たまごっち ピース 修理不可

たまごっちピースの修理依頼がありました。

2012年に購入され、お子様が遊んでおられていたとのことです。

久しぶりに稼働させてところ、無事起動し出したとのことですが3日目に突如電源が落ちてからそのまま起動しなくなったとのことです。

過去にも数台のたまごっちピースを診断しておりますが、たまごっちピースは完治率が悪いです。

開封すると、電池ボックスのコンデンサーのボンドが変色しています。

過去にはこの粘着でフラッシュメモリーが剥がれてしまったという事態もありました。

何やら嫌な予感がします。

ちょうどその反対側のフラッシュメモリーのチップコンデンサーが腐食してしまったいますし、GNDのパターンかレジストにも何やら起きていそうです。

電池を挿入してもうんともすんともなので、まずは電源と発振回路回りを確認します。

電源は基板端まで正常に給電されており、基板上の昇圧IC端で3.6Vまで無事昇圧あれております。

クリスタルも32.768kHzと1.84MHzの2つが実装されており、どちらも発振もオシロで確認できました。

ついでに電源の電解コンデンサーも外し容量とESRを確認します。念のため交換もしてみました。

途中、液晶が点灯し起動音が鳴りはじめる場面が稀にあります。

以前、たまごっちiDLで同じ症状を経験しましたが、その際は修理不可能でした。

電源回りや発振回路回りの半田も溶かしなおしなどやってはみましたが、一向に改善しません。

基板上にはところどころ腐食した素子部品が目につきます。

もう解析できる作業は、万事尽くした感があり、この時点で依頼者様へ修理不可能であった旨報告しました。

当おもちゃ病院での解析能力では確たる原因は分からずで、もし分かったとしても基板の損傷からして修理不可能であったように感じます。

以上、残念ですが修理不可能あった案件の紹介でした。


残念ではありますが、瀧下さんに感謝の気持ちでいっぱいです。

瀧下さんに診断依頼をして本当によかったです。細やかな連絡に安心して経過を知ることができました。

~依頼者のご感想より~