たまごっち 4u+ 修理断念

当医院としては、初めてのたまごっちとなります。

その名も、たまごっち4u+。

4u+は、フォー・ユー・プラスとでも読むのでしょうかね?

さてさて、前面の押しボタンが凹み接触不良を起こしているそうです。

シリコン部の破損などもありそうなので、今回は部品取り機も同時にご提供いただけました。

こんな感じに左と真ん中のボタンが沈んだままで、かなり強く押し込まないと反応しないそうです。

では分解し状況を確認しようとしました。

が!ここで問題に遭遇します。

予期せぬ事態に遭遇す。

本体の電池ボックス横のネジを外してもカパって開かないのです。

何か中でくっついているようです。

と!ここで思い出す症例があります。

これです。

以前、たまごっちピースの修理依頼があったときですが、基板上のFlashメモリが剥がれており、配線も剥がれておりました。もちろんですが、もうこうなっては修理不可能です。

ここで注目が、Flashメモリのモールドの上に接着剤が付着していますよね。

これなんです。

たまごっちの製造時に内部の導線固定用に接着剤が塗布されていますが、製造時に完全に乾く前に組み立ててしまうので、基板上の素子にも接着剤が付着し丸ごとくっついてしまいます。

本体自体は正常に稼働するので気づきませんが、今回のような分解の必要性が生じやい際に分かります。

これを力任せに強引に剥がすと電子素子が基板の配線丸ごと剥がれ、終わりの世界になります。

今回のたまごっち4u+も同様の事態と予想し、依頼者へ開封のリスクを説明しました。

恐らく現状のままきれいに剥がすことは不可能なので、筐体の後ろ半分をホットナイフか超音波カッターでカットし接着剤の粘着部分が目視できるようになったところで横から切り込みを入れて剥がすという作戦になろうかと思います。

ただですが、過去に実施した経験もないので、失敗のリスクもあります。

諸々相談したところ、今回の修理は断念されるということで返却をさせていただきました。

因みに、このたまごっち4u+は、NFCを搭載しており近距離で通信ができるそうです。


この度の診察ありがとうございました。

10年以上毎日使用しているので相当状態は悪いかと思っておりましたが診ていただいて、症状が判明しただけで感謝しております。

~依頼者のご感想より~