こどもちゃれんじ BABY ピアノの メロディトイ 鍵盤修理
こどもちゃれんじ BABYという商品の教材で、ピアノですが、鍵盤を押すとメモディーや歌が鳴ります。
故障の症状は、鍵盤の一部に無反応と誤反応があるそうです。電池ボックスの液漏れもあるとのことで早速ですが診断します。
各鍵盤ですが、やはり無反応のボタンとお隣の鍵盤と同じ反応をしてしまう症状が出ています。まずは電池ボックスの液漏れを見てみます。
負極側の液漏れ粉と腐食があります。導通や異常が抵抗成分は持っていないので、研摩しておきます。
ただですが、BABYというカテゴリーであるならば、液漏れした後に誤ってお子様が舐めてしまうとかなり危険です。長期保管時は、乾電池を抜いて液漏れしないように注意が必要です。
さて、腐食部分は、致命的はなかったので、本題の鍵盤の無反応と誤反応を調べます。
鍵盤を剥がすと直ぐ原因が分かりました。何かネバついた不純物が問題のある押しボタンの接点に付着しています。
その不純物は、押しボタンの裏側にも付着しています。
ですが、鍵盤の無反応は、これで説明が付きますが、押しボタンがお隣のボタンと誤反応してしまう説明が付きません。
黄色枠のスルーホールですが、プリント基板のレジストがむき出しになっておりスルーホールの端子が出ています。侵入した不純物が、黄色枠の部分にも付着しておりショートを起こしておりました。
この手の押しボタン式のおもちゃ修理の経験があるとすぐ理解できますが、このナスカの地上絵のようなパターンの電極間を押しボタン側の電極でショートさせることによりボタンの反応があったと認識します。すが、完全なショート(0Ω)ではなくある抵抗値をもってショートさせております。そこは、押しボタン裏側のパターン模様の抵抗値(確か、数kΩ)を計測してみるとすぐ分かります。
さて先の不純物ですが、この不純物もある程度の抵抗値を持っているので、押しボタンを押した時と同じ反応状態になり、しかもお隣の電極とショートもしてしまっているので、一つのボタンを押してもお隣のボタンを同時押しをしているような状態となります。
これで誤反応の説明が付きました。2つのボタンを同時押しした場合、恐らく制御プログラムのif文かcase文の順番で優先順位が決まっていると思われます。※今回は、基板上のレジストの抜き文字のS5側が優先順位が高かったです。この電極間をお掃除したところ無事、誤反応もなくなりました。
※後でご依頼者様にお聞きしたところ、ミルクか何かであろうとのことでした。
無事動作確認もでき修理完了です。
こどもも久しぶりにおもちゃと対面できて嬉しそうでした。
おもちゃの病院という名前は聞いたことがありましたが、今回利用するに当たって半信半疑なところもありました。
また、おもちゃの説明書も無いため、正常な動きがどうだったのか、上手く伝わるか心配でしたが、丁寧に対応していただき、ありがとうございます。
~ご依頼者様のご感想より~