初代たまごっちの修理依頼がありました。
個々の名前については詳しくないので色で白のたまごっちと赤のたまごっちと呼ぶことにします。
赤い狐と緑の狸のようですね。
どちらのたまごっちもボタン電池から液漏れがあり、依頼者様で掃除をし新しいボタン電池に交換してもそれぞれに不具合が出ているそうです。
さて、白のたまごっちから診断します。
白いたまごっちでは、上記の不具合以外にも、電池ボックスに何か不具合がありボタン電池の蓋の収まりが悪いそうです。またボタン電池を入れても直ぐ電池が熱くなっているそうです。
この時点で、ボタン電池がショートしていることが分かりますね。
依頼者様には、もう電池を入れることはせず送ってくださいとお願いをしました。
液漏れ痕は綺麗になっていますが、画像黄色矢印の電極が内側に曲り過ぎていますね。
恐らく液漏れを掃除する際に曲げてしまったのかもしれません。
このぐらい曲がってしまうと、ボタン電池のショートの原因になりますね。
ちょうど曲がった電極がボタン電池の正極と負極の間に接触し短絡状態になり過電流で熱が出ますね。
曲がった電極を戻せばいいのですが、過去の失敗もあり強引に曲げ戻すと、L字直角の部分で直ぐぽきっと折れます。
曲げ戻す箇所に注意をします。
このぐらい戻せば大丈夫でしょう。
次にボタン電池の挿入の仕方も注意をいただくため依頼者様に指導をしました。
ボタン電池の入れ方を間違うとを折角戻した電極がまた直ぐ内側に曲がってしまうためです。
ボタン電池を斜めに差し入れ正極側の電極を広げながらボタン電池入れます。
ボタン電池が過熱するという不具合がありましたので、念のため指で抑えながら確認します。
しばらくそのままでも問題ありませんので、ボタン電池が出てこないようにそっと蓋をしてネジ止めします。
およそ5分程度稼働させ、卵から孵る頃合いまで問題なく動作しました。
これにて修理完了です。
次に赤のたまごっちを診断します。
赤のたまごっちは、ボタン電池を入れてもすぐ電源が落ちるとのことなので、液漏れがあったようなので、液漏れによる接触不良でしょうね。
焼けたようなニッケルメッキが黒変していますね。
こう片方は、液漏れの粉が固化しています。
それぞれの状況が違うのは、初めて見ました。
どちらにしてもボタン電池の電極との接触不良を起こします。
どちらも綺麗にルーターで研摩します。
綺麗に研摩します。
約10分程稼働させこちらも問題なく動作しましたので、赤のたまごっちも修理完了です。
たまごっちの修理依頼の多くは電池の液漏れになっております。
長期間保管する場合は、電池を抜くということをお忘れななくですね。
先日、初めて開封したのですが、動かずにとても悲しい気持ちの中、たまごっちの修理をお願いできるところをひたすら探しておりました。もう、まさに絶望でした。
そんな中で、瀧下様のブログをみつけ、是非お願いしたいと思い、ご依頼させていただきました。最初は有料であっても、たまごっちの修理は終了してしまったのかと思っていたのですが、問い合わせフォームを送ったところ、急患枠でまだ修理が可能とわかり本当に救われました。
もっと何ヶ月も待つ覚悟でご依頼させていただきましたが、到着後すぐにご対応いただき、こんなにも早く手元に戻ってきて、とても嬉しい限りです。
この度は、たまごっちの治療をしていただき、本当にありがとうございました。
ずっと大切に育てたいと思います。
おもちゃ病院というものがあること自体、知らなかったのですが(無知で申し訳ありません)、私もこんなふうに治せる人になりたいなあと思いました。
~依頼者様のご感想より~