

さらに接点復活剤も吹き込み押し込みを反復します。

劇的な解消があったのかどうかまでは、はっきりとは認識できませんでしたが、スリープ解除の効きはよくなりました。

ここであることに気づきます。

時計表示が変です。

35時35分!?

5535年!?

35月35日!?

3と5のパレードです。 ̄▽ ̄;

カレンダーも変になっています。

時計の再設定をします。

多分、分解したときに何かやらかしてリセットするしかないようです。

バッテリーの電位は問題ありません。

外観も膨れや変形、破損もありません。

追加充電すると電位も上昇するので、充電回路も機能はしていそうです。

では、この状態でしばらく稼働させ、急激なバッテリーの減りが現れるか確認します。

…数時間経過…

途中スリープしたり解除したりなど、いろいろ操作もしてみます。

動作確認

動作問題ないですね。

スリープ解除用のプッシュスイッチの接触不良を解消したのが気になります。

不具合があった当初の依頼者のところでスリープ解除がしづらいということでした。

もしかすると、実はスイッチの接触が接触したままであったのか、おもわぬチャタリングが頻発して挙動不安定の要因になっていたのかもと推測しております。

この後も快調に稼働しております。

さらに数時間と1両日経過観察し問題らしき点がなかったので、一旦返却し依頼者のところでさらに数日レベルで稼働確認をしていただこうと思います。

返却後も快調に稼働しておられるそうです。

スリープ解除のスイッチの押し具合も良くなったということなので、おそらく今回の不具合の要因は、スリープ解除スイッチの接触不良であったように感じます。


電池の持ちですが、それほど触らなければ1週間近く持つようになり、当初のもちに戻った感覚です。

また横スイッチも軽い状態が続いており、蓋を閉めた時もスリープになってくれ、快適に使用できています。

改めましてこの度はどうもありがとうございました。

また機会ありましたら、どうぞ宜しくお願いいたします。

~依頼者のご確認より~

よかった、よかった。

ツーサイドライバーとプログライズキー 修理

ツーサイドライバー

仮面ライダーリバイスのツーサイドライバーというアイテムの修理依頼がありました。

ベルト部と武器となるツーサイドライバーという部分、その武器となる部分に脱着できるバイスタンプという三つからない商品です。

同封のバイスタンプは問題ないのですが、装着するツーサイドライバーが無反応ということです。

バイスタンプ単体の反応は問題なく赤外線の通信LEDも点灯が確認できました。

ツーサイドライバー側を調べてみると、ボタン電池の正極側のバネ電極に曲がり癖が付いており導通できなくなっておりました。

長期間ボタン電池を入れたままにすると黄色枠の金属のバネに曲がり癖がついてしまいます。

バネを慎重に戻してあげる接点を接点復活剤で磨いておきます。

す・る・と、、、

動作確認

無事起動しましたね。

長期間保管する場合は、液漏れもあるのでボタン電池を抜いておきましょう。

注意としては、バネを強引に矯正すると折れて終わりの世界になります。

では、次行きましょう

パンチング コング プログライズ キー

仮面ライダーゼロワンのパンチングコングプログライズキーというアイテムらしいです。

本体横のボタンを押すと音がなるそうですが、鳴らなくなってしまったそうです。

こちらも前述のツーサイドライバー同様にボタン電池の電極の接触不良でした。

曲り癖と汚れもあったので矯正し汚れを磨いてきれいにしました。

ではどうでしょうか?

動作確認

問題なさそうですね。

というか、ボタンの押下以外の機能を知らないの、これ以上の確認のしようもないのですが、これでよいと思われます。

どちらもボタン電池の電極回りの不具合でしたが、無事修理できました。


ツーサイドライバー、パンチングコングプログライズキー共に治していただけて、元気になって戻ってきて感激です。

両方とも、電極の曲がりによる接触不良が原因だったこと、曲がり癖がついたり、液漏れを起こさないように、こまめに電池を抜くことなどを教えて頂けて、親子で勉強になりました。

電極の汚れも、きれいにして頂き、また、原因の箇所や、修理後の動作確認等、分かりやすいように画像や動画を共有して頂けたりなど、きめ細やかなサービスが、とてもありがたかったです。

息子が大切にしている玩具なので、もちろん治ったことも嬉しく、それから、瀧下さんの活動に出会えたことそのものが、親子での、大切な学びになりました。

お忙しいところ、迅速で丁寧なご対応、本当に、ありがとうございました!

~依頼者のご感想より~

CSM ディケイドライバー Ver2 バックル破損修理

当医院では、補修用の金属プレートを作成しましたので、CSM ディケイドライバーの破損の多いバックルの軸修理を常時受け付けいます。

今回もそんな軸破損の修理です。

破損動作状況

こんな感じで本来は左右のハンドルを引くとそれぞれ片側のみで開閉できるのですが、軸の破損で片側のハンドルで開閉できません。

では、分解して内部を確認します。

やはりL側が破損しています。

一見、R側も無事にも見えますが、よくよく調べてみると軸の周りに細かいひびがありました。

依頼者と相談し、今後の破損も考え両方とも補強の金属プレートで補修してしまいます。

補強用の金属プレートは、2個セットで通信販売で販売もしております。

L/R側とも金属プレートがフィットするように溝を整形します。

ちょうど破損部が筐体の溝にフィットするように整形しフィッティングします。

逆側も同じように整形します。

強力接着剤で固定します。

固着を待ちセットします。

事前の金属プレートへの軸の垂直出しはできているのでフィットも問題ありません。

では、組み立てて開閉の動作確認をします。

開閉動作確認

問題ありませんね。

しかし、この開閉時のバキバキとう衝撃が先の破損の要因になっているようです。

閉じた状態。

開いた状態。

一時期、開閉時のバキバキと衝撃音がしているハンドル止めピンを調整して衝撃を和らげようと思ったのですが、そうすると開いた状態が緩くなるという弊害がありました。


動作確認も行いましたが問題ございませんでした。

他の修理案件がある中、迅速にご対応いただきありがとうございました。

もし他のおもちゃの修理等があればぜひご活用させていただければと思います。

~依頼者のご感想より~

タカラトミー 小学館の図鑑NEO Pad DX 充電コネクタ交換

USBの充電コネクタが破損してしまい充電できなくなったということで修理の依頼がありました。

コネクタの形状は、USB Type-B miniです。

コネクタ内のハウジングが無くなっておりコンタクトピンもグニャグニャになっていますね。

このぐらいピンがグニャグニャになると、差し込んでいたプラグ側にも損傷がないか心配です。

一緒に同封いただき確認しましたが、プラグ側は問題なさそうです。

では、もうメジャーではなくなりつつある、USB Type-B miniですが、コネクタを交換します。

コネクタは、子基板側に実装されております。

コネクタは、プラグシェル4本と信号線3本、電源/GND2本の構成です。

半田盛り特殊半田を混ぜて外し交換します。

混ぜる量をケチると失敗します。

盛った半田に溶かして混ぜ混ぜしてください。

かつ、半田コテの温度管理も大切です。

特殊半田を使用するので、専用の半田コテもしくは小手先を準備し温度管理も行いつつ慎重にコネクタを外します。

慣れていないと基板の配線を剥がしてしまい充電できなくなります。

混ぜた特殊半田が残留すると、通常の半田付けの強度が弱くなり半田付けしてもぽろっと取れてしまいます。

半田を盛っては除去し半田を盛っては除去を繰り返しきれいにします。

きれいに半田付けします。

無事交換できました。

無事充電マークも切り替わります。

動作確認

とても迅速に対応して下さり非常に感謝しております。

ご丁寧なメールをこまめに下さり、また動画で状況も教えていただきとてもわかりやすかったです。

誠にありがとうございます。

~依頼者のご感想より~

セガトイズ マジカルスマートノート タッチパネルの割れ交換

お子様のマジカルスマートノートを誤って踏んでしまいタッチパネルを割ってしまったとのことです。

タッチ操作のみできず液晶の描画はできているとのことなので、割れたタッチパネルの交換で修理できそうですね。

分解し在庫を液晶とタッチパネルに交換し液晶の描画とタッチ操作自体に問題はないかを確認します。

無事、描画されタッチ操作は機能しておりますので、本体側には何か影響は出ていないようです。

では、タッチパネルを剥がします。

この両面テープが強力で毎度苦戦します。

強引に剥がすと、液晶が湾曲して割れます。

慎重に剥がして枠周辺の残った糊と地道に剥がし剤で剥がします。

幸いタッチパネルが割れた際の衝撃は、液晶側には影響しておらず、液晶の画面には傷もなく綺麗です。

4.3インチ 抵抗式のタッチパネルを張り付けていきます。

毎度、緊張します。

液晶枠との位置関係とケーブルの位置のアライメントを調整しながら貼り付けます。

ケーブルの半田付けは、筐体にはめ込んでから接続します。

というのも、基板のコネクタに接続する際に湾曲させるので、その位置調整をしてからでないと半田付けできません。

ケーブルは、強力両面テープで界面で貼り付け導通部を半田ブリッジさせます。

終わったら、隣との誤接続の有無をテスターで確認し問題なければカプトンテープで養生します。

タッチ操作動作確認

タッチ操作も問題なく修理できました。

これでまた遊べるようになりました。


実は、今回充電ケーブルも同封をいただいたのですが、充電ケーブルに断線があるらしく充電不良を起こしていました。

当初、同封のケーブルをさしても充電が開始されず、なぜなの?∵

と調べていたら、安定化電源から同じプラグ形状のケーブルで給電すると充電マークが現れました。

幸い、もう1台お持ちで充電ケーブルも、もう1本あるそうなので、そちらで充電はするそうとのことでした。


ショックから落ち込んでいた娘もたいそう喜んでおりました。

本当にありがとうございました😊

~依頼者のご感想より~

CSM ディケイドライバー バックル破損修理

仮面ライダージオウのディケイドライバーを、恐らくリアルに再現したCSMディケイドライバーの修理依頼がありました。

左右のハンドルを引き開くと中央のバックルが回転するのですが、この開閉の操作を反復すると、その衝撃で内蔵のアームとピンが破損します。

CSMディケイドライバーでは、あるあるの故障のようで、当医院でも2例目の修理となります。

実は、1例目の際に補修用の金属プレートを補修部品として制作したので、今後は安心して修理に挑めます。

また、ご自身で修理をされる方のために部品のみの販売も以下で行っておりますので、必要な方はお問い合わせください。

CSM ディケイドライバー Ver2用 破損バックル補修部品通信販売

さて、修理については、破損した部位を削り整形の上、補修金属プレートを接着固定します。

あらかじめアセンブリ済みの金属プレートには、金属製のピンも固定済みとなります。

さて、依頼内容は、ハンドルの片方のみでしかバックルが開かなくなったそうです。

届いてすぐ、本体を振ってみたのですが、明らかに内部何か破損した部品がコロコロ音がします。

左側のピンが取れてしまうね。

破損した部品も出てきました。

ハンドルのアームとピンが、この中央の回転体に連結されております。

割れていますね。

先のピンは、ここから取れたピンです。

逆側もひびが入っています。

開閉の衝撃で完全に割れてしまうのも時間の問題でしょう。

依頼者のご希望から、今回はL/R両側とも補修プレートで補修をしてしまいます。

補修用の金属プレートは、アーム部の凹みにすっぽり入り込むように制作しているので、干渉する部分は、ルーターで整形します。

プレートとピンの半田付けの盛りもあるので、ルーターで削ってはあてて干渉しないか確認しないか作業します。

強力接着剤で接着します。

よい感じに収まりました。

仮装着して開閉動作確認をします。

金属プレートの収まりが悪いと他の部品を干渉します。

まぁ、この時点で何かに干渉することが分かったとすると、もうどうしようもできないので、接着をする前に十分干渉がないかと確認します。

開いた状態。

閉じた状態。

L/R同時開閉とLのみやRのみでの開閉動作確認もします。

開閉動作確認

問題ありませんね。

これにて修理完了です。


稼働状況はとてもスムーズに動き正常に動作しております。とても良かったです。

~依頼者のご感想より~

DX超合金魂コン・バトラーV バトルマリン 効果音修理

以前にも同じ修理をしておりました。

バトルマリンが、バトルクラフトと合体する際の待機音と合体音が鳴らないとのことでした。

でした。※過去形

依頼をいただいた時点では、立て込んでおり受け付けできないため、受け付けできるまで待機をお願いしておりました。

その時に提示いただいた画像では、ボタン電池の電池ボックスの導線が取れたいるとのことです。※電池ボックスの蓋裏を記憶ください。

依頼から待機期間を経て受け付けができるようになり連絡したところ、ご自身で補修に取り掛かったとのことです。

ですが、その補修を実施しても依然、効果音は鳴らずで断線箇所も増えて!?しまったようだとのことです。

それもひっくるめて診断をします。

届いた時点で、電池ボックス、基板類が外された状態でした。

ではまず状態から確認します。

原因は、すぐ判明し補修した半田付け不良でした。

芋半田であるのはもちろんですが、交換音を発するマイクロスイッチの端子間がショートしております。

このマイクロスイッチの端子が付いたままでも効果音が鳴らないということなので、マイコンの起動処理は、エッジ検出になっていることが判明しました。

レベル検知だと、常時ONの状態なので効果音が鳴りっぱなしであったかもしれません。

サクッと再半田します。

まずは、半田付け不慣れな方は、コテの温度管理ができておらず、フラックスも上手に使えていないことが多いです。

導線の芯線も剥きなおしきれいにしておきます。

マイクロスイッチの端子以外にも他の半田付け部分も一式まるっと再半田します。

マイクロスイッチ端子の半田付けも芋状態だったので再半田します。

ただ、バトルクラフトとの連結部のマイクロスイッチは、抑えのサポート部品の内部に収めることになるので、収める際に干渉しないように再半田することになりました。

さて、この状態で動作確認します。

仮動作確認

基板およびメロディーICも問題ありませんね。

無事スイッチで効果音が鳴るようになりました。

では、組み付けて再度動作確認します。

ですが、以前の時も同じでしたが、組付けに難航します。

バトルクラフトとの合体時を検出するマイクロスイッチが収まりが悪いです。

端子位置が抑えのサポート部品ギリギリで一見大丈夫そうでも、しっかり収まりません。

収まらないとズレたままとなり正常にスイッチが可動しません。

一旦、半田付けした端子の導線を外します。

だって、端子のみでもこんなギリギリの設計です。

無理に収めてもスイッチが傾いて収まらないです。

ここまで引き出して半田付けしないとスイッチ、収まりません。

ほんと、毎度苦労する箇所です。

┐( ̄へ ̄)┌

依頼者様が、がんばって電池ボックスの電極に半田付けに挑まれた形跡があります。

電極の表面が錆びていたので、表面を研磨して付きを良くしてから半田付けします。

次にボタン電池の蓋を矯正します。

長期間ネジを締めていると、その応力で湾曲します。

こんな感じです。

湾曲してしまい、蓋の収まりが悪いです。

もっと悪化すると、ボタン電池の接触不良にもなりそうです。

熱湯に通して矯正します。

お湯の温度が失敗が少ないです。

ドライヤーやホットガンでは、焦がす危険性があります。

では組み付けて最終動作確認です。

動作確認

問題ありませんね。

途中、マイクロスイッチを収めるために付けなおしがありましたが、無事修理できました。


本当に丁寧な修理をしていただき誠にありがとうございます。

大満足です。

宝物として大切にします。

本当にありがとうございました。

~依頼者のご感想より~

うまれてウーモ モーターブラシ修理

うまれてウーモというおしゃべりとするぬいぐるみの修理依頼がありました。

以前、同じうまれてウーモですが、少しバージョンが違ううまれてウーモを修理した経験があります。

その時は羽の付け根の軸が抜けたのと元に戻すという作業でしたので、本体を分解することもなく完遂しておりました。

症状としては、電源を入れても目が光るだけでうんともすんともということです。

インターネットでもいろいろ修理記事もアップされており、事前の予習も済ませ診断を開始します。

このように目が光るだけで、どこを触っても振ってもうんともすんともです。

ネットの修理記事を予習していると、分解には難関があるそうです。

まずは、背中の羽が外せないので、ぬいぐるみが脱がせられないという点です。

ネットの修理記事では、羽が接着で外せないので、強引に脱がせたということです。

調べてみます。

軟質性の羽が本体に差し込まれ付け根でネジ止めされております。

軟質性なので、ぬいぐるみを脱がせそうと言えば脱がせられるのですが、後述する頭頂部のリボンが抜けないので、ぬいぐるみを背中の縫い合わせ箇所で開くことになります。

まずは、底面の結束バンドをカットします。

連結部は、本体内部に納まりデコボコしないようになっています。

注意としては、結束バンドが裏返して使用されている点です。

ここでぬいぐるみの上部でずらして脱がせようとしても羽で引っ掛かります。

今回は、かなり強引でしたが、一旦軟質性の羽を曲げて下半身のみ脱がせます。

ただ、かなりきついので、羽の根本からちぎれそうでした。後述の頭頂部のリボンの件があるので、このような強引が作業はやめてください。

次に頭頂部のリボンです。

ネットの修理記事では、『ただ刺さっているだけ』という、まぁ何ともいい加減な修理記事があります。

しかも複数です。

ただ刺さっているわけではありませんでした!

ご覧の皆さん、ネットの記事を鵜呑みにしてはいけません。

この頭頂部のリボンは、ロック式のピンで差し込まれており、抜けません。

強引に抜くと軸がちぎれます。

当初、ただ刺さっているだけということで、引き抜こうと挑戦したのですが、全然抜けません。

ここでドクターの感が働き、『ただ刺さっているだけ』という記事が嘘であることと、引き抜けない場合は、だいたいロック式のピンであることを記憶していたので、強引に抜くことを早々に諦めました。

ほら!

これが、ただ刺さっているだけですかね!?

頭頂部のリボンが抜けなくともそこまでがぬいぐるみを脱がせるかと確認すると、できませんでした。

頭の周囲が大きく、物理的にぬいぐるみを開かずに脱がせることは不可能です。

ネット記事で脱がせたという記事があるのですが、それはどうやって脱がせたのでしょうかね???

また、目を口の固定枠も差し込みのピンで固定されています。

このフェースプレートも簡単に抜けません。

従いまして、ぬいぐるみを開かずに脱がせることは不可能ですので、背中の縫い合わせで開きます。

大事なので、もう一回書きます。

『うまれてウーモのぬいぐるみは、背中の縫い合わせから開くこと、一択です。』

この縫い合わせえを開くと、羽も簡単に抜けますので一石二鳥です。

目と口のフェイスプレートは抜けないので、ひっくり返してこのまま分解します。

スピーカーの導線の長さがギリギリなので、ちぎれないように外します。

では、まず起動時の要であるモーター回りを確認します。

ギアボックスの蓋を外してギアを確認します。

クラウンギアのネジは外すとギアが抜けます。

欠けもなく無事綺麗です。

他のギアも問題ありません。

ギアボックス内の不具合はなさそうです。

次にモーター回りを確認します。

まずですが、電源スイッチをONにしてモーターは回転しません。

黄色矢印枠のマイクロスイッチが、モーターを有効にするスイッチで、普段はツメで常時ONになっています。

外部電源にて起動させモーターを駆動してみます。

電源スイッチを入れてマイクロスイッチをONにします。

やはり目は光りますが、その他はうんともすんともです。

そこで、基板も調べてみます。

ここで、なんとー!

このモータードライバがチンチンです。

触れないくらいのチンチンです。

型番は、HG40F14S 1813BのSOP8パッケージでした。

まぁ、よくあるモータードライバの類と予想されます。

モータードライバがチンチンになる原因としては、以下が考えられます。

  • モータードライバICが故障している
  • モーターがロックされ過電流が流れている
  • モーターのブラシが焼損か変形し短絡し過電流が流れている

モーターの端子基板には、ノイズ取りようのチップコンデンサが実装されているので、コンデンサの短絡故障も心配です。

念のため、チップコンデンサを外して再度動作しましたが、やはりチンチンです。

自分としては、ほぼほぼモーター犯人説と疑っていたので、ここで他のモーターに交換してみます。

ビンゴ!

まさしく、ビンゴ!でした。

モーターを交換すると、モータードライバのチンチンがやみました。

モーター犯人説で確定です。┌|◎o◎|┘

であるばらば、モーターのどこが故障しているかを調べます。

モーターを分解すると、やはりありました!

黄色い矢印の先!ブラシの破損です。

3本ある櫛部分の1本が跳ね上げています。

跳ね上げた端子がコミテータの他の端子に接触し漏電していたようです。

跳ね上がったブラシの端子は、内側に折り曲げ悪さしなように補修します。

すると、無事起動し、ウーモもおしゃべりし出しました。

仮動作確認

モータードライバもチンチンしていません。

基板のモータードライバがチンチン化している場合は、モーターのブラシ故障の線が強いと思います。

焦げたグリスをきれいにしてモーターおよびギアボックスを組みたてます。

開いた背中を縫い合わせます。

途中の尻尾も縫いつけるのは忘れなく。

結束バンドの袋部も縫い合わせ修理完了です。

動作確認

各所センサーへの反応と本体の傾きセンサーでの眠り付きも問題ありませんね。

まずは、ぬいぐるみを無事脱がせるところからいろいろ難関がありましたが、無事修理できました。


退院してきたウーモちゃんが元気に戻ってきて、娘ともども感激しております

メーカー修理も対応していないので、難しいかもしれないとは思いつつ、やはり思い入れがあったので瀧下様のホームページを拝見して、もし直れば・・・・と、年の瀬の慌ただしい中を依頼させていただきました。

年末の大変忙しいときにも関わらず、快くお引き受けいただき、ありがとうございました。

また、診断・治療から返送まで大変迅速にご対応をいただき、娘とは「ウーモちゃん、すごく良いお医者さんで良かったね!」とびっくりしています。(年末年始の忙しい時期に、ありがとうございました!)

布の縫い合わせなども大変に手間をおかけしましたが、綺麗に仕上げていただきありがとうございます。

これからも、大切に可愛がってほしいと思います。

~依頼者のご感想より~