たまごっちみーつの修理依頼がありました。
あたらしい電池に交換しても、『でんちをかえてね!!』という画面から進まないということです。
ですが、他の故障原因で修理不可能という結果になった案件の紹介となります。
依頼者の方は、『でんちをかえてね!!』という画面から進まないということですが、なぜそのような報告をしたのかは不明ですが、正確には『ちょっとまってね』画面から進まないという症状が正しいです。
では、経緯を説明します。
『でんちをかえてね!!』と表示される原因は、明らかで同封されていた電池はいづれも容量不足です。
新しい乾電池に交換をされたということですが、新しい乾電池はありませんでした。
なぜ!?新しい乾電池と言っていたのでしょうかね?
いづれにしても、容量低下の乾電池では、『でんちをかえてね!!』という事態は正常です。
たまごっちみーつは、起動直後に乾電池の容量チェックを行っており、先の容量低下のため『でんちをかえてね!!』と正常に表示されます。
この動作は正常です。
さて、では仕切り直して容量の十分な乾電池で起動確認をしてみます。
すると、こんどは『ちょっとまってね』で止まり進みません。
原因をいろいろ探りました。
乾電池の容量チェックや液晶の表示はされるので、ある程度までプログラムは進行しているようです。
『ちょっとまってね』の次には、正しく進んだ場合、『つづきから』もしくは『データをけす』という選択画面になります。
これは、他の正常品の画像となります。
プログラムがある程度までは進むが、それ以上進まない原因は、前述の選択画面に遷移するための条件が成立していないか、プログラムが格納されている領域に突発的な故障が起きているかもしれません。
念のため、発振回路周辺をチェックしましたが、32.768kHzや12MHzの発振も問題ありません。チップ部品を一式半田の溶かし直しもダメ元でやってみましたが、何の変化もありません。
今までたまごっちみーつを数件診てきましたが、『つづきから』もしくは『データをけす』という選択画面への遷移時に一呼吸あるので、やはり何かしらの分岐条件チェックをしていそうです。
もうこのレベルになると、メーカー様の不良解析部隊のお仕事レベルになります。
たぶん、フラッシュのセル不良でデータが読みだせないかアドレスデコーダー不良で分岐先のアドレスがプログラムカウンターで指定できないかのようです。
まぁ、いづれにしても、おもちゃ病院での限界でこれ以上の解析が困難のため修理不可能と説明し返却することになりました。
修理不可能とのことで残念です。いろいろ手を尽くしてくださりありがとうございます。
~依頼者様のご感想より~