中華たまごっち!? などなど たまごっち修理

中国製の青とオレンジのたまごっちの修理依頼があったのですが待機中にあれよあれよと合計5台のたまごっちに増えその修理内容の紹介です。

中華青たまごっち!?

何ともそっくりなたまごっちのようなものです。

素材は硬質のプラスチックなので、落下の衝撃などですぐ割れそうです。

不具合は、起動しないとのことです。

エンたまは、CR2032のボタン電池なのですが、この中華製は、LR44が2個でした。

しかも、電極の明記がありません。

目視でも分かるレベルで基板に液漏れ痕があります。

基板は、FR4ではなく、片面の紙フェノールで電池ボックスの電極にむき出しのリード線です。

なんとも、、、。┐( ̄へ ̄)┌

蓋の渡り電極をみるとすぐ分かりますが、ボタン電池の極性のどっちがあっちでどっちがこっちなのか分かりません。

日本製のたまごっちと同じように同じ方法に入れてしまったらしく、その液用で液漏れを起こしたと推測します。

分解し極性を調べてみるとこれが正しいこと分かりました。

ほら、どっちがあっちで、こっちがどっちかが分かったでしょう。

蓋の電極の渡りに気が付けばいいのですが、知らないと、全部あっちに向けて入れちゃいますよね。。。

┐( ̄へ ̄)┌

さてさて、起動しない原因は、このボタン電池の極性の入れ違いもあるのですが、液漏れでむき出しのリード線も汚れていました。

黄色矢印のリード線が液漏れで接触不良です。

ここで気づくのは、ボタン電池が簡単に抜けません。。。

そりゃぁ、逆に入れるんだもんね。

逆さまにして、コンコンすると落ちて取れます。

で、ボタン電池の電極のリード線を接点復活剤できれいにしてボタン電池の極性を正常に入れると起動し出しました。

少しびっくりしますが、ラーメンのチャルメラのような効果音です。

なんとも中華です。

カップ麺の3分タイマーのような感じです。

まぁ、起動はできたのですが、ボタンが全く効きません。

まぁ、品質は期待してはいないのですが、ボタンの電極も腐食しまくってて導体部分をサンドペーパーで軽くゴシゴシしました。

ルーターなぞでゴリゴリすると配線が剥離しそうです。

シリコンボタン側の導電塗料も表面を軽く研磨しておきます。

これで無事にボタンの操作もできるようになりました。

中華製青たまごっち

まぁ、楽しめるかどうかは置いといて、お世話するとどうなるのかも少し興味ありますよね。。。

最後に、玉の飾りがもうグラグラなので接着して固定しておきます。

それと液漏れのあった電極のリード線ですが、基板にも粉が付着しています。

この画像は、液晶のガラス越しに見えている模様なのですが、この粉を除去してきれいにしようか迷います。

というのは、通常のたまごっちプラスであれば、液晶のゴム電極を基板から慎重に剥がせますが、この中華製のゴム電極を剥がすのは勇気が必要です。

だって、もう元に戻せないかもしれないじゃないでか!

(´・_・`)

ここまで起動できれば、リスクを冒してまでも液漏れの粉掃除をすべきか相談しここまでの修理ということになりました。

まずは、中華青のたまごっち!?の修理は完了です。

中華オレンジたまごっち!?

そう!

青と同じオレンジのバージョンです。

オレンジには、液漏れによる影響はなかったですが、オレンジにも電池ボックスの電極のリード線の汚れによる導通不良があったので接点復活剤できれいにします。

ん?

本体のネジ2本がなんか潰れています。

あれ!?

う~ん、怪しいですが、潰れたネジは交換しましょう。

あれ!?

やっぱりオカシイ。

基板のネジ1本が折れてる。

あら?

誰か分解したのかな?

折れてたネジの対面のネジの支柱も破損してネジ込みできません。

ありゃありゃのりゃ~。

基板のネジ2本の箇所を固定できません。

通常は、この基板を液晶の導電ゴムの密着があまくなり液晶の行か列の抜けがでますが、本体のネジでも基板を抑えていたので、基板のネジ2本なくても液晶は描画しました。

さてさて、オレンジでもボタンの接点が汚れてて接触不良がありますので、お掃除しておきます。

起動音は、青バージョンと全く同じ動作です。

オレンジも玉の飾りがグラグラなので接着しておきます。

以上で、中華!?たまごっち!?の修理完了です。

オスっち

蓋のネジが潰れかかっているそうです。

オスっちもネジ潰れての強敵です。

メスっちはもっと強敵です。

左側のネジです。

溝がなくなっていますね。

ゴリゴリやって完全にツルツルにはなっていないので見込みありです。

右側です。

まだ、マシですね。

ですが、騙されてはいけません。

過去に何度も騙されたか。。。

ネジの頭の状態が正常でも、強固にねじ込んであると、ネジが折れるのです。

では、ネジ外しに挑戦します。

どりゃー!

無事きれいに外せました。

ふぅー。

ボタン電池からの液漏れもなく電極もきれいで電池の容量も十分残ってもいました。

ワッシャー付きネジをご希望とのことでしたので装着しておきます。

でも、このメタリックブルーのオスっち

かなり

カッコイイ

です。

いいなぁー。

おしまい。

ケーたま めろんそーだ

ピカピカのめろんそーだというシリーズです。

依頼者様からは、2行で液晶切れがあるとのことでしたが、調べてみると、最下位も抜けているようなので、合計3本の箇所で液晶が切れています。

これ、基板上の断線か液晶内の故障なんですよね。。。

まずは、どっちの故障かを切り分けます。

液晶の導電ゴムの押し圧の不具合であれば、エリア丸ごと抜けることになるので、まず押し圧の不具合ではなさそうです。

一応念のためですが、導電ゴムの上部にカプトンテープを5重くらい貼って厚みをマシマシにしておきます。

では、分解しましょう。

液漏れもなくきれいです。

液晶の導電ゴムの接点はピカピカです。

汚れなく断線もなさそうです。

もちろんですが、液漏れのような腐食痕もありません。

ではではと、圧もマシマシにて基板の金パッドのランドもアルコールで拭き取りしておきます。

期待はいませんが、改善するでしょうか?

ざんねーん、改善なしです。

そうすると、今度は液晶側が怪しいので、液晶を交換して変化あるか確認します。

が!

今在庫のたまごっちプラス用の液晶は、故障品しかありません。

一部の列が抜けている液晶になります。

でもしかないので、既知の列抜けはあるものとして3本の行が抜けるかどうかを確認します。

もじもじオレンジの筐体+液晶にめろんそーだの基板を設置します。

黄色枠の列ぬけは既知の不具合ですが、例の3本の行抜けがありません。

この事実から液晶内の故障と判明しました。

無事な液晶への移植交換しか道はありません。

依頼者様へ報告したところ、現状までということで、めろんそーだは、修理不可として終了することになりました。

では、最後です。

白い初代たまごっち

半透明の本体に赤いシリコンボタンですね。

不具合は、電池ボックスの電極折れです。

錆々ですね。

過去にボタン電池の液漏れがあり、その腐食の影響でもろくなり破断したのでしょう。

なぜか、不可思議なのですが、リセットボタンの電極がボロボロなのです。

液漏れの腐食で浮き上がっているような、鋭利なものでこじったような感じです。

補修のしようがないので現状のままとなります。

さてさて、折れた電極は、部品取りのたまごっちから移植し、その他の腐食箇所もきれいにします。

折れた電極を交換します。

サクッと電極を交換してしまいます。

渡り電極もルーターの研磨ブラシで磨いておきます。

ボタン電極の接点をアルコールで拭き取りシリコンボタン側の導電塗料の表面も軽く研磨しておきます。

ワッシャー付きネジを付けて修理完了です。

動作確認

若干、ボタンの効きにタイムラグありそう、けど時計設定は快適です。

あれ!?

初代たまごっちのボタン感度ってこんな感じでしたっけ?

と感じる点が残しました。

操作時はタイムラグがあり、時計設定は問題ないということは、ハード的な差ではなく、ソフト的な何か?

既に電極のメンテナンスなど実施ずみなので、ハード的なできることはもうありません。

しばらく現状でお使いいただき、症状が悪化するなどの際に再度連絡などで対応したいと思います。

合計、いろいろな修理の紹介でした。


~依頼者のご感想より~