ソニーリピートカードプレーヤー CP-55A 腐食修理

CP-55A

ソニーリピートカードプレーヤー CP-55A 腐食修理

ご依頼時は、30年以上前にご自身でご使用になられていた公文のリピートカードプレーヤーCP-55Aを甥っ子さんのために使用したいとのことでした。

乾電池の液漏れがあった旨伺っておりましたので、いつもの”液漏れ”と思っておりました。

電池ボックス負極腐食

まずは、軽いジャブで電池ボックスの負極が液漏れの影響で腐食しております。他の修理案件では、腐食が進みバネが折れているケースもあるので、まずは想定内でした。次にですが、何やら白い粉で本体内がいっぱいいっぱいなのですが、いったい何が起きているのでしょうか?

フライホイールの粉

白い粉がいっぱいだったのは、液漏れの電解液が、このフライホイールに付着していたためでした。けど、すごい。。。

がんばって除去

がんばって除去しても取り切れませんでした。また、軸とベアリングも腐食しているらしく回転しません。軸をベアリングから抜き状況を確認しようとしましたが、不可能でした。

ゴムローラー

理由は、フライホイールの反対側の軸には、カードを送るゴムローラーがねじ止めされているのですが、黄色丸の六角ネジが腐食で抜けません。いろいろやりましたが、びくともしません。力を入れるとレンチが折れそうでした。

フライホイールもゴムローラーもカード再生には、欠かせないキーパーツです。今回は、腐食のため復活修復が不可能でしたので、ご依頼者様には、残念ですが、祖旨ご報告を行いクローズとしました。

ソニー リピートカードプレーヤー CP-33 液漏れ修理

CP-33

ソニー リピートカードプレーヤー CP-33 液漏れ修理

先生!急患です。

今夏の海外旅行に際し、目下英語の勉強中とのことで、突然、ソニーリピートカードプレーヤーの電源が入らなくなったとのことです。モーターやプーリーの空回りやカードの送り滑りではなく、電源が突如入らなくなったそうです。

さてさて、教材の故障ということで、急患対応しました。

ですが、受け付け開始まで、数日間が空いたのですが、当医院に送付前に再度動作確認をしたら、正常に動いてしまったとのこと。

おやおや???

と、相談されてしまったのですが、不安定な故障の要因は、いくつもあって判断が難しいのです。実際に症状が起きていない場合、突き止めることができず、そのまま返送する事態もあり得るので、念のためその旨のご了承をもらって現物を拝見しました。

当医院に到着し、動作確認を行うとやはり無事に再生できます。電池ボックスを開けてみると、ん、ん、ん??? 何やらあるぞ。

液漏れの正極

液漏れの痕跡がありました。何かで粉をこじった形跡も。さらに分解します。

負極側の液漏れ痕跡

ですが、電池の導通も完全に塞いでいるわけでもなさそうですが、電池の入れ直しを複数回反復して起動テストをしていると、原因が判明しました。

目視では、正常に電池が挿入されているようでも、正極側の液漏れの粉が導通を妨げており、自分の挿入感覚では、10回に2回の割合で、目視ではわからない液漏れの粉がどうも正極と端子に挟まっているらしく導通が取れませんでした。また、正極端子も電池の出し入れで筐体外側へ凹んでしまったようで、その凹みが導通不良を手伝っているようです。

液漏れ粉除去と研磨・洗浄
負極液漏れ粉の除去と腐食研磨・洗浄

正極も負極も液漏れの清掃腐食の研磨、凹んだ正極は、曲がりを戻します。複数回における電池の出し入れにて導通不良が起きていないことを確認して 修理完了です。

ソニー トーキングカードプレーヤー CP-1200 スピーカー交換

CP-1200

ソニー トーキングカードプレーヤー CP-1200の修理依頼です。

当医院では、同タイプの製品の修理は、いろいろ承っておりますが、CP-1200の依頼は、初めてとなります。症状としては、カード送りが遅くなったり止まったりするということで、CP-1100同様のゴム系パーツの劣化かもと推測し早速状況確認です。

到着時にパソコン用のスピーカーも同封されており、はて!?と思いきや、どうもスピーカーも故障しているようで、イヤホン端子にパソコン用の外部スピーカーをつなぎ音声を楽しんでいたとのことです。

では、それも含めて診察開始です。

まず、容量の十分な乾電池で動作確認をしますが、おや?ゴムローラーもゴムベルトもスムーズに回っているようですが、スピーカーからの音声は、やはり出ていません。

ですが、やはりスピーカーから音がしないのは、以降の修理作業にも支障が出るので先にスピーカーを修理してしまいます。

開封状況

スピーカーの良否は、テスターにてインピーダンスをざっくり測定します。その後、導線の片側か両方を外してスピーカーチェッカーにかけて音声の発声確認をしますが、既にインピーダンスが取れておりません。O.Lのままです。振動コイルか途中なのか経路中の断線と思われます。CP-1100で同様のスピーカー故障時に交換をしてスピーカーの在庫があるのですが、CP-1200と同型のスピーカーは在庫がありません。まあ、スピーカー裏面からも既に印字が消えてしまっており、純正仕様が不明になっておりますので、8Ω 0.3Wのスピーカーに交換をしました。

交換スピーカー
ウレタンスポンジでで底上げ

コイル部分のサイズが合わないため、ウレタンスポンジで下駄を履かせました。さてやっと、再生系の修理に着手します。

が!

先の動作の通り、無事問題なく再生できます。すこぶる快調です。念のため、ゴムローラーとゴムベルトの状態を確認します。

ですが、ゴムベルトは、経年劣化もなく新品に近い状態。ゴムローラーも固化もなくアルコール洗浄でまだ使用できる状態でした。おや!?

ご依頼者様にお聞きすると、譲り受ける前に一度修理をしてもらったとのことです。( ̄▽ ̄;

再生動作も品質にも問題なく、他の事案で多いゴム系パーツの劣化もないので、このまま返送とします。

とは、当医院ではいきません。ハイ。

なぜご依頼者様では、動作不具合が出たのかを一応検証します。

ゴム系パーツの状態を確認する際に磁気ヘッドの取り付け位置がずれた際、偶然に再生不良が出ました。磁気カードのテープ位置と磁気ヘッドの位置がずれるとまったく音声が再生されません。この不具合は、製品裏にも注意事項が記載されています。

カード持ち上がり

カードが持ち上がると磁気テープと磁気ヘッドの位置ズレで再生不良を起こします。また、カード挿入を検知するレバースイッチが、ゴムローラーの上側にあります。

カード検知スイッチレバー

事前のヒアリングでお子様がご使用になる際、カードを逆方向や上方向に引っ張ってしまうとレバーもずれてしまいます。当医院の検証では、再現できませんでしたが、レバーがズレて引っかかると以降の再生ができなくなることも予想されます。どちらにしても、磁気ヘッドおよびカード検知レバースイッチ部分に無理な操作をすると再生不具合がでますので、カード挿入時は、十分にご注意いただくことをお願いし、修理作業完了としました。


この度は、お世話になり本当にありがとうございました。

早速子供たちとカードを楽しんでいます。

およそ40年も前のおもちゃを、今、子供が私と同じように遊んでいる姿を見て、母がとても喜んでくれています。

私もカードのフレーズを聞くたびに懐かしく、直してもらえて本当に良かったです。

大切に使わせていただきます。

瀧下様の報告は的確、連絡は迅速・丁寧で安心してお任せすることができました。

お仕事でご多忙な上に、お休みの日までこのような善意の活動をされていることに敬服いたします。

~ご依頼者様のご感想より~

ソニーリピートカードプレーヤー CP-7000 トランジスタ ゴムベルト交換

CP-7000

ソニーリピートカードプレーヤー CP-7000 トランジスタ ゴムベルト交換

ソニーリピートカードプレーヤー CP-7000 トランジスタ ゴムベルト交換30数年前に購入されたそうです。動かなくなってしまったとのことで修理のご依頼がありました。CP-7000は、過去に修理実績はないのですが、修理に挑みたいと思います。

CP-1100などでは、モーター音などを確認できると、ゴム系パーツの経年劣化が原因でベルトが駆動できない場合や、ゴムローラーが滑ってカードを送れない場合などがほとんどで、パーツの交換で復活できるのですが、今回のご依頼は、うんともすんともな状態です。早速、状況を確認します。

基板までの電源経路上には、電圧が上がっておりますが、カード検知のスイッチが、ONしてもモーターが駆動しません。電圧も供給されていません。

カードプレーヤー系では、新しい電子回路系の故障のようですね。ゴム系のパーツ交換もいいですが、実は、電子回路の故障解析の方が得意です。

基板上を目視確認すると、早速原因のひとつが判明しました。2SB739という旧日立、現RENESASのトランジスタが、真っ二つに割れて中のシリコンが見えています。シルクのQ212です。

破損トランジスタ
割れたトランジスタ

回路図に起こすと2SB739は、電源制御機能を担っているので、このトランジスタが破損すると電源が、基板に供給されません。不具合の主因を発見しました。

ですが、該当の2SB739を交換しても電源はまだ供給できていません。再度基板を確認するとお隣のQ210のトランジスタも割れているではありませんか!

割れたトランジスタ

さて、無事二つのトランジスタを交換したところ、電源が基板上に供給されスピーカーからのポップ音の反応が復活しました。ですが、肝心のモーターが回転してくれません。電圧が上がっていません。試しにカードを手で送ってみると再生音が聞こえ、リピート再生も無事機能します。半分ですが、ヤッター!

さて、モーターが駆動しない原因は、回路解析で突き止めます。

手書き回路1
手書き回路2
CADで起こしてみました

※年末で時間があったので手書き回路をCADで起こしなおしました。

モーターが接続されているコネクタから回路を遡って回路図に起こしました。カード挿入のスイッチが入っても回路上の2SC1474のコレクタ電圧が下がりません。モーターは、両端子とも電源の6Vに吊ってあり、スイッチが入ることによってマイナス端子が、GNDに落ちるという回路仕様です。

電源の供給経路とカード検知のスイッチとの関係から、Q214のトランジスタがどうも犯人のようです。A933からC1474へベース電圧 4Vが印加されてもコレクタ電圧が下がり切りません。取り外しチェッカーで確認すると、やはり破損しておりました。

C1474

さて、C1474も交換をしようと思ったのですが、既にディスコンのようで、データシートすらネットで検索できませんでした。

回路上で仕様を確認すると、トランジスタの要件は、以下の通りです。

  • NPNトランジスタ
  • VBEOの最大定格が、4V以上
  • モーターを直接駆動するため、Ic = 800mA程度は欲しい

当医院在庫で該当しそうなトランジスタは、SS8050かC2120でしょうか。

内緒なのですが、モーター駆動ということで高耐圧のMPSA42に最初交換をしており、モーター駆動電流が足りなくカード送り途中で止まってしまう事態に遭遇しました。MPSA42のhfeは、実測で110程度でした。モーターの規格も不明なので、何ともいえないのですが、SS8050やC2120のhfeが、290程なので、両者で約3倍の電流差になりえます。モーター駆動の場合は、耐圧もそうですが、起動/駆動電流が重要になると勉強になりました。

さて、話をトランジスタの選定に戻します。2SC1474は、基板のシルクから日本製の足並びと同じで刻印正面左からECBです。SS8050は、海外製で 刻印正面左からEBCなので、足の組み替えが必要なので、今回は、足の組み替えの不要なC2120としました。

hfe比較
C2120

無事トランジスタの交換も完了しモーター駆動力も復活しました。

次に、経年で劣化したゴムベルトとゴムローラーの交換となりますが、当医院在庫のゴムローラーのサイズが合わず、今回は、ゴムベルトのみの交換をしました。

ゴム系パーツ

ゴムローラーは、パーツサイズの採寸と業者発注を考えると、納期にひと月程掛かりそうで、かつパーツのお代もかさみます。

今回は、ご依頼者様とご相談しゴムローラーは表面を紙やすりで粗くし、アルコールで洗浄するまでとしました。

ゴムベルト

今回は、修理に約ひと月を要しましたが、回路解析など得意分野が生かせ復活させることができました。また今後も活躍してもらえると思います。

以上で修理は完了となります。

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 ゴムパーツ交換 ネジ穴補修

CP-1100

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100の修理のご依頼となります。経年によるゴム系パーツの劣化での交換となります。

ご依頼者のご家族の方が、以前輪ゴムで修理を試みたとのことですが、長持ちせず今回の依頼となりました。

輪ゴム

緑の輪ゴムが粘着しておりましたので、除去清掃し新品のゴムベルトに交換します。また、ゴムローラーも照かりが出ておりましたので、併せて交換しました。

ゴムローラー

また、別件として内部のネジ穴も 以前の開封でネジ山がなくなっておりましたことや、強く締めすぎたのが原因と思われる割れが出ております。 5本のねじ止めの内、2本が固定できなくなっておりました。

割れ補修
プレリペア

ですが、プラリペアでの補修は、特にネジ穴の場合出来高となります。ネジ締めの強さに対して補修の強度がまったく足りませんので、ネジが止まるという目的での補修となります。

残念なことに、返送途中の振動で補修部分が取れてしまったようで取れた破片が内部でカラカラ鳴っていたとのことでした。お手数をおかけする事態にはなりましたが、ご自身で取り除いていただき、上蓋は、ねじ止めできませんので、シールなどで固定をお願いしました。

最後に電池ボックスの正極端子が腐食で導通不良でしたので、ルータで研磨して修理完了です。

正極腐食の研磨

この度は大変ご親切に入院加療を施してくださり、まことにありがとうございました。

おかげさまで再びトーキングカードの音を聞くことができ、ひとり感激しております。

~ご依頼者様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100

CP-1100

当医院で一番の依頼数を誇る、ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100です。不具合症状の多いゴム系パーツの経年劣化でした。

ゴムベルトとゴムローラー

ゴムベルトは伸び切っておりプーリーを回せなくなっておりました。ゴムベルトは、テカリと長期間使用していなかったため、ローラーの一部分にフラットが出ております。再生速度の不良になりますので、こちらも新品に交換します。

どのパーツも、既にメーカー様での修理受付も終了しておりますので、交換パーツは、自前で用意が必要です。当医院では、サイズの採寸とオーディオ系にて使用されているゴム規格のパーツを用意しています。無事交換にて修理完了です。

ご依頼者様にお子様がお生まれ、昔使ったいた本機を自分と同じように遊んでもらえたらということでしたが、これで無事遊んでもらえると思います。

ゴムローラー

諦めていた プレイヤーを蘇らせていただき 嬉しいです 注文? から 発送、途中経過 出来上がり を 丁寧に 連絡していただき 安心して お願いできました ありがとうございました

~ご依頼者様のご感想より~

ソニーリピートカードプレーヤー CP-70 修理

CP-70

おもちゃ修理のご依頼を受け付けていると、時々思わぬ偶然の一致があったりします。

まったく同じ製品をまったく関係の無いお二人の方からご依頼が同日にあったりします。過去にたまごっちのネジ開けの依頼や、今回のソニーリピートカードプレーヤーCP-70も同日に二件の依頼がありました。

TVのニュースや番組、SNSなんかで取り上げられたのかなと思い、それとなくお聞きしても、まったくの偶然の一致でした。

雑談は、これぐらいにして、ソニーリピートカードプレーヤー CP-70の修理依頼です。当医院の記事を拝見になられたとのことで、他の症状と同じくカードの引き込み不良とのことです。早速動作確認しても、ゴムローラーが回っておりません。内部からモーター音もしますし、手で強制的にスライドさせると再生音はするので、恐らくゴム系パーツの不具合でしょう。

伸びたゴムベルト

ゴムベルトが、固化し伸びてしまったため、滑っておりました。同時に依頼のあった、別のCP-70とは、違い溶けて切れ巻き付ていませんでした。同じ製品でも製造時期で使用するゴムの材質が違うのでしょうかね。また、カードを引き込むゴムローラーは、また固化も進んでおらず今回もアルコール洗浄のみで修理完了です。

交換ゴム

と、思いきや乾電池での動作確認で別の不具合です。過去に液漏れしたような液漏れ痕があり、電池ボックスの導通不良が、プラス電極で起きておりましたので、ルーターで研磨して、これで完了です。

液漏れ

紙も自動でスムーズに再生しており本体も電池のみでも動作するようになり大変助かりました。

~ご依頼者様のご感想より~

ソニーリピートカードプレーヤー CP-70 修理

CP-70

ソニーリピートカードプレーヤーも、いろいろご依頼(CP-33, CP-55)がありましたが、CP-70は、初めてのご依頼です。

リピートカードプレーヤーという機種は、トーキングカードプレーヤーと付随する機能が少し異なりリピートカードプレーヤーは、再生した音声を直後にリピート再生できる機能を有しています。

CP-33やCP-55の後継機種でしょうか、早速みてみましょう。

カードの再生ができないとのことですが、手でカードを送ると再生はできて、モーター音も内部から聞こえているので、キーパーツの故障でなく、ゴム系のパーツが経年劣化で不具合をおこしたのでしょう。

早速、内部をみてみましょう。

CP-70

CP-33, CP-50の筐体は、青のラインが引かれておりましたが、本機は違い筐体のラインがオレンジ色です。開封すると、、、

ゴムベルトの溶断

残念、、、内部は青でした!

で、例のゴムベルトはゴムが溶けて切れてプーリーに巻き付いています。これ、結構厄介なんですよね。ゴムが溶けてネバネバしてしまっているので、プーリーの溝をきれいにする必要があります。

備忘録として、この溶断したゴムは、アルコールできれいに除去できます。また、プーリーもグリスが固着しかけておりまして、駆動時のノイズが出ています。本機は、一応オーディオ機器なので、古くなったグリスを除去し静音を回復しました。

交換
グリス付加

ゴムベルトは、CP-55と同サイズでした。ゴムローラーは、まだ固化が進んでおらず摩擦も残っており、カード再生テストも良好でしたのでアルコール洗浄で修理完了しました。

しかし、CP-1000やCP-1100では、ゴムベルトはたいてい固化し交換します。一方、CP-33やCP-55では、溶断している例が多いです。生産時期によって材質が異なるのでしょう。


本日トーキングカードプレーヤーの修理完成品受け取りました。動作確認もできました。修理していただき本当にありがとうございました。

~ご依頼様のご感想より~

ソニーリピートカードプレーヤー CP-33 ゴムベルト交換

ソニーリピートカードプレーヤー

久しぶりにお使いになろうとしたら動かないとのことで、修理のご依頼がありました。

具体的な症状としては、カード差し込んでも送られず再生もリピート再生もできないとのことで、まぁ他にもよくあるゴム系の劣化故障でしょうということ作業開始です。

内部

CP-1100の時期と違いかなり電子回路の集積化も進んでおります。リピートカードプレーヤーなので、磁気カードの情報を再生時にメモリに記憶し繰り返し再生できるという、英語教育にはもってこいな教材なのでしょう。

ゴムベルト

以前、修理をしたCP-33は、ゴムローラーも溶け砕けておりましたが、今回はゴムベルトのみ伸びプーリーから外れたしまったようです。

そのためか、ゴムローラーは、ほぼ無傷で弾力も滑りもなくそのまま使用できました。

ゴムベルトは、サイズを採寸して新品と交換をして作業完了です。


無事退院しました。ありがとうございます。30年ものを治していただき感謝しております。
奇跡的によいドクターに出会うことができてよかったです。運よく迅速に対応していただき動画で様子を送って下さったり至れり尽くせりでした。これからまた大切に使わせていただきます。

~ご依頼者様のご感想より~

当医院では、中古のレストア品を販売しております。サブ機としてご検討ください。購入は、こちら

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000 ゴムベルト交換

CP-1000

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000ですが、ツマミボリュームより、こちらのHIGH/LOWに印刷されているピクトグラム(ような)イラストが気にっていたりします。

さて、余談はこのくらいにして、修理のご依頼内容は、カードを送りこんでくれないため再生もせずといことで、手で押してあげると再生音は聞こえるとのことです。

他のプレーヤー同様ゴム系パーツの交換かと思いきや、思わぬ落とし穴に遭遇しました。

ゴムの溶解
方々にべっとり

過去にCP-33にて同じようなゴムが溶けて破断しる事例は経験しておりましたが、それと同じような事象ですね。

ですが、溶けたゴムの除去がとても厄介でした。全然とれない!

ラベル剥がし、フラックスリムーバー、アルコールなど溶剤を使用しましたが、接着剤のようになっており小一時間くらい粘って除去できました。

ゴムローラーは、弾力も残っており固化もありませんでしたので、アルコール洗浄にて修理完了です。


CP-55、CP-1000の修理を受けていただきました。 孫のため、数十年ぶりに使ってみようとしたところ動かないことが発覚し、メーカーに修理問い合わせをしましたがサポート終了と言われてしまいました。 代用品もないとのことで、もう諦めるしかないかしらと思っていたところ、おもちゃ病院の瀧下先生の存在を知り、ご相談させていただきましたところ、快く引き受けていただきました。 修理の依頼が混み合っているようでしたが、商品到着後数日で修理完了のご連絡を頂きました。スピードの速さと丁寧なご対応、またそれをボランティアで受けていただいていることに本当に感謝しております。 きっと孫も楽しく使ってくれるのではないかと思います。この度は本当にありがとうございました。

~ご依頼様のご感想より~