当医院でお馴染みになりつつある、マウスでバトル 恐竜図鑑パソコンです。
依頼者様の亡きおじい様からの最後のプレゼントということです。
是が非でも何としても修理しましょう!
さて、この商品にはメダルでバトル版もありますが、今回はマウスでバトル版となります。
過去にも同じマウス断線での修理経験があります。
症状としては、マウスが動かなかったとのことです。
届いて直ぐの動作確認では、マウスは完全にうんともすんともです。
キーボードのキー操作ではマウスが動きクリックもエンターキーで反応するので、マウスが完全に機能していないようです。
マウスが動かない経験としては、ダントツでケーブルの断線が多いのですが、マウス側の故障や本体側の故障もあり得ますので、合わせて確認します。
既に蓋の付け根の被覆に亀裂がありますね。
断線の線が強そうでです。
まずは開封です。他のパソコン系と同じく液晶周辺の化粧シールを温めながら慎重に剥がします。
ネジは、シールの周辺部に集中しているので、すべてを剥がす必要はありません。
化粧シールは一度剥がすとシワシワになりますので、念のため依頼者様に承諾をいただいておきます。
いつもの光景が目に入ります。
マウス側も開封し基板についたままで一旦導通確認をします。
既に答えを出してしまっておりますが、左側が基板についたままでの導通確認です。
kおの時点は、9本中2本で導通が取れておりませんでした。
次にケーブルを外し導通を確認すると、9本中1本で導通がとれません。
基板に付いた状態での導通確認で青線の導通が取れなかった理由は、恐らく半田付けの盛りの上に剥がしきれなかったホットボンドの残りがあったようです。
因みにホットボンドは、食いつきが結構強いので温めながら剥がします。
そうしうないと基板の半田部を剥がしてしまう危険性がありますので、注意ください。
さてさて、9本中1本の断線でマウスがうんともすんともになったしまった原因は、前述の画像にも記載しましたが、緑線がGND端子のためです。
GND端子なので、電源の給電はもとより各端子の反応も一切できなくなるので、この1本の断線でマウス機能が全滅してしまいます。
ではサクッとケーブルを交換しましょう。
在庫のケーブルで交換をしますが、このケーブル剥きがたいへんです。
純正ケーブル径より若干細いので、ビニールテープで少し巻き熱収縮チューブを被せて径の増しをしないと緩くなります。
マウス側の作業をします。
綺麗に径を増すことができ筐体にも固定できました。
次に本体側の作業をします。
拡大眼鏡とピンセットでの作業になります。
隣り合った半田付け部が短絡していないか、短絡チェックもしておきます。
GND線の断線はやはり蓋の付け根のバツ印の箇所でした。
交換するケーブルもこの付け根にはビニールテープを巻き熱収縮チューブと弾性の接着剤で強固に固定しておきます。
カーソルの移動もクリックも動作問題ないですね。
ケーブルの径が細くなっているので取り回しや保管時の曲げには十分注意いただきましょう。
大事なプレゼントも無事修理できました。ほっと一安心です。
これにて修理完了です。
息子はさっそく開封し、マウスが使えることを非常に喜んでおりました。
今回、こちらの問い合わせに真摯に素早く対応いただき、都度の連絡、確認をいただけたことで、安心してお任せすることができました。
ありがとうございました。
瀧下様に修理いただけたことを嬉しく思います。
私の父から息子への最後のクリスマスプレゼント、大切にしていきたいと思います。
~依頼者様のご確認より~