今回のご依頼は、ご自身でシリコンボタンの補修と交換に挑戦されたそうですが、途中でいろいろ破損してしまい元に戻せないということでヘルプの要請がありました。
地域のおもちゃ病院のドクターでもありがちではありますが、たまごっちユニのシリコンボタンの交換は簡単ではありません。
それなりのスキルと経験が必要です。

分解し内部を確認します。

修理作業の失敗あるあるですが、何故か皆さん液晶の固定ネジも外しちゃうんですよね。
で、液晶も外すもんだと勘違いして液晶も引っこ抜くと致命的な大きな事故になります。
今回もそんな致命傷を与えた症例になります。
依頼時は、スピーカーの導線の片方が取れてしまったということと、液晶が付かなくなったということでした。
その他の影響も含め診断を開始しましょう。

液晶のFPCケーブルの端子が何やら異物が付着していますね。アルコールで拭き取りしておきます。
ただ、こちらに送付いただく際に本体内に収めるのにFPCケーブルが曲げられており断線していないか心配です。それよりもこれが致命的でした。

他の修理失敗された方々のほぼ全員あるあるです。
外す必要なのないネジを外し液晶を強引に引き抜くと基板のコネクタが破損します。
今回の依頼者様のコネクタの押し倒す蓋のツメが削れパカパカでした。
本来は、この蓋をまずは起こして外してからケーブルを抜きますが、それを知らずに液晶を引き抜くとこのコネクタも力任せに抜くことになりツメが破損します。
もうこうなると補修は不可能なので、とりあえずケーブルを差し込み蓋をカプトンテープで固定するという、気持ち程度のことしかできなくなります。

たぶん、何か強い衝撃があると、その拍子に接続不良が出るかもしれません。
しかたないです。。。(˘•ω•˘)

当医院の修理記事でも、『絶対やってはいけない』と啓蒙をしている、破損した部分を接着剤で補修しようというケースでした。
過去にこの接着剤が、接点に付着し導通不良を起こしたケースがありました。
どこぞのおもちゃ病院のいいかげんな修理記事で補修したとう無責任な記事を拝見しましたが、こんな補修なんぞでは、数日で再度破損します。
まぁ、たまごっちを使ったことのない人は、接着剤で補修しちゃうんだろうけど、たまごっちのお世話の最中にボタン押下を反復する押し込みの回数を理解していれば、接着剤なぞでは補修などどいう発送は浮かばないと思います。
再度啓蒙します。
シリコンボタンの接着剤での補修はやってはイケません。

本線に話を戻します。
取れたスピーカーの導線は、再度剥きなおし基板に再半田します。

シリコンボタンは、タイプBをご希望とのことでしたので、タイプBのシリコンボタンに交換し保存データを確認します。

配送時間も二日間かかりましたので、バッテリーの容量も少なくなっています。
早速充電しデータは無事か確認します。

ではでは、無事起動するでしょか?
ダウンロードアイテムなどのデータは無事でしょうか?

うんちに、部屋のお掃除に何よりもお腹ペコペコでした。
お世話を十分にして無事復活しました。
液晶のケーブルコネクタの件はありましたが、遊べるまで復活できました。
無事にたまごっち届きました。
ありがとうございました。
~依頼者のご感想より~