5年程乾電池を入れたまま保管されており、数日前に乾電池を抜き入れ替えて起動確認をしたが起動しないという症状で修理の依頼がありました。
電池ボックスの電極の腐食などはないということです。
きれいですね。
電極もピッカピッカです。
ですが、5年間乾電池を入れままでここまで綺麗なのは逆に変です。
本来正常な乾電池であれば、乾電池内の膨張した気圧を開放するため弁が開き、電解液がもれたり内気のガスを抜くのですが、、、。
では、本体内部を確認します。
とここで嫌な予感です。
開かないのです。
ネジを外しても何か、本体内部で何かくっついていて簡単に開かないのです。
そうです、以前、同じたまごっちピースで基板のメモリICの足が取れていたという事案がありました。
電池ボックスの裏面に塗布された接着剤がメモリICにくっついているようです。
慎重に隙間から除きこみながらこじります。
ここで強く開くと、メモリICの端子が基板から剥がれ終わりの世界になります。
やっぱり!
圧電素子の導線を固定するための接着剤がちょうど向かい合う場所に位置していたメモリのパッケージに付着していました。
ただ、メモリICを剥がさずに開封はできましたが、、、
できましたが、、、
できましたが、、、メモリの端子が、、、
やばいよね。
なんじゃこりゃってレベルだよね。
メモリICの端子は全滅で基板の配線もやられています。
また、周辺回路のチップ部品も、、、
青い粉が出ていますので、保管時に挿入されていたのは、アルカリ乾電池だったようですね。
乾電池から抜けた水酸化カリウムを含むガスがたまごっちピースの本体内に充満し基板上のあちこちの部品の端子を腐食しまくっています。
この絶縁シート剥がしたのですが、ボロボロのチップ部品も根こそぎ剥がれました。
先のメモリICや周辺回路の腐食では修理不可能ですね。
裏側の液晶やCOB内のメインICは無事なのかもしれませんが、裏面の回路が全滅となると、もうそうしようもないということで、残念ですが今回は修理不可能という判断になります。