たまごっち IDL 15th Anniversary 液晶チラつき 分解困難断念

たまごっちIDL 15周年記念モデルの液晶がチラつきが出ているとうことで修理の相談がありました。

当医院には、過去に多くの液晶のチラつきに関する修理の相談がありました。

実のところ、現物を拝見し診断をした経験がなかったため、問い合わせの皆さまへは、液晶単体の劣化故障の線が強く、液晶モジュールの交換でもしない限り修理は難しい旨を説明していました。

そのような理由から、修理の可能性が低い場合は依頼を取りやめる方がほとんどでした。

今回の依頼者もそのような方のお一人で、液晶自体の修理が困難なら、正常な基板と液晶を丸ごと移植できないかというご希望でした。

ご依頼者様は、15th記念モデルを2種類お持ちで、パープルとピンクの2色です。

液晶のチラつきがあるパープルのたまごっちIDLから、ピンクのたまごっちIDLへの液晶および基板の移植です。

移植元のたまごっちIDLもとても状態にきれいな機種です。

さて、このようなやり取りをしている最中、たまごっちピースの『でんちをかえてね!!』修理依頼の案件を対応しており、本件の依頼者には、しばらくお待ちいただいておりました。

ここでグッドニュースが舞い込んできました!

たまごっちピースの『でんちをかえてね!!』の修理案件の中で液晶のチラつきの修理ができることが判明しました。

たまごっちの種類が、ピースとIDLと違うのですが、チラつきの原因から同じように修理できることをお伝えしたところ、是非ということでIDLのパープル機からピンク機への移植交換作業は、一旦ペンディングしパープル機の液晶のチラつきの対処をすることになりました。

さて、依頼者に同封いただいた乾電池についてです。

2セット同封をいただいたのですが、1.4Vを容量が低下している1せっととほぼ満タンの1セットです。

動作確認に使用をするので、ここは容量の十分な乾電池を使います。

※ここポイントです。この乾電池の容量差を覚えておいてください。

容量OKの乾電池でパープルのたまごっち IDLの液晶のチラつきを目視確認します。

容量OK乾電池での液晶描画

拡大の状況をもういっちょ。

容量OK乾電池での液晶拡大描画

あれ!?

大丈夫じゃね!?

実は、先にたまごっちピースの液晶のチラつきを目視確認済みだったので、それに比べチラつきの程度が低いのでした。

依頼者にも確認したのですが、軽度のチラつきで液晶の明るさを中間ぐらいにしてチラチラしているのが分かる程度ということでした。

でもですね、

私の目には、ほぼ正常ににしか見えません。

おっやー!?

そういえば、同封してあった、容量の少なくなっていた!

┌|◎o◎|┘

これだ!

ということで、容量の少ない乾電池セットで液晶のチラつきを確認します。

容量の少ない乾電池での液晶のチラつき

動画で撮影するとほぼ分かりませんが、目視で確認すると液晶のチラつきが軽微ですが出ています。

なるほど、液晶のチラつきは、乾電池の容量原因が一つにあったようですね。

先の液晶のチラつきの原因からも乾電池の容量低下も要因の一つになり得ます。

早速、依頼者様へ報告すると、容量が十分な乾電池でもキャラクターの動きに連動してチラつきが出ているとのことです。

アレ

( ̄▽ ̄;

そうでしたか。。。

まぁ、いづれにしても視力や年齢でも見える見えないはあると思うので、たまごっちピースの『でんちをかえてね!!』修理依頼の案件と同じように修理対応をすることにしました。

劇的に改善しなくても懸念を払拭できれば良いので作業を続けることにしました。

が!

さらなる問題が出てしまいました。

分解できません。

┐( ̄へ ̄)┌

本体が内部でくっついていてあけれません。

この隙間以上は開かず拡大鏡で覗き込んでも何がどうなっているのでか分かりません。

恐らく導線を固定するために塗布してあった接着剤が、基板か基板上のICのパッケージと筐体にくっついています。

これ以上を強引に剥がすと過去のたまごっちピースの症例ような衝撃的な破損になります。

Flashメモリのパッケージと圧電素子間に接着がくっついて、強引に開いたがためにFlashメモリが基板から剥がれたしまったという衝撃的は事故です。

私にはそのようなリスクを冒してまで開く勇気がありません。

早速、依頼者へ報告し現状容量の十分な乾電池であれば、液晶のチラつきはほぼ分からないレベルなので、基板もしくはIC破損のリスクを冒してまでも、これ以上分解を進めることはしない方がよいのではないかとお伝えしました。

実は、このたまごっちIDL パープルには、液晶レンズの汚れらしく点があり、分解しこの汚れについても解消できるかどうかを一緒に診断して欲しい旨の相談を受けておりました。

黄色い枠の箇所に濁った変色域があります。

分解できれば、この変色はレンズなのか?

液晶画面なのか?

の確認もできたのですが、今回の診断はここまでで中止という意向の指示を受けました。

過去にたまごっち 4u+でも粘着により作業断念の経験があります。

今後の宿題として、この粘着している筐体を綺麗に剥がす方法を検討したいと思います。


今回は分解出来ずでしたが、送って診てもらっていなければずっと気になっていたと思うので、私としては今のままで大切に使っていく決心が出来たので良かったです(^^)

チラつきにはいろいろ情報が知れて参考になりました。

またどうしようもなくなった時にご依頼させていただくかもしれませんので、その時はよろしくお願いいたします。

今回はありがとうございました!

~依頼者のご感想より~