電池の液漏れによる電池ボックス内負極のトグロバネの腐食折れの修理依頼となります。電源スイッチを入れると、例の鳴き声を発しながら前進をします。
さて、電池ボックスの腐食状況ですが、バネの先端から約1/3が折れてしまっており、電池の負極に接触しておりませんでした。
当初の修理計画では、バネ自体を新品と交換するつもりでしたが、交換は難しいことが判明。この電池ボックスを本体から取り出すには、接着されている塩ビの本体をはがし、状況によっては、下腹部まわりを割き開く必要が出てきたためです。製品価値を考え修理を方針を以下に変更。
★残された負極バネの錆を取り清掃し復活させる。
運良く、残されたバネ分で十分成形でき、無事電池との接触も取れました。錆取りは、ルータで研摩し粉を清掃し最後にコンタクトスプレーを吹いておきました。
長期間保管される場合は、必ず電池を抜いておきましょう。
【ご依頼者のお声】
最近、恐竜に興味を持ち始めた息子に、私の母が、大昔のこちらのおもちゃを納戸から見つけて持ってきてくれたことから始まりました。
当初は手で動かして遊んでいた息子でしたが、本来の動くおもちゃとしての姿を見せてやりたいと思い、瀧下様にたどり着くことができました。
それと同時に、親としてなんでもある、物にありふれた環境にいる息子に物の大切さ、壊れたら直してまた使うということの尊さを感じてもらえればと思いました。
息子にはおもちゃを治してくれるお医者さんのところに行ってすこしだけ入院してくるね。と伝えました。
これからは無事に帰ってきたよろこびを感じながら楽しく遊んでもらえればと思います。
この親としての思いや願いを可能にしてくださった瀧下様には本当に感謝いたします。お忙しい中、こまめに修理の進捗状況を連絡してくださり、おもちゃにかける思いがこちらにも伝わってきました。今後も、この素晴らしい活動がいつまでも続くことを願っております。
この度は本当にありがとうございました。