たまごっち 潰れたネジ外し

電池ボックス蓋の潰れたネジ外しのご依頼です。

おや?てんしっちのたまごっち?

と思いきや、これはお亡くなりになった場合の絵柄でした。

ということは、てんしっちのたまごっちってその後を描いたストーリーなのか?

さてさて、雑談はこれぐらいにしてネジの状態を拝見します。

中古で購入されドライバーで開けようとし潰れかけての依頼でした。

火山の火口のような陥没穴にはなっていないので、十分開封の可能性があります。

ですが、ここで油断はできません。

過去に油断をしてネジが強固に食い込んでいるという事態を想像できずにネジを折ってしまった悲しい過去があります。

作業すること数分。

出てきました!

こっちも無事出てきました。

無事開封できました。

電極のメッキに腐食があります。

ルーターで研摩する程でなく、導通のポイントでもないので接点復活剤で磨いておきます。

動作確認

動作も問題ありませんね。

状態もとても綺麗です。これで楽しんでもらえたらうれしいです。


毎度丁寧にご対応いただきまして本当に感謝しています。

大変お世話になりました。

おかげさまで長く使えると思います。 大事にします。

~依頼者様のご感想より~

たまごっちみーつ サンリオキャラクターズみーつver. クリスタル故障と半田クラック

恐らくなんですが、たまごっちみーつのサンリオキャラクターズVerの修理依頼がダントツ多いです。

ネットの検索でヒットするかとは思いますが、このとても可愛らしいVerの不具合のご相談を多くいただきます。

依頼者の方は、2年程前に2か月程使用してしばらく大事に保管していたところ、久しぶりに電源を入れようと思いきや起動しない事態になったとのことです。

大事にされていたとのことで診断をさせていただきました。

まず、もちろんですが、当医院に届いて起動確認しても同じようにうんともすんともです。配送中の振動などで運良く起動しだすようなことはありませんでした。

早速分解しますが、ご覧の皆さんは十分注意をしてください。

内部の導線の被覆が固くなっており強引に開くとケーブルがもげます。

もげるだけなら、まだましで半田付けの基板のランドごと剥離してしまうともうどうしようもなくなりますのでご注意を。

ところで開封すると、何故か粉々しています。

液漏れのようですが、お聞きするとどうも違うとのことです。

電池ボックスのヒューズも問題ありません。

電池ボックスの給電も基板端まで正常に上がっております。

導線を外し外部電源で給電しつつ基板を眺めます。

自分は、困ったときはこれに限るとしています。

液晶周辺も何やら粉々しているのが気になりますね。

ひとまず綺麗にしておきます。

液晶裏にSoCと発振子2個がみえます。

シルクX1が、SoC用の12MHzのクリスタルで、シルクX2が、時計等用の32.768kHzのシリンダー型クリスタルです。

では、シンリンダー側の恐らく時計関係のクリスタルの発振を確認します。

オシロで確認しますが発振していません。

これか?

ピンセットで足を摘まんでみると、( ,,`・ω・´)ンンン?

起動し始めました。

なんか、ジャガイモが現れました。

ですが、左右にコロコロはしますが、一向にこれ以降変化がありません。

時刻を設定しても秒数が進みません。

やはり、先のシリンダー型のクリスタルは故障していそうです。

SoCは、その上にあった四角いクリスタルで動いているようですね。

ここでリセットすると、今度はまたうんともすんともになりました。

再度、オシロでX2側の発振を確認すると、動きあ不安定です。

振幅が一定せず周波数も安定しません。

X2のシリンダー型のクリスタルは、ほぼ黒のようです。

不安定な要素の推測が分かりませんが、交換で何か変化があるか確認します。

仮付けをし起動確認をします。

問題なく起動します。時計も進みます。

おおお、やはりこれか!-っと高尾括って安心しておりました。

この時点では。

仮付けの状態で数時間、たまごっちのお世話をしてみます。

問題ありません。

ではと、仮付けのクリスタルを本付けします。

これで、よしっと!

組み立てて動作を確認します。

すると、どうでしょうか!

時計が進みません。

な、なんだ!?

とパニくってリセットボタンを押すと、今度は電源が落ちました。

_| ̄|o チーン

最初に戻ったような感じです。

組み立てる前は動作に問題なかったはずなのです。

筐体に基板んをネジ止めしたとたん、こんな感じになります。

な・り・ま・す!?

ネジ止めで?

おおお、ネジ止めで基板が若干撓んでません?

ここを疑いました。

クリスタル以外にも周辺の周辺コンデンサーの半田クラックがある場合、基板の撓みで発振が不安定になりますよね?

そこを疑い、X1, X2の周辺コンデンサーの半田を溶かしなおします。

X1クリスタルは、C21とC22が周辺コンデンサーです。念のためX1のクリスタルの半田も溶かしなおしておきます。

X2クリスタルの周辺コンデンサーは、C27, C28です。

この溶かしなおしをおこない、コテの熱が冷めるまで数時間おいて動作確認をします。

問題なく時計も進み、お世話もできます。

ここで騙されてはイケません。さらに数時間継続使用し途中リセットしてみたります。

問題ありません。

まだ、騙されてはイケません。

翌日再度動作確認をします。

問題ありません。

やっと、ここで組み立てます。

この状態で、再度数時間継続使用し途中リセットしてみたります。

組み立て動作確認

問題ありません。

その間、たまごっちは何か進化しています。

ジャガイモが、卵の黄身のようになり、今は筋斗雲に乗っています。

まぁ、なんとも斬新がキャラクターをたまごっちって使うんですね。

途中、ご機嫌が悪くなると、ごはんやおやつ、道具で遊んであげたりと、もう大変でした。

が、ここまで確認できればよさそうですね。

そうだ、カフェにいくとお金が必要です。

たまごっちを修理はしているのですが、今まで育てたことがなく、ホントにペットのお世話に似ています。

依頼者様は、大事に大事に保管されとても綺麗な状態でもあったので、再び起動できるようになりましたので、喜んでもらえるとうれしいです。


廃盤になってしまった品でしたので、もう諦めるしかないと思っていたのに、また起動できていることに感動です。

大事にしまっていたので、すごく嬉しいです。

本当にありがとうございます。

~依頼者様のご感想より~

てんしっちのたまごっち ネジ外し 腐食電極研磨 新種発見たまごっちのネジメンテナンス

ネジ外しのご依頼です。

潰れてきていますね。

この程度で依頼されるとネジ外しの確率はぐっとアップします。

しこたまグリグリがんばってから依頼される方もおられ、そのような場合、ネジ外し不可能ということもあります。

さくっと綺麗に外します。

ですが、電池ボックスの電極の腐食がかなり進行しておりました。

数か所の腐食があり研摩して綺麗にします。

ですが、浸食がひどく穴が空いています。

まぁ、このままでも導通するちゃするんですが、強度的にも心配なので半田で蓋をしておきます。

お隣さんのぽっちの凸具合ともあうように調整します。

いい感じですね。

ついでに押しボタンの接点などもメンテナンスしておきます。

動作確認

問題ありませんね。

次にいきましょう。


恐らく新種発見たまごっちの青文字です。

液晶画面とレンズの間にごみが入り込んだということです。

目視でも分かるゴミがあります。

また、動作も不安定で押しボタンも効きません。

では、拝見しましょう。

偏光フィルター周辺の汚れがひどいです。

綺麗に拭きとります。

またレンズも水拭きしておきます。

このレンズですが、アルコールでは溶けてしまいますので、水以外で拭き上げないようにしてください。

液晶画面の裏側と基板の間のスポンジと裏紙も綺麗にしておきます。

綺麗になりました。

電極接点側面に腐食があったり、電極の曲り癖もあり、この影響で動作が不安定だったと思われます。

次に押しボタンの接点も綺麗にしましたが、完全には回復できませんでした。

接点表面を研摩するまで致命的ではなかったので、今回は押し込みを強めにしていただくことで修理完了とします。

動作確認

2台共修理していただきましてありがとうございました。

てんしっちの方は早速ネジを締め直しました。

電極部分の丁寧な修理もありがとうございます。

たまごっちの画面汚れに関しましてキレイになり嬉しいです。

今回2回目の依頼でしたが、また気になることありましたらご相談させていただきます。

~依頼者様のご感想より~

てんしっちのたまごっち 潰れたネジ外し

大人気、てんしっちのたまごっちの潰れたネジ外しのご依頼です。

中古で購入され右側のみネジが外せず、市販のネジ外し溶剤を使ったが外せなかったということです。

また、元々入っていたボタン電池の状態も心配とのことです。

では診断しましょう。

あら~、しこたま溶剤を塗布したようですね。

当医院の記事にも掲載しておりますが、市販の治具や溶剤は、たまごっちのネジ外しには全く効きません。皆さん、ご自身で挑戦し断念の末、当医院に駆け込みます。

溶剤のこびり付き溝に食い込んでいますね。

いつものテクニックで開封に挑戦します。

おおお!

出てきました!

無事外せました!

懸念されたボタン電池も液漏れしていますね。

このネジ外しに使った溶剤は、固着するんですよね。

ネジを回転させ蓋は外せましたが、ネジの頭が蓋の溝にハマったままです。

ラジペンで裏からこじってネジを外します。

溶剤の残りが黒くこびり付いてしますね。これも綺麗にします。

さて、次に液漏れのボタン電池の影響を確認します。

電極が液漏れで腐食しているかもしれません。

幸いに腐食はなく電極を綺麗に拭きとるだけで問題ありませんでした。

新しいネジを装着し動作テストします。

動作確認

問題ありませんね。

以上で修理完了です。


てんしっちのたまごっち到着いたしました。きれいに直していただきましてありがとうございます。

動作確認いたしましたが、問題なく動いております。

年末のお忙しい折にご対応いただきまして、まことにありがとうございました。

~依頼者のご感想より~

サンタクロッチ 潰れたネジ外し

サンタクロッチというサンタクロースのキャラクターのたまごっちのようです。

たまごっちのキャラクターでサンタを育成するの!?かもしれませんね。

さて、裏蓋のネジが固くてあかないということでご依頼がありました。

今回はネジ外しのみのご依頼となりました。

ネジが固くてあかないという場合は、ネジが折れることがほとんどです。

特にデビルっちのたまごっちという商品では、ほぼほぼネジが固くてあけようとしてもネジの頭でポキッと折れてしまいます。恐らく製造ラインの電動のドリルできつく締めてしまっているのだろうと思います。

さて、今回は完全にネジの溝が無くなる前に、これはまずいということでネジ外しの依頼をされたので、開封の可能性がグーンとあがります。

ご自身でしこたまぐりぐりしてから依頼される場合もあり、そのような場合の開封の可能性は、逆グ~ンと低くなります。

さて状態を確認します。

裏蓋向かって左側は問題なく開封できたそうです。

さて問題の右側を拝見します。こちらが固くて開かないというネジです。

ぱっと見た目ではそんな気がしませんよね。

目視上はそれほどでもないですが、やはりドライバーで頑張った形跡があり、溝がズレはじめていますね。

ネジの感触を確かめると、もうかなりカチコチに固まっています。

テコでも動かず、ネジの頭も柔らかいので溝が削れるかネジの頭がもげるかしそうです。

格闘すること15分ほどで、ネジが出てきました。

折れることなく無事外せました。

元々ネジが強固にねじ込んであるようでした。

ネジの締めすぎには注意が必要ですね。ネジの締め圧は、裏蓋でボタン電池がぐらぐらしないぐらいで大丈夫です。

以上で今回のネジ外しは完了です。


黄色い三つの初代たまごっち修理

新品未開封ということで同じ三つの黄色いたまごっちの修理の依頼がありました。

新品未開封の場合、ボタン電池が挿入されたまま数十年経過しています。

液漏れももちろんですが、電極の曲がり癖の接触不良など故障が多いです。

さて、今回のご依頼は3つの内2つのたまごっちで動作不安定が出ているそうです。

電池を入れて起動しても消えたり突然消えたりということです。

もうこの時点で液漏れ粉による導通不良か電極の接触不良でしょうね。

最後の三つ目はネジが潰れてしまっているそうです。では、ナンバリングして診断開始しましょう。


その1

やはりなにやら腐食が広がっていますね。

拡大鏡で調べてみると原因は長期間、恐らくボタン電池を挿入したままでの保管が原因でした。

正極を接する電極が広がりすぎて電池の端子にしっかり接触できていません。

このカツカツな接触で突然付いたり突然消えたりしていたようです。

でも、このような電極を強引に曲げると大体電極折れます。

過去にも折れましたし、過去の依頼者様の中にもご自身で曲げて折ってしまったので修理しyて欲しいという案件もありました。

特にL字部分がおれますので、そこに力がかからないように慎重に徐々に曲げ癖を矯正します。

拡大鏡でボタン電池を挿入し接触の具合を見ながら作業します。

無事安定して起動できるようになりました。

動作確認

今回のご依頼様もワッシャー付きネジをお付けしました。

これにてその1修理完了です。


その2

こちらも腐食痕がありますね。サクッと研摩して綺麗にします。

ここで起動確認しますが、まだうんともすんともです。

おおお、何か他にありそうですね。

クリスタルが発振していません。

クリスタルを交換する前に半田クラックを疑って再半田すると、無事起動するようになりました。

このまま再度起動確認をしましたが、今度は表面のシリコンボタンの感度がありません。まったく反応しません。

調べてみると酷い錆があがっています。

これは酷いです。配線パターンに錆があがりまくっています。

ですが、この錆は押しボタンの配線パターンで、安易に研摩すると配線パターンが切れたり剥がれたりします。

研摩ようの細かいペーパーで磨きます。

慎重に徐々に磨きあげます。強引に研摩するとここまで劣化したパターンなので剥がれます。

ボタン側のシリコンに塗布された導電塗料の表面も少し研摩し表面の酸化膜を除去します。

ここで気付いたのですが、液晶も劣化が進んでいますね。端が反転し始めていますね。

まぁレンズの端のケースの裏に隠れてしまうのですが、恐らくこの反転は進行すると思われます。

動作確認

ボタンの感度が著しく悪いです。

強く押し込まないと反応しません。

前述の研摩したパターン部の接触が原因と思われますが、もうこれ以上は研摩できませんので、依頼者様には現状にてご使用いただくことになりました。


その3

まず潰れたネジ外しします。

おおお、かなり陥没していますね。

かなりこじったのでしょう。

もうドライバー如きでは歯が立ちません。※溝がないだけに。

今回はまぁまぁ容易に開封できました。

がっつり液漏れしていますね。

次に電極の状態も確認します。

液漏れ痕がありますね。

ただ腐食までには至っておらず洗浄のみで綺麗になりました。

次にボタン電池との接触も確認します。

その3も長期間保管時の曲がり癖が付いて接触に不安定が出ております。

これもその1同様に慎重に電極が折れないように矯正します。

無事起動するようになりました。

動作確認

このたびは、終始ご丁寧に対応していただきまして、大切なたまごっちを直していただきまして、誠にありがとうございました。

~依頼者様のご感想より~

てんしっちのたまごっち 潰れたネジ外しと腐食修理

潰れたネジ外しのご依頼がありました。

恐らくほぼ新品で購入されたか保管された商品のようでピッカピカです。

ご自身でネジを回した際に潰してしまったそうです。

右側はまだ程度は良いですね。

ネジ外しの可能性大です。

※デビルっちのたまごっちは、ネジの無事であっても強固にネジ込まれている場合がほとんどで、だいたいの場合でネジが折れてしまいます。

左側は溝がなくなりかけていますね。

まぁツルツルの火口のような陥没穴で依頼される方もおられるのでこの状態でもまぁまぁ可能性あります。

右側はサクッと私の技術でネジは外せました。

ですが、左側はサクッと行きませんでした。

強固です。

ネジも柔らかいので、開封にチャレンジしてもどんどん削れていきます。

格闘すること15分で無事綺麗に外せました。

保管中にボタン電池から液漏れもしていたようです。

絶縁シートが挟まった側の電極は無事でしたが、シートがない側は固化した粉の付着と腐食が広がっています。

あちこちに液漏れのこびり付きがあります。

まずは、アルコールや接点復活でこびり付いた粉を除去し物理的な腐食は研摩して綺麗にします。

腐食でメッキ剥がれが残りました。これにて起動するようになるでしょう。

動作確認

問題ありませんね。これにて修理完了です。

こちらの依頼者様もネジはワッシャー付きネジをご希望でしたので、当医院オリジナルのワッシャー付きネジをお付けしました。

初代たまごっち用 ワッシャー付きネジは、こちらのページで販売しております。


ネジが回らなく、ねじ山が無くなりそうになって絶望的でしたが、ご依頼して本当に良かったです。 ありがとうございました。

依頼者様のご感想より

たまごっちidL IC故障 修理不可能

今回は、たまごっちiDLという初代たまごっちよりおおきめのたまごっちです。

詳しいシリーズは知らないので、どのたまごっちがどのシリーズなのかはよく分かりません。

さて、本品は、2011年発売で、最近中古で購入されたそうです。購入から1週間は使えたそうで、突然画面が真っ白になり、うんともすんともな状態で電池を変えても変わらずでリセットしたら画面が真っ黒のままとのことです。

この手のたまごっちは、COBの制御ICとプログラム用のフラッシュメモリと周辺部品という構成でその他カラー液晶と圧電スピーカーで回路構成されております。

さて、依頼者様はご自身で先に分解され、その際に導線が取れているのを発見したそうです。

液漏れ痕もあるとのことで画像も頂きました。この時点でもうご自身では手に負えないということで依頼がありました。

外れた導線は圧電素子の正極側なので、起動しない原因はこれではないですね。

過去の修理でヒューズ切れで起動いないという経験があるのでヒューズも怪しいです。

では、診断します。

使えていたということですが、電池ボックスの負極バネに明らかな液漏れ痕があります。導通はしていたとのことですが綺麗にしておきます。

次に外れた導線を再半田します。

念のため負極側も再半田しておきます。

さて、懸念されたヒューズを調べます。

なんか、リードが錆錆していますが、外して導通チェックします。

溶断していますね。切れるような電流が流れたか個体の劣化故障なのか分かりませんが、手持ち500mAのヒューズに交換します。

ここまでの作業で一旦起動確認をしましたが、変わらずうんともすんともです。

では、他の故障解析をします。

他のたまごっちでもあった発振子故障を疑いチェックします。

基板上に2つの発振子があります。

32.768kHzのクリスタルと18.4MHzのセラロックです。

いづれも発振も問題ありませんでした。

もちろんですが基板端まで正常に電圧も上がっております。

この時点で、ほぼほぼチェックできる箇所はもうなくなりつつあります。

基板上の各素子の半田クラックを懸念して溶かしなおしできるところをやってみます。

チップ系の部品は、以前溶かしなおしで部品ごと取れた経験でパターンも話してしまった苦い過去があるので起動に寄与しそうな部品を選定します。

上部に昇圧回路があります。

コイル、ダイオード、昇圧ICなど半田を溶かしなおしします。

乾電池の3.0Vを3.5V程に昇圧して供給しております。電圧も正常でした。

でも起動しないのは変わりません。

もう最後はホットガンでCOBのICを温めてみます。

ちょうどその上に液晶端子の半田があるので、ついでに溶かしなおししてみました。

ですが、起動したからと言っても冷めると元に戻るだろうからしようがないのですが、、、。

とここで、変化がありました。

液晶のバックライトが付きました。

バックライト付くだけで、その他はうんともすんともです。

試しにリセットを押すとプツンと消えもうそれきりになりました。

依頼者様の動作と同じです

と、ここで交換したヒューズが切れてることに気づきます。

なるほど、、、。

COBパッケージ内の短絡故障などで大電流が流れたのでしょうね。

ワイヤボンディングや素子故障でIDD系の不良が起きヒューズが内的要因で溶断したようです。先のバックライトが付いたのも素子の状態が加温で変化しただけでしょう。

ここまでの解析でIC故障と判断できるまでの材料は揃ったようです。

まぁ、LSIの不良解析のようになってしまいましたが、IC故障と結論づけるにはここまでやらないといけないでしょう。

以上で、今回は修理不可能であったIC故障についての解析のご紹介でした。


直らなかったことは残念なのですが、とても丁寧で迅速な対応をしてくださり、ありがとうございました。

もしまた機会があれば、お願いしたいです。

この度は本当にありがとうございました!

~依頼者様のご感想より~

てんしっちのたまごっち 電極腐食修理

2年程前に中古で購入し、1年半前まで無事遊ぶことができたとのことです。

保管時にボタン電池は抜いていたが起動しなくなったとのことです。

処分前提でのご相談だったのですが、それならば頑張らないといけません。

お問い合わせ時の添付画像から既に原因の一部が判明しておりました。

電極の状態を拝見すると画像からもボタン電池の負極のポッチ部分に何やら付着していそうですね。過去の経験から、恐らく以前の持ち主が、液漏れを起こしておられアルコールなどで洗浄せずにそのまま譲った後に腐食が進行してしまったという顛末のような気がします。

この腐食により導通が取れず起動不良でしょうね。

では、現物を拝見します。

現物を拝見するとやはり腐食がぽっちにてんこ盛りになっていますね。

その他の電極部は問題なさそうなので、この腐食を研摩します。

まずは、接点復活剤やアルコールで除去を試みます。

というのは、研摩してしまうとニッケルメッキも剥がしてしまい鉄がむき出しになります。

そうすると一気に鉄表面の腐食懸念が一気に増しますのでできればメッキ上が粉だけならばそれを除去できればという希望もあります。

ニッケルメッキは、鉄よりもイオン化傾向の差から酸化を防ぐことがよりできますからね。

ですが、腐食はメッキ内部まで侵食しており残念ですが全て研摩します。

ルーターの研摩刃で綺麗に研摩し研摩の粉を綺麗にします。

これにて無事起動するようになりました。

動作確認

問題ありませんね。

因みに、蓋のネジが潰れかけておられたので、当医院オリジナルのワッシャー付きネジをお付けして返送します。

初代たまごっち用 ワッシャー付きネジは、こちらのページで販売しております。


もういい大人ですが、久しぶりに遊んでみようと電池を入れました。

しかし電源が入らず、ネットで調べて相談させていただきました。

到着後、すぐに修理していただき、あっという間に治ってしまったという感じでした。

またネジの溝が少し潰れているということもご指摘頂き、おすすめのネジを購入しました。

何よりもお気に入りだったので、捨てるにしても直らないとわかってからにしようと諦め半分でお願いしておりましたが、また長く遊べそうで本当に嬉しいです。

おもちゃの病院があって良かったです。

またお願いすることがあると思いますので、その時はまた診ていただきたいです。 今回は本当にありがとうございました。

~依頼者様のご感想より~

たまごっちみーつ サンリオキャラクターズみーつver. 液晶埃取りと断線修理

何気に最近依頼が急増している、たまごっちみーつのサンリオ特別Verの修理依頼です。

液晶画面のレンズ間に埃は入り込んだということで、依頼者様がご自身で埃取りに挑戦したところ、基板上の導線半田部分が取れてしまい、もうどうにもできなくなり相談がありました。

他の案件同様に使用されている導線の被覆が固化してしまい、開封時の応力で脆くなった半田付け部が取れたしまったという事態です。

取れた半田付け部以外にも、残してしまったホコリも再度清掃します。

依頼時の画像から取れてしまった導線は圧電素子の正極ですね。

液晶とレンズ間のホコリはこのままでも問題ないレベルですが、拡大鏡でみると何かありそうなのでお掃除をします。

圧電素子の正極が取れていますね。接着剤で固定もされているので接着剤の残骸も剥がしつつネジを外します。

基板を固定しているネジを外し液晶画面をみたいのですが、絶縁シートのネジ頭の上に被さっているので開きながらネジを開きます。

恐らく主様が先にお掃除した際の指の指紋が付いていたので綺麗にします。

レンズ側に汚れらしき跡がありますので綺麗にします。

細かい傷もあります。これが何やらホコリに見えたのかもしれません。

ですが、拡大鏡で確認できるレベルだと製造時の組み立て作業ついてしまうようなレベルですね。念のためできる範囲で綺麗にします。

因みに、たまごっちのレンズのプラスチックはアルコールで簡単に溶けてしまうので、お掃除する場合は水拭きとなります。

可能な範囲でできるかだけ綺麗にします。

お掃除などの作業で実は、導線がさらに2本取れてしまったのでまとめて再接続してしまいます。

半田付けもしっかりしておきます。

組み立てをして動作確認をします。

動作確認

問題ありませんね。以上で修理完了です。


この度は本当にありがとうございました。

どうにもならないと思ってましたが ここに辿り着き相談し本当に良かったです。 色々な質問に対しすぐ回答して下さり安心してご相談できました。

毎日大切に育てており本当に嬉しいです。

この度は治して下さり本当にありがとうございました♪

~依頼者様のご感想より~