たまごっちみーつ 圧電素子半田取れ修理

音がならなくなったということで修理の依頼がありました。

音が鳴らない要因には、単なる導線の半田付け取れや圧電素子の故障を過去の修理では経験しております。

また、そもそも音を鳴らすIC側の故障ということもあり得ます。

電池ボックスの電極もきれいですね。

さて、この筐体のたまごっちシリーズである、たまごっちみーつ、ID、IDL、たまごっちピースなどなどありますが、分解し本体を開く際に、とてもとても注意が必要です。

無理に開くと内部の導線が基板から取れます。

導線の半田付けであれば修復可能ですが、過去に基板からフラッシュメモリーが剥がれてしまったという、大事故もあります。

各導線は、接着で内部で固定されております。

製造時に接着剤が乾く前に組み立てて筐体カバーと基板上のフラッシュメモリーのモールドが強固にくっついていたようです。

ネジをあけ分解しようとしたが、開かずに力ずくで開いたところ、基板上のフラッシュメモリが剥がれてしまい、半田付けされたICの足もろとも基板の配線も一式剥がしてしまったという次第です。※当医院で開封した際には、既にこの状況で修理不可能でした。

さて、脱線してしまいましたが、今回も注意して開きます。

恐る恐る開き、故障原因はすぐ判明しました。

圧電素子の正極が取れていますね。

音が鳴らなくなった原因はこの導線取れです。

圧電素子の正極は、セラミックに銀メッキされており、その銀メッキに導線を半田付けをするので、銀食いを防止するため専用の半田を250°くらいで半田付けします。

きれいに半田付けできました。

では組み立てて動作確認をします。

音声も無事復活しました。


音が出ないたまごっちの修理をしていただき、ありがとうございました。
メーカー様では『在庫切れで交換不可です』とのことでしたが瀧下さんのおかげで音が出るようになって嬉しい限りです!
これでまたストレスなく遊べます!瀧下さんありがとうございました♪

~依頼者のご確認より~