ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 ゴムパーツ交換

CP-1100

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100の修理のご依頼です。

カードの送りが途中で止まってしまうとのことなので、ゴムローラーの滑りの線が一番と懸念され、ついでにゴムベルトも滑りつつあるのかなと思います。

ゴムベルト

ゴムベルトは、完全に固化もしくは伸びてしまわない限りある程度の摩擦は残っているのですが、カードが磁気ヘッドとローラーに挟まったとたん、その抵抗増で滑ってしまったようです。特に、大サイズのゴムベルトは、完全に滑っておりNGでした。

ゴムローラー

ゴムローラーは、まだ固化やテカリも少なく使用には耐えうる状態でありましたが、すでに購入から25年が経過しているそうなので、ご依頼者様と相談をして新品に交換をすることにしました。※取り外して判明しましたが、磁気ヘッドに押しこまれた状態が続いていたので、円筒の一部にフラットができてしまっていました。

本品CP-1100ですが、ゴムローラーを収める金属パーツの形状が、同じ型番のCP-1100と少し異なっておりました。

金属パーツ

Φ4のサイズは、同じですが、上部に上へスライドして取れないようにする突起部分があります。交換の際は、少しはめ込みにてこずりました。

以上には、無事ゴム系のパーツ一式を交換でき動作確認も良好です。

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1000 ゴムベルト交換

CP-1000

今回は、お馴染みのCP-1100ではなく、CP-1000番のソニートーキングカードプレーヤーの修理依頼です。

こちらの商品は、音量が二段階で切り替わるプッシュスイッチ方式です。

再生できるカードは、CP-1100と同じカードが使用できます。

さて、故障の原因を解析します。モーターの駆動音はしているので、よくあるゴム系の劣化でしょうか。

おおお

なんと、今回も前回のCP-33同様に溶けて巻き付いていました。もう一方のゴムベルトも伸びきっております。ゴムベルトは新品に交換し無事動作確認もとれました。

次にゴムローラーの滑りを確認しました。滑りもなく良好なので今回の交換は不要ですので、アルコールで洗浄します。

さて、当医院では、CP-1100番のソニートーキングカードプレーヤー向けゴムローラーは、用意があるのですが、このCP-1000番向けのゴムゴムローラーは、キャプスタン軸のサイズが異なるので、そのまま使用できません。

次回までに交換パーツが必要な場合どうするか打開策を練ろうと思います。

交換ゴムベルト

非常に丁寧なコミュニケーションのレスポンスをいただき、安心してやりとりができました。また修理の内容も実に丁寧で、プロのエンジニアの誇りを感じました。本当に感謝です。

~ご依頼者様のご感想より~

KUMON ソニー リピートカードプレーヤー CP-33 ゴムベルト ゴムローラー 交換修理

SONY The Repeater

KUMONのシールが貼られております。恐らく、教材としてSONYが開発提供し販売されていたものでしょうか。

以前、CP-55Aという別型番のゴムベルトを交換した経験があります。カードが引き込まれずということで、かろうじて内部ではモーターの駆動音はしております。今回はどうでしょうか。早速開封します。

伸びきっております
溶けて巻き付いてます

ゴムベルトは、全滅でした。ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100では、溶解することはなく、劣化で固着するケースがほとんどです。先のCP-55Aと同様ですが、使用したゴムベルトの材質が異なり経年では溶解するようですね。こちらのベルトは、サイズを採寸して新品に交換できるのですが、もっとも厄介なのは、カードを引き込むゴムローラーです。

おおお!

これは初めてみました。溶けているのでしょうが、もうぼろぼろのヌメヌメでした。

CP-1100のゴムローラーは、専用品の替えを持ち得ているのですが、このCP-33は、仕様が違っております。

CP-1100/CP-55Aは、キャプスタン軸に直にゴムローラーが差し込まれているのではなく、間に金属のスペーサーが挟まっておりキャプスタン軸とは、ネジ留めで固定されております。

CP-1100のゴムローラー

従って、手持ちCP-1100のゴムローラーはサイズが合わず使用できません。別の策を練らなければなりません。

以前適用した経験のある、オーディオ用の市販ピンチローラーで外口径の合うサイズを入手し、キャプスタン軸のサイズに穴を拡張加工して圧入したことがありました。適用における懸念点としては、そもそもそのような使用を前提にしたパーツでないため、再生品質やその持続性ならびにカードの引き込み事故も懸念されますので、その点をご依頼者様に許諾いただき修理にあたりました。

交換完了

ついでに電池ボックスに液漏れの跡がありましたので研摩清掃しました。

手持ちカード含め20枚程度の再生では、問題はなかったのでこれにて修理完了しました。


当医院では、中古のレストア品を販売しております。サブ機としてご検討ください。購入は、こちら

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 スピーカー交換

スピーカー交換

当医院では、既におなじみになります、ソニー製のトーキングカードプレーヤーの修理依頼です。5年ほど前に近隣のおもちゃ病院にて、ゴムベルトを交換され暫く正常に動作していたとのことですが、突然音が出なくなったとのことです。

ソニートーキングカードプレーヤーでは、新しい故障症状ですが、さて調べてみます。

音関係ですので、スピーカー自体か導線の断線、はたまたアンプ回路という出力側から故障の調査を進めます。

結論から申し上げると、スピーカーが故障しておりテスターでの測定でも抵抗(インピーダンス)を確認できませんでしたので、内部コイルの断線と思われます。目視確認では、端子回りの半田取れなども確認できなかったので、内部コイルの断線と推測しました。この点のダイナミックスピーカーの断線は、初めてなのですが、やはり30年以上も経過すると現れる不良モードなのでしょう。

再生確認

まずは、手持ちのダイナミックスピーカーで音出し確認。


交換スピーカー

スピーカーのサイズを計測し同型の8Ωインピーダンスのスピーカーと交換を行いました。画像からも一目瞭然なのですが、マグネットが格納されている筐体のサイズが違いますので、筐体に収まり固定されるよう工夫が必要です。

ウレタンスポンジ
収まり具合

まぁといってもウレタンスポンジを加工してはめ込んだだけなのですが、これで固定はできました。

今回を修理を機に、ゴムローラーもテカリと滑りが出ておりましたので新品に交換とゴムベルトも5年前に交換済みでしたが、新品のゴムベルトに交換を行いました。

新品ゴムローラー

今回の修理は、スピーカーの故障という初めてのケースでしたが、無事修理も完了し再生確認および劣化パーツの交換も行えたので、しばらくは安心してお使いになられると思います。

※磁気ヘッドやモーター回りのパーツは、パーツ入手が困難なので、この手の故障が製品としての寿命なのかもしれません。


夏休みに孫たちが遊びに来た時に喜んでくれることと思います。
本当にありがとうございました。

~ご依頼様のご感想より~

ベネッセ ワールド ワイド キッズ カードリーダー スピーカー故障

World wide kids カードリーダー

再生音量が、以前より小さくなったというご依頼です。

確かに何を言っているのは、分からない位小さいです。内蔵のスピーカーは、接着剤で筐体蓋に接着されております。こじって剥がすと、原因は、内蔵スピーカーのコーン(振動板)が、何らかの原因で一部めくり上がっており再生の不具合が出ていたためでした。画像を取り忘れ文面のみなります。

本体画像の通り、スピーカー上部の蓋には、穴が多数あいているので、小さいお子様がいらっしゃる場合は、なにか棒を差し込んでしまうかもしれませんね。

修理作業としては、めくりあがったコーンを押し戻す作業なのですが、一緒に音量を増幅する回路を解析しましたので共有します。

音声ドライバIC

GPY0030BというアンプICが使用されております。本体では、再生音量を2段階で本体横のスライドスイッチで切り替えることができるのですが、そのメカニズムは、アンプに入力する信号を合成抵抗の切り替えによって増減しておりました。

スイッチのON/OFFで約1:3の比で音量を切り替えることができます。

今回の修理は、スピーカーの不具合でしたが、何らかの回路不具合も懸念し回路も一緒に調べてみました。以下の画像が合成抵抗の実装部分です。

基板上のチップ抵抗※手書き回路では、Bを8と見間違っていました。

と、アンプでEnable信号でハタと気づきました。アンパンマンのおしゃべりいっぱいことばずかんDXの解のピンハイと同じでした。アンパンマンの方は、COBでしたので、型番までは分かりませんでしたが、同じ GPY0030B というチップが使われていたのですね。


この度は大変お世話になりました。

小学生の息子の英語の授業が本格的に始まり、久し振りにカードリーダーを引っ張り出したところ、音が出ず困っていました。

連絡をしたところ超特急で対応して下さりました。こちらの返信にとても丁寧にご返信下さり、動画まで撮影して送って下さりました。

購入した時と同じ様に音が出る様になって、親子共々感謝の気持ちでいっぱいです。早速朝から修理していただいたカードリーダーで遊んでいます。

次は壊してしまう事がないよう、大切に大切に使わせていただきます。ありがとうございました。

~ご依頼者様 ご感想より~

ソニー カードリピーター CP-55A ベルト交換修理

ソニーカードリピーター

ソニーカードリピーター CP-55Aの修理のご依頼です。CP-1100の後継機のようですが、名前の通り、カードを再生するのみではなく、再生時に内蔵のSRAMに音声を符号化録音しリピートボタンでリピート再生できる代物です。いつもの赤い筐体ではなく白色となります。

ご依頼時の症状としては、再生がスローモーションとのことでした。さて、動作確認してみると、やはり再生不良がはげしく、もう何をいっているのかわからないくらいごちゃごちゃな感じになっていました。上部のスリットからローラーの回転を確認すると、カードの引き込みの摩擦が増すと途端にローラーの回転がみぶくなるか止まります。おそらく、ゴムベルトが滑っているものと思われます。

溶けて粘りが出ていた

CP-1100同様にモーターから駆動用ベルトが1本とキャプスタンホイール側の1本ですが、モーター側のベルトが、なんと溶けてヌルっていました。もちろん伸び切っていますので、ここで完全に滑っております。プーリーも黒色に痕がついていますので、アルコールでふき取っておきます。 CP-1100とは、サイズが若干違うのでサイズを測りながら、再生確認しつつ交換完了です。

交換完了

カードを引き込むキャプスタンに六角ビス止めされているピンチローラーは、まだ固化しておらず今回は交換せずに洗浄のみとなりました。※CP-1100とは、ちょっと形状が違っています。

六角ビス止め

補足ですが、カード自体は、CP-1100でも再生できますので、カード資産はハードの修理や交換でなんとか維持できそうですね。また、後継機らしく電子回路も集積化が進んでおります。

すっきり

本当にとてもご丁寧に、そして超特急なご対応色ありがとうございました!
こんなに早く直して頂いて、そして修理費用は一切無く、パーツ代のみで対応して頂いて。。本当にありがとうございます。
昨晩早速、瀧下さんに直して頂いたプレイヤーで遊んでいました。とっても喜んでいます!
直らないと思っていた大好きなおもちゃが生まれ変わってまた使えるようになるなんて、夢の様です。
瀧下さんの様なおもちゃのお医者様がいらしてくださり感謝感激です。古くなった、壊れてしまったおもちゃを直ぐにぽいっと捨ててしまう、プラスチックや物が溢れている世の中。考えさせられます。
子供達も私も、壊れても直して頂ければまた使える様になるんだ。という大切な事を学ばせて頂きました。
本当にありがとうございました。

~ご依頼者さまのご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤー ゴム系交換修理

CP-1100

当医院では、おなじみになりました、ソニー製 トーキングカードプレーヤーの修理です。

他のおもちゃ病院での修理実績を拝見すると、飴色の市販輪ゴム(天然ゴム成分)に類するゴムを加工している事例が散見されます。私個人的な見解では、信頼性と持続性を考えると市販の輪ゴムは流石に修理には無理があるのではと考えてしまいます。お弁当なんかのゴムも半年もしたら切れてしまいます。当医院では、黒色のカーボンブラックの合成ゴムを使用しております。

さて、前置きは、このぐらいにして、ピンチローラーが回らずにカードの再生ができないとのことです。地元のおもちゃ病院、2つの医院で修理不可能ということでご依頼がありました。

やはり、調査すると駆動用ゴムベルトが、劣化のため固化し完全に滑っておりました。2本とも交換です。再生確認では、6枚のカードのうち、3枚でピンチローラの送りに滑りが出てしまっております。状態を確認すると、ピンチローラーも劣化のため、固化しさらにツルツルになっておりました。

ピンチローラーの滑り

こちらも当医院ではお馴染みの、汎用向けのピンチローラーをキャプスタンのサイズに拡張加工し圧入しました。 これで、確認用のすべてのカードで再生が確認できました。


購入した時のように音が鮮明で、新品のような音声に戻ることが出来たこと、とても嬉しく感激しております。
修理依頼をするも、2度も修理不可能と返され、もう廃棄せざるを得ないかと、あきらめておりましたところ、お願いができて本当に良かったと思います。
今年4歳になる孫娘に聞かせて、今後の成長に役立てたいと思っております。
英語、ドイツ語、動物や乗り物、俳句、漢字などのカード(数えてはおりませんが、100枚は超えているかと思われます。)も金額は忘れましたが、かなりの額だったかと思います。これらが無駄にならなくて、助かりました。ありがとうございました。

~ご依頼者様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤー 修理

ソニートーキングカードプレーヤー

当医院では、おなじみになりつつある、ソニーのトーキングカードプレーヤーの修理依頼となります。

修理経験では、ゴムベルトとピンチローラーの劣化でほぼ100%ですが、今回はどうでしょうか?

まず開封前にヘッダーとピンチローラーの隙間を目視確認します。因みに、このソニー製のトーキングカードプレーヤーは、カセットテープレコーダーと構造がちと異なっているようで、キャプスタンにピンチローラーのようなゴムのローラーが取り付けられており、ヘッダに直接カードを押し付け再生している構造になります。

ピンチローラーの隙間

目視確認のレベルですが、隙間もまぁまぁ開いてますね。。。次に、内部のゴムベルトを確認します。ひっぱっておいて何ですが、やはり、ゴムベルトの劣化で滑っておりました。

ゴムベルトの劣化

さて、修理の段取りですが、まずゴムベルト2本を新品と交換をして動作をみます。しかし、7,8枚のカードで動作確認しましたが、特定の3枚でカード送り不良が発生しております。

カード裏面の滑りポイント

カード送り不良の箇所には、上記画像のとおり、ピンチローラーの擦れによって、凹みと磨きが出来ており、このポイントに差し掛かると滑ってしまいます。では、そのピンチローラーを確認します。

ピカピカのテカテカ

目視レベルでも劣化で硬くなり光沢も確認できました。本パーツは、専用設計のようで、交換パーツは、当院の実績でも掲載しているように発見できませんでした。

そこで、過去の適用事例と同じく、再生品質不問で耐久性など一切のリスクを許容頂くことを前提に、汎用パーツの加工はめ込みにて今回も対応しました。

無事、全カードの再生が問題なくできるようになりました。


私たち姉弟が幼少期に使用していたものと同型のソニートーキングカードプレーヤーをヤフオクで手に入れました。私たちが遊んでいたものは母が数年前に捨ててしまっていました。


ヤフオクでたまに出るも、カードの自動送り機能が壊れているものばかりでした。
インターネットで修理を探して、この度の縁となりました。


あっという間に幼少期遊んでいたままの動作になおしていただけました。
甥っ子に手渡す前に、姉弟と母で懐かしんで遊びました。懐かしさに皆、つい笑顔がこぼれていました。
目下の目標は当時持っていたカードを全部揃えることです!


甥っ子もカードを入れては、言葉を繰り返して喜んで遊んでいます。
彼にとっても大切なおもちゃになってもらえたらと思います。

この度は本当にありがとうございました。

~ご依頼者さまのご感想より~

ソニートーキンカードプレーヤー CP-1100 ゴムベルト交換

CP-1100

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100の修理依頼となります。

不具合の症状は、カード再生時の再生音声が不安定とのことです。過去の事例では、まったく再生できないことが多いのですが、恐らく駆動ベルト系の不具合であることは濃厚と思われます。分解に取り掛かります。

劣化曲がり癖
劣化曲がり癖

やはり案の定、駆動ベルト2本とも長期期間の保管でベルトの固化と曲がり癖がついておりました。再生音声も癖のついた部分を滑車やプーリーが通る度に、テンポがおかしくなります。

当医院でストックしている適性サイズのゴムベルトに交換し、再生音を確認し修理完了としました。


【ご依頼者さまのご感想】

昨日品物が到着して早速作動を確認しました。
2.5才の孫に直ったのは、未だ見せてないのですが
喜ぶ顔が想像できて楽しみです。

Benesse World Wide Kids ベネッセ ワールド ワイドキッズ カードリーダ 修理

ベネッセ ワールド ワイドキッズ カードリーダ

向かって左側のスロットのカードリーダが、反応しないとのことです。右側は、正常にカードを読み込んでくれます。

分解をしましたら、カードの挿入を検知するスイッチの片方が破損しておりました

レバー折れ
基板外観

この検知スイッチは、1スロットあたり2個が使用されておりスロットの両端に設置されています。片側のみの検知では、正常な位置にカードが挿入されていないとしてカードの読み込みをしない仕様となっております。検知スイッチの間には、10個のフォトディテクタが設置されており、カードには、そのそれぞれの位置に黒塗りされたラインがあり、検知位置によってあらかじめ記録された音声を再生するようになっております。

さて、修理の方針を検討します。本来であれば、破損のスイッチを交換するのですが、国内で同じスイッチが流通しておらず探すのに苦労しました。スイッチのサイズを接点位置から探すとPanasonic製のESE13H01C(ボス無し)が適用できます。しかし、表面実装用なので、作業に必要な設備(ヒートガンとリフロー)が当医院にはありません。

う~ん、、、どうしようと思案し、以下の2段階で検討しました。

  1. 回路を解析し破損の検知スイッチを短絡してもカード検知が機能できるかを調査し動作しそうであれば破損スイッチの短絡を行う。※つまり、常にONの状態にする。因みに、両スイッチをONにしてしまうと、フォトディテクタが、常時ONになるので、読み込みエラーおよび電池の消耗が激しくなると思われます。
  2. もし、検知スイッチの短絡でカードの読み込みエラーなどが発生するようであれば、スイッチの交換を設備を使用しない策で頑張る。その場合、検知スイッチを海外から調達し手持ち半田ごてで、既存の破損スイッチの取り外しと半田付けを挑戦する。

では、1.に着手します。

解析回路図

回路を調べましたら、両側の検知スイッチは、個別に接続されたスイッチではなく、カスケード接続されており、その二つが導通してはじめて回路にカード挿入の検知が通知されます。スイッチは、直列接続なので、破損スイッチを短絡し片側一方のスイッチのみでもカードの挿入は検知できるようですね。

検知スイッチのランドサイズ

さて短絡させるため、スイッチのランドにリード線を半田付けしてします。※コネクタ端での短絡を検討しましたが、フォトリフレクタを外光の外乱から守るためのカバーをする関係でコネクタ端での半田付けができず、スイッチのランド端での作業が必要になります。画像の通り、通常サイズのこて先(右)では半田付けが不可能でしたので、極小用のこて先(左)に切り替えて着手します。

短絡処理@拡大鏡

拡大画像では、大きそうに見えますが、0.8mmのランドサイズなので、とても心労する作業でした。

カバー装着

カバーを装着し無事収まりもよく、当初懸念されたカードの読み取り不良もなく動作確認もできました。

このカードの挿入を検知するディテクタスイッチの耐久性についてですが、残りの片側の残存スイッチが破損すると、スイッチの交換が必要になるので、その点注意が必要です。


【ご依頼者さまのご感想】

玩具では無いのですが、どうしても学習に必要だったのでお願いを致しました。ドクターの承諾を得まして、無事に治療して頂きました。問題無く学習が出来ています。

作業内容の詳細を画像付きで教えて頂き、確認動画までも、と至れり尽くせりでした。また当方が梱包した時よりも、綺麗に梱包されて退院をして来まして….本当に嬉しく思いました。