タカラトミー製の小学館の図鑑ネオパッドDXの修理依頼です。
コネクタ内のモールドが破損し充電できなくなったそうです。
充電バッテリーの残量がまだあり、起動確認はできておりますので、コネクタの破損に起因する本体側の故障はなさそうです。
過去にコネクタ口の破損で電極がショートし本体内の回路の故障してしまった事例を経験しております。
使用されていたUSBケーブルも同封いただき、プラグ内の不具合の有無確認しましたが、問題なさそうです。
コネクタの交換に先立ちリチウムイオンポリマーの充電パックを外します。
間違っても端子の半田付けを同時に溶かして外してはいけません。
電源-GNDがショートしてバッテリーパックが膨らみ破裂します。
最悪、引火して燃えます。
心配なら1本づつ導線をカットして外してください。
やるなら自己責任でやってください。
シルクからも分かるかとは思いますが、NTC = 黄色、BATP = 赤、BATN = 黒です。
さて、ここで前準備が完了し破損したコネクタを外せます。
特殊ハンダとコネクタ外しの技術で破損したコネクタを外します。
因みにですが、特殊ハンダで溶かしたからってぽろっと取れるわけではないので、勘違いをしないようにしてください。
経験の無い方は、やらないでください。
半田の盛り方、特殊ハンダの混ぜ方、専用コテの用意と小手先の温度管理 etc…などの知見と経験が必要です。
新品のコネクタに交換します。
基板も特殊ハンダの残留があると、半田付け強度がなくなるので、通常半田を盛っては吸取り盛っては吸取りを数回繰り返します。
ここまでくればもう大丈夫です。
ささっと、コネクタを半田付けし、リポバッテリーも戻しておきます。
リポバッテリーの端子を扱う時に手元が狂って電源GNDショートなぞを誘発しないようにします。
洒落にもなりませんからね!
問題ありませんね。
無事、充電マークが切り替わるようになりました。
この度は本当にありがとうございました。
オモチャが戻ってきて子供達は大喜びでして、ずっと遊んでます。
タカラトミーに修理を断られた時は諦めかけておりましたが、瀧下様に出会えて修理いただいたことでまた子供達が遊んでいる姿を見れて本当に感謝しております。
子供達にはなるべく壊さないように大事に使って欲しいと伝えておりますが、もしまた壊れてしまった時は是非お願いしたいと思っております。
振り込み等で何か不具合がありましたらご連絡いただければと思います。
この度は突然の依頼にも関わらず、真摯にご対応頂き、心より感謝しております。
末永く宅配おもちゃ病院を続けていただけましたら幸いです。
ありがとうございました。
~依頼者のご感想より~